私が株式投資を始めたときの話。投資や資産運用を考えている人へ

B! pocket

株式投資を始めたときの話

今日は、これから投資や資産運用をしようと考えている人に向けて、私が株式投資を始めたときの話をしようと思います。

10年以上前の話になりますが、投資や資産運用を検討している人にとって、この話が何らかのヒントにつながるかもしれません。

私が投資に出会ったきっかけはとっても、ささいなものでした。

低年収のアルバイトで投資資金などなかった

私が株式投資を始めたのは23歳のころでした。

当時私はフリーターとして、郵便局で郵便配達のアルバイトをしている人間でした。

勤務先が郵便局ということもあって、時給は900円台、アルバイトなのに年間7万円ほどのボーナスももらえる高待遇だったことを覚えています。(当時、私の地元で時給900円以上の仕事というと、高待遇な部類に入りました)

月の手取りは15万円前後で、総支給額に対する年収は250万円程度だったと記憶しています。

私には大した学歴や職歴がなかったので、「投資」とは無縁の生活をおくっていましたし、そもそも投資できるようなまとまった資金もありませんでした。

しかし唯一、私のような人間が「投資」と接点をもつきっかけがあったのです。

世の中には配当金で生活している人がいる

郵便配達員として、バイクに乗って1軒1軒、地域のご家庭のポストに郵便を配達するのが私の仕事でした。

毎日、担当地域のすべての家を周っていると、高級住宅街からボロボロの文化住宅まで、それぞれの家にどのような郵便が来ているのかがわかります。

そしてある時は対面で郵便を渡すこともあり、どのようなご家庭にどのような人たちが住んでいるのかや、生活感もある程度わかってくるものです。

私はこれまでの人生で、お金について深く考えたことはありませんでした。(ミュージシャン志望だったので、貧乏こそかっこいいとすら思っていた)

しかし、様々なご家庭、そこに住む人々、その家に届く郵便物から、以下のような傾向が見えてきたのです。

高級住宅街の大きな家(お金のある家庭)

高級住宅街の大きな家に届く郵便物は、株主総会関係書類や、株主配当関係書類が非常に多いです。

毎年、株主総会のシーズンになると、驚くほどたくさんの書類が届きます。積み上げると右腕と左腕の長さを足したくらいです。

郵便配達員としては、このような家庭に大量の郵便を運ぶのは「辛い」という気持ちがありましたが、一方でこの家に住む人は、何十社、何百社もの会社から配当金を得ているのかと思うと、羨ましくもありました。

なぜかというと、自分は何度もバイクを転倒させながら、暑い日も雨の日も重い郵便物を運んでいるのに、この人たちはそうした郵便物から働かずしてお金を得ているという、自分とのギャップを感じてしまったからです。

しかし高級住宅街の大きな家に住む人たちほど、私たち郵便局員にも優しく接してくれました。

対面で郵便物を渡すと、「ご苦労さま。」や「ありがとう。」といったねぎらいの言葉をかけてくれることが多かったのです。

身なりは小綺麗で、いつも笑顔で、家の中も整っている。そして何より、お金持ちである。

以前の私は、金持ち=性格が悪いという印象を勝手に抱いていたのですが、こうした事実を知って衝撃を受けました。

ボロボロのアパートや文化住宅(お金のない家庭)

同じ地域にも、大きな家が集まる高級住宅街から、そうでない家までいろいろなご家庭があります。

中には、いつ潰れてもおかしくないような、ボロボロのアパートに住んでいる人たちもいました。(そうした家に家族で住んでいるのです)

ボロボロのアパートや文化住宅(お金がないと思われる家庭)に届く郵便物は、「おめでとうございます!あなたに高額の当選金が当たりました!」という怪しげな手紙。(これがすごく多い)

そして、銀行から届く「通帳記入の期限が失効したという通知」などです。(長期間、通帳記入をしていないと、過去の取引履歴が合算記帳され、詳細取引が記帳されなくなる)

NTTなどの請求書を持っていくと「請求書なんていらない!」と言われることもありました。(もちろんボロボロのアパートに住んでいても、いい人はたくさんいました)

また、家の中が酒臭かったり、ゴミ屋敷状態のご家庭というのも、わずかながらありました。(繰り返しますが、そうした家に家族で住んでいるのです)

私自身は学歴も職歴もないフリーターであり、自分の将来に明るい兆しはないということを自覚していました。

しかし、こういう家に住んで、この人たちのような生活はしなくないなと感じました。

お金のない人たちを、差別・毛嫌いしているという感覚はありません。当時はまだ若く、経済格差や社会的な格差について考えたことがなかったのです。

ただ単純に、自分が将来、こういう生活(選択)をするのは嫌だなと思ったのです。

そう思えたのは、私自身がお金持ちでも貧乏でもない中流家庭で育ったからかもしれません。

中流家庭がスタンダードであるという価値観で育ったので、高級住宅街に対しては「すごいなぁ。」という印象を持ち、ボロボロの文化住宅に対しては「ここには住みたくないな。」という印象をもったのでしょう。

そして何よりも、郵便配達という仕事を通じて、地域内のあらゆるご家庭を見ることができたのはラッキーでした。

ある家庭には、毎年たくさんの株主配当を通知する郵便物が届き、幸せそうに暮らしている。

またある家庭には、怪しげな儲け話の勧誘DMが大量に届き、郵便配達員に対して横暴な態度をとったりする。

そして自分は、暑い日も寒い日も、雨の日も雪の日も、毎日重い郵便物をバイクボックスに入れて、何度もバイクを転倒させながらそうした郵便物を配達している。(バイクボックスの重量が重くなると、バイクはすぐに転倒してしまうのです)

こうした毎日を過ごす中で「世の中には配当金で生活している人がいる。」ことを知り、自分も株式投資をやってみようと思い立ったのです。

できることなら、毎年たくさんの株主配当を通知する郵便物が届き、幸せそうに暮らし、郵便配達員などにも優しく接する余裕のある生活を送りたい。

私はそのように、自ら選択したのです。

もっとも、当時の私には、そうなれる道筋など何一つありませんでした。

それでもとにかく「こうなりたい。」という目指すべき姿を選択したことは、当時フラフラしていた私にとって、大きな一歩になったように思います。

口座を作るだけならタダ

投資をやってみたいと思っても、周りの友人には株式投資をやっている人はいませんでした。

投資や資産運用の話を友だちとしたことは一度もありませんでした。それくらい自分には縁遠い世界だったのです。

しかし、ネットで調べてみると証券会社の口座開設は無料でできることがわかりました。

また、幸いにも父親が株式投資をやっていたので、どこの証券会社が良いのか聞いてみました。(これまで父親とも株の話をしたことなどありませんでした)

父親から得たアドバイスは2つ。

  • これからやるなら手数料の安いネット証券がいい(楽天証券にすれば?)
  • 特定口座(源泉徴収あり)を選べばいい

証券会社選びと、口座の種類を選ぶのは、株を始めるときに最初につまづくポイントかもしれません。

父親に言われたとおり、深く考えずに楽天証券に特定口座(源泉徴収あり)の口座を開設し、まずは株式投資というものが何なのか、情報収集からはじめてみることにしました。

証券口座を開設すると、会社四季報が無料で閲覧できたり、マーケットのニュースや投資情報なども無料で見ることができます。

これから投資を始めるなら、まず証券会社に口座を開設し、証券会社が会員向けに配信している無料の投資情報をチェックして、情報収集からはじめてみることをおすすめします。

すべて無料ですから、私自身も気軽な気持ちではじめました。

2億円貯めれば配当だけで生活できる

投資に興味をもってから、ヤフーファイナンスなどで、知っている会社名をいろいろと検索してみました。

当時、関西電力の配当利回りが3%程度であると、ヤフーファイナンスの情報には記載されていました。

「利回りが3%ということは、2億円貯めれば、年間600万円の配当が得られ、配当金だけで生活していける。」

これが私の考えたことでした。

友人に「2億円貯めて関西電力の株を買えば、年間600万円の配当金がもらえるので、それだけで生活できる!」と言ったのですが、友人は「で、2億円はどうやって貯めるの?」と冷静に答えを返してきたことを覚えています。

当時は2億円という大金を貯める術などなかったのですが、とにかく2億円を用意することができれば、配当金だけで生活できるのだ。という1つの指針ができました。

もっとも、それから数年後に東日本大震災が起こり、安定的であると言われていた電力会社の株式は無配当になってしまったのですが。。。

郵便局のアルバイト代を注ぎ込む日々

証券会社への口座開設が終わり、情報収集もでき、あとは実際にやってみるだけという段階。

なんとか資産を2億円に増やすべく、私は毎月の郵便局のアルバイト代を投資につぎ込む日々を送りました。

と言っても、当時は毎月の手取りが15万円前後でしたから、頑張っても30万円程度しか用意することができませんでした。

今でこそ、株式の最低購入価格は下がっていますし、ミニ株などの仕組みを用いて100円単位、1,000円単位で投資できる世の中になりましたが、当時はまだ、ある程度の資金がなければまともに株を買うことすらできませんでした。

しかし当時の私は、株を買えるかどうか?など考えもせず、ギリギリ投資できる資金を貯めては株を買うということを繰り返していました。

残念だったのは、私はとにかく損をしまくっていたということです。

ヤフーファイナンスや2ちゃんねる掲示板で買い煽られている、名前も知らない銘柄を買ってみたり、自分がかろうじて知っている数少ない企業の株を買ってみたり。

ときには倒産寸前の2円の株を3円で売ろうと考えて、1円で損切りし投資額が半分になってしまったり。。。

手当り次第やってみた結果、手当り次第損をして、何度も破産寸前(というか何度もリセットボタンを押すことになった)の状態を経験しました。

また当時は、サブプライムショックからリーマンショックが起こり、日経平均株価は2万円台から数年かけて6,000円台まで、真っ逆さまに転げ落ちてしまいました。

私は日経平均株価が天井をつけた「最悪のタイミング」で株を始めていたのです。

それからどうなったか

それから10年以上が経ち、今の私はどうなったか。

ありがたいことに、現在は億を超える資産を運用することができています。

当初の目標だった2億円も超えることができました。当時の計画だった「関西電力株」は持っていませんし、配当生活を実現しているわけでもないのですが。

また、これもありがたいことに、10年かけて学んできた投資の知識をウェブサイトで公開できるまでになりました。

自分が学んだ情報を共有し、多くの人に記事を読んでもらうことができ、「わかりやすかった。」「参考になった。」などのコメントをいただけるのは、本当にありがたいことです。

当時負けに負け続けた私が今、億単位の資産を運用できるまでになった最大の理由は、負け続け、リーマンショックが来てもやめることなく投資を続けたからだと思っています。

仮に負けたとしても、その都度反省し、「やってはいけないこと」を学習します。

また、投資を始めてからずっと株式市場は下がり続けていましたが、その後はアベノミクス効果によって、逆に10年間も株価は上がり続けたのです。

そして何より、あのとき気軽な気持ちで投資をはじめたからこそ、後に自分の人生を大きく変えることができました。

当時、周りに投資をやっている人がいないから。投資する資金なんてないから。などの理由で株式投資を始めていなかったら、今の自分はなかったでしょう。

この記事を通じて私が伝えたいことは3つあります。

1.とにかく始めてみること
周りに株をやっている人がいなくても関係ありません。口座を作るだけなら無料ですし、リスクもありません。

投資や資産運用に興味がある方は、まずは情報収集から始めるつもりで、気軽に証券口座を作ってみることをおすすめします。

2.続けることが大切
日経平均株価が下がり続けるような厳しい局面でも、何度も損失を出したとしても続けること、そして学ぶことを忘れてはなりません。

上手くいなかければ、失敗の理由を考える。いろいろな方法論を知り、少しでも自分のやり方を変えてみる。

試行錯誤していれば、いずれ誰でも勝てるような上昇相場が訪れるかもしれませんし、少なくとも「投資でやってはいけないこと」を学習することができます。

3.若いうちに損をしておくことが強みになる
投資をはじめるなら、少しでも早い方が良いです。

当時23歳だった私のように、若いうちは投資に回せるお金はもちろん、貯金すらないという方がほとんどでしょう。

しかし、運用金額は小さくでも問題はありません。むしろ運用金額が小さい方が、損失も小さくて済みます。

私自身は、20万円、30万円の損失を何度も味わっています。そしてその金額は当時の全財産に匹敵するお金です。(今では500万円、1,000万円の損失を味わうこともありますが)

借金こそしませんでしたが、私の財産は何度も0円になり、バイト代を稼いでは破産し、また稼いでは破産するということを繰り返していました。

当時はとても辛い思いをしたのですが、こうした若いうちの小額の損失は、後に大きな強みになります。

なぜかというと、若い方はその後、年収が上がっていく可能性が高いため、20代のときに20万円、30万円の損失を出しても、そうした金額は30代、40代の稼ぎからすると大した額にはならないことが多いためです。

一方、投資未経験の状態で定年退職を迎えるとどうでしょうか?

60代になって未経験の状態で、いきなり退職金の1,000万円を運用するというのは、実はとても怖いことなのです。(しかし日本では、多くの人がそのような状況にあるようです)

運用資産が2億円だと、1日に数百万円も資産が上下することは珍しくありません。投資未経験者がそのような状況に耐えるのは簡単なことではありません。

つまり、退職金の運用であれ、遺産相続であれ、年収アップであれ、将来的に今よりも大きなお金を動かす可能性があるのであれば、来たるべきその日に備えて、投資の知識・経験を持っておくことはとても大切だということです。

投資できるような、まとまったお金ができてから投資を始めるようでは遅い。お金がないときから失敗を積み重ね、経験を積んでおく。

投資においては、授業料を早く支払った方が、その金額は少なくて済むのです。

今回は、私が株式投資を始めたときの話について書きました。

当サイトでは、私が学んだ投資の知識や経験に基づいて様々な記事を書いています。

これから投資を始める方、すでに始めているがどうすればよいかわからない方にとって、当サイトの情報が少しでも参考になれば、これほどの喜びはありません。

関連リンク

この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
右も左もわからない状態で株式投資をはじめ、10年以上が経ちました。その間に、引きこもりになったり、会社を設立したり、いろいろなことがありました。「いい人」がたくさんいる世界の実現が目標です。「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」 - アインシュタイン 姉妹サイト「今日の経営」でも記事を書いています。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。( 更新)

ありがとうございます。

「カメでもわかる投資塾」の記事をもっと読む

0件のコメント

質問・コメントはこちら

最後まで読んでいただきありがとうございました

こちらの記事にコメントが投稿されました

人気のカテゴリ