20代・30代・40代に適した資産運用方法を年代別に解説

カメでもわかる投資塾

資産運用

「将来に備えて資産運用しなければならないと思っている。しかし、何から手を付けて良いかまったくわからない・・・」

私の周りでもこうした声をよく耳にします。

何から手を付けて良いかわからず悩んだ結果、証券会社や銀行・保険会社の主催する「資産運用セミナー」などに参加する人も多いと思います。

しかしこうしたものは金融機関が自社の商品を売るためのセミナーですから、顧客視点に立った情報が得られないばかりか、よい「カモ」にされてしまいます。

今回は中立的な立場から20代・30代・40代の年代別に、最適な資産運用方法を私なりの意見でまとめます。

最適な資産運用方法は個人の将来設計によるところも大きいのですが、金融広報中央委員会のデータを参考に最適な運用方法を考えてみたいと思います。

20代におすすめの資産運用方法

20代

様々なデータを見ても、20代で資産運用をしている人はほんのわずかです。

私自身は20代の前半から投資をはじめましたが、全体でみると20代で資産運用をしている人なんてほとんどいないというのが現実です。

貯金なんて1円もないという20代の方も多いと思いますが、29歳までに200万円ぐらいを目標にお金を貯めておくのが理想的です。参考データによると、20代の金融資産保有額は平均219万円となっています。

ただ、仮に200万円を用意し年5%の利回りで運用できれば「不労所得が毎年10万円も転がり込んでくる」というのも事実です。

20代の方はまず、資産運用するのとしないのとでは得られるお金がまったく違ってくるということを知るだけでも、周りの20代を大きくリードできます。

参考データによると、20代の資産割合は、

  • 預貯金:73%
  • 保険:15%
  • 有価証券:2%
  • その他金融商品:10%

となっています。
上記が最適な資産割合ということではなくて、あくまでも「ほとんどの20代は資産運用をせず預貯金として資産を保有している」ことを示しているだけです。

ちなみに、ここでいう有価証券には「投資信託・債権・株式」などが含まれます。

積極的なリスクが取れる20代

サラリーマン

ここからは私なりの意見となります。

20代のうちは積極的にリスクが取れるので、将来のことはとりあえず置いておいて、リスクの高い金融商品も含めていろいろ買ってみることが大切だと思います。

保険についても「若いうちに加入すると保険料が安い」などの理由で勧められることもあると思います。しかし、返戻金つきの保険は投資商品としてはリターンがかなり低く魅力的ではありません。

20代の時に平均的な金融資産の200万円を仮に全額失っても、その後の人生に大きなマイナス影響を与えることはないというのが私の意見です。

むしろ、20代のうちにいろんな商品に手を出して失敗し、何が良くて何が危険なのかという知識を身につけられるのであれば、20代の時の失敗はマイナスどころか大きなプラスと考えることもできます。

実際、30代や40代でそれなりの手持ち資金を持っていても、資産運用の知識がないばかりに金融機関の「カモ」にされている人が大勢いるのですから。

ちなみに私自身は20代前半の時、毎月の給料をすべて株のハイリスク銘柄に投資して損しまくってましたね。。。

大抵の方は、30代、40代になれば20代の時よりも所得が増えるので、20代の時に投資で失敗しても、30代・40代で成功すればその時の損失はすぐに取り返せます。

おすすめは、証券口座を開設して自分が好きな会社の株を気にせず買ってみることです。証券口座は手数料の安いネット証券がおすすめです。

株式投資をすることで配当金や株主優待ももらえますし、そこで資産運用の楽しさ、投資先の会社に興味を持つきっかけが得られます。

20代のうちは結果を気にせず、資産運用に興味を持つことができればそれだけで十分です。

こちらの積立シミュレーターで将来の運用結果を試算できます。

積立シミュレーター

毎月の積立額万円

利回り(年率)%

積立期間

ヶ月間

計算結果(グラフ)
計算結果(表)

30代におすすめの資産運用方法

30代

30代は資産運用を徐々に考える年代です。

参考データによると、30代の資産割合は、

  • 預貯金:61%
  • 保険:21%
  • 有価証券:12%
  • その他金融商品:6%

となっています。(金融資産の保有金額は379万円)
20代と比べると、保険と有価証券の比率が大きく上がっています。

30代は結婚し子どもが生まれる家庭も増えるため、万が一に備えた保険の比率が上がるのも納得です。

また、20代ではたった2%だった有価証券の比率も12%まで上昇していることから、資産運用は30代から始めるというのが一般的な認識なのだと思います。

資産運用がまったくわからないという方は、投資信託での運用をおすすめします。

投資信託は低コストなインデックスファンドを選び、証券会社がおすすめする投信や販売ランキング上位のものは避けるのが無難です。(コストが高いため)

また、最近は売買も含めて完全に運用をお任せできる楽天証券の「楽ラップ」のような商品も登場しています。

楽ラップ利用者の半数以上が30代・40代の方です。

株式投資をするなら、安定度の高い大型株への分散投資がおすすめです。また、株主優待で人気の銘柄なども実利が得やすいのでおすすめです。

有価証券の全額を株に投資するのはややリスクが高いので、ポートフォリオの一部には債券を入れておきます。

日本国債は金融資産の中でも最も安全であり、かつ定期預金よりも金利が高いので長期投資に使えます。国債は楽天証券SBI証券といったネット証券でも購入できます。

もう少しリスクを取ることができるなら、大手企業の社債も債券投資の良い選択肢だと思います。

社債は会社が倒産しなければ良いので、大手企業の社債の格付けは高いです。国債と比較してノーリスクとは言えませんが、さらに高い利回りで運用できます。こちらもネット証券で購入可能です。

債券投資で注意すべきなのは、EB債(仕組み債)の存在です。EB債は一般的な債券とはまったく別物なので、初心者は近寄らない方が安心です。

世界に分散投資をする方法も

世界分散投資

世界に分散投資しておくことで、日本の経済成長が停滞しても世界経済の成長の恩恵を受けることができます。

投資信託の中には、日本だけでなく世界の株式にまんべんなく投資する商品も存在します。中でも、世界的に人気で日本でも愛用者が多いのが、バンガードグループのETF(上場投資信託)です。

バンガードのETFはいずれも極めて低コストで運営されており、世界トップクラスの運用額を誇っています。

ただし、上場しているのがニューヨーク証券取引所であることやETFなので積立ができないという点がデメリットです。初心者がバンガードのETFを買うのはやや敷居が高いと思います。

その上で、投資初心者の方が世界分散投資をする際のおすすめ方法を2つ紹介します。

ロボアドバイザーを利用する
ロボアドバイザーのTHEOとウェルスナビは、前述の「楽ラップ」と同じく全自動で資産運用を行う投資一任サービスです。

THEOやウェルスナビが扱うのは、いずれも海外に上場しているETFとなっています。私も両者で運用をしていますが、その中身を見てみると、多くがバンガードのETFをポートフォリオに組み入れています。

手数料が年1%かかりますが、ポートフォリオのバランスを保つ売買や為替手数料、バンガード等の海外ETFの定期買付などを自動的に行なってくれるので、これだけで世界分散投資が完了します。

インデックス投資信託を利用する
海外ETFではなく国内の投資信託を買う方法です。これなら、初心者の方でも証券会社を通じて簡単に購入できますし、積立も可能です。

低コストのインデックスファンドでは、「たわらノーロード 先進国株式」やバランス型ファンドの「iFree 8資産バランス」あたりがおすすめです。

これらは投信ブロガーの意見を参考にしても人気の高い商品です。

40代におすすめの資産運用方法

40代

40代の平均金融資産保有額は700万円です。資産の割合は以下のとおりです。

  • 預貯金:51%
  • 保険:29%
  • 有価証券:12%
  • その他金融商品:8%

40代になると年収に差が生まれますので、年収1,000万円以上を稼ぐ人もいれば、700万円の貯金も貯めるのが難しいという方も出てくるでしょう。

また、結婚しているかどうかや子どもの有無によっても状況が大きく異なってくるので、理想の資産運用比率を決めるのは難しいです。

上記の比率を見る限りでは、とにかく30代の時よりもさらに保険商品を買い進めている人が多いことがわかります。

ただし、保険会社が巨大であることや年収1億円を稼ぎ出す保険レディが存在していることからもわかるように、保険商品は販売側にとって有利な商品です。

保険には大きく分けて「掛け捨て」と「貯蓄型保険」がありますが、貯蓄型保険は資産運用商品としては決して良いとは言えません。

40代になると使えるお金が増えるので、有価証券でも分散投資しやすくなります。また、老後の資金を見据えて、リスクをとった運用は徐々に控える必要が出てきます。

基本的な運用方針は30代と同じで、少しずつリスクの低い商品にシフトしていくのが理想的かと思います。

J-REITやソーシャルレンディングなどの配当商品に注目

不動産

40代の場合はまだ少し早いですが、定年退職後は年金受給と合わせて、定期的なキャッシュフローを生み出してくれる商品があると安心です。

証券会社が推奨する毎月分配型投資信託はおすすめしませんが、不動産からの賃料収入を配当の原資とするJ-REITは個人的にもおすすめです。

J-REIT(不動産投資信託)は高い利回りが魅力の商品で、通常の株式と同じくいつでも売買することができます。

最近は、安定収益を生み出す太陽光発電をJ-REITのように扱う「インフラファンド」も登場しています。

また、あまり一般的な投資方法ではありませんが、ソーシャルレンディングでの資産運用も管理人は個人的に注目しています。

ソーシャルレンディングは業者を通じて、お金を借りたい企業に対して融資を行い、利息を付けて毎月「元金+利息」が返済される仕組みです。

投資ではなく融資なので貸し倒れには注意しなければなりませんが、毎月の利息収入が得られることや、毎月分配型投資信託よりも信頼できるという意味でおすすめです。

資産運用にはiDeCoやNISAの活用を

iDeCo

個人の資産運用を後押ししているのが、「iDeCo(個人型確定拠出年金)」と「NISA」の仕組みです。

いずれも政府が後押ししていることから、とても有利な制度になっており、これらを活用しない手はありません。

◆iDeCoやNISAってなに?

iDeCo(イデコ)
個人型確定拠出年金が2017年にリニューアルされ、iDeCoという愛称が付きました。
これまで、個人型確定拠出年金は加入できる人が限定されていたのですが、新しい制度では原則としてすべての人がiDeCoに加入できます

iDeCoは、毎月の積み立てによる資産運用です。
積み立てた資金使って、確定拠出年金専用の投資信託や定期預金を毎月自動的に買付、資産運用を行います。

「確定拠出年金専用」の投資信託や定期預金はコストが低く魅力的な商品が豊富に揃っているのがポイントです。

リスクをとっても良いという方はハイリスクな投資信託を、リスクを取りたくないという人はリスクの低い投資信託または定期預金を選択するなど、自分の運用方針に合わせて投資商品への配分比率を決定します。

iDeCoで積み立てた金額は原則として60歳まで引き出せませんが、将来受け取れる年金が「積立金額+運用利益」になるため少しアップします。また、国民年金とは違い、iDeCoで積み立てた金額は確実に年金として受け取れます

また、運用の結果、多少の損が出てしまったとしても、「積立金額が全額控除される」という大きな節税効果が見込めるため、トータルで損をする可能性はまずありません。

  • 積立時に積立金額が全額控除される(節税効果)
  • 利息・売却益・配当所得は非課税

iDeCoの詳細はこちらの記事でまとめています

NISA(ニーサ)
少額投資非課税制度のことをNISAと呼びます。「貯蓄から投資へ」を促進するために国が作った制度で、証券優遇税制に代わる仕組みとして2014年に導入されました。

NISAは毎年、年間120万円の非課税投資枠を設定し、その年に買付した有価証券(株式や投資信託など)については、配当所得・売却益ともに最長5年間非課税となります。

株式や投資信託の配当・利益は通常、約20%の税金がかかりますが、年間120万円までのNISA枠で買付をすれば、利益が出ても非課税となるわけです。

一般的な個人の方は、毎年そこまで大きな投資金額を用意することは難しいと思います。

iDeCoとNISAを活用して投資を行うだけで、最大の運用効果を生み出せるはずです。