iFreeを評価、低コスト投資信託の実質コストは?iDeCoで買う方法

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iFree

iFree(アイフリー)は、資産運用会社「大和証券投資信託委託」がリリースしている、低コストなインデックスファンドです。

昨今、投資信託の信託報酬引き下げ競争が劇化していますが、iFreeは業界に価格破壊を起こした存在でもあります。

他社との競争の中で、リリース後も段階的に信託報酬が引き下げられており、今なおトップクラスの低コストを維持する投資信託となっています。

今回は、iFreeシリーズを実質コストを含めて評価すると共に、iDeCoやつみたてNISAで買う方法についてまとめます。

また、人気の低コストインデックスファンド「eMAXIS Slim」などとの比較も行います。

iFreeは全商品「購入時手数料0円」のノーロードファンドです。はじめて資産運用をする方にもおすすめのシリーズです。

つみたてNISAで買えるファンド

つみたてNISA

iFreeシリーズには数多くの商品があります。

まずはこの中でも、「つみたてNISA」対象商品になっているものを評価していきます。

iFree 8資産バランス

バランス型投信とは

信託報酬・実質コストの比較
  • 信託報酬:0.22%+税
  • 実質コスト:0.41%+税程度

※実質コストは「第1期」の運用報告書より算出

投信ブロガーの中でも根強い人気を誇る「8資産バランスファンド」が、iFreeシリーズで購入できます。この商品はつみたてNISA対象です。

8資産バランスファンドとは、

  • 国内株式
  • 国内債券
  • 先進国株式
  • 先進国債券
  • 新興国株式
  • 新興国債券
  • 国内リート
  • 海外リート

の8つの資産に対して均等に分散投資する投資信託です。それぞれ12.5%ずつの投資比率になります。

各資産が運用中に値上がり・値下がりし、投資比率が崩れてきた場合も「定期的なリバランス」によって、12.5%の均等配分になるように調整してくれます。

信託報酬は8資産バランス型ファンドの中でもトップ級の低さです。

しかし、同じく低コストインデックスファンドとして人気の「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」と比較するとやや劣ります。

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)の信託報酬は年率0.209%+税です。iFreeと比べて差がほとんどないので、気にするほどでもありませんが。

iFree 8資産バランスの実質コストは、年率0.407%+税程度です。

信託報酬に対する増加分の大半が「保管費用」によるものとなっています。海外の銀行に預ける保管費用や、送金コストなどが「保管費用」に含まれます。

実質コストでもeMAXIS Slimと比較したかったのですが、現時点でまだeMAXIS Slimの年間報告が出ていないので、待ちの状態です。

追加情報があり次第、更新したいと思います。

iDeCoで買うには?

iDeCo(個人型確定拠出年金)でiFree 8資産バランスを購入したい場合、以下の証券会社で取扱があります。

ちなみに、マネックス証券のiDeCoでは、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)が選べます。

iFree 8資産バランスは、幅広い資産に分散投資できるのがメリットですが、逆に言うと「平均的なリターンになりやすい」です。

自分自身で運用せず、一度買って放置しておきたいという方向けの商品となっています。

バランス型ファンドのメリット・デメリットは下記の記事でも解説しています。あわせてご覧ください。

iFree TOPIXインデックス

TOPIX

iFreeは国内株式に投資するファンドを3本リリースしています。

iFree TOPIXインデックス
TOPIX(東証株価指数)に連動。信託報酬:0.17%、実質コスト:0.20%程度
iFree 日経225インデックス
日経平均株価に連動。信託報酬:0.17%、実質コスト:0.20%程度
iFree JPX日経400インデックス
JPX日経400に連動。信託報酬:0.195%、実質コスト:0.11%程度

※実質コストは「第1期」の運用報告書より算出
※iFree JPX日経400インデックスは第1期の期間が6ヶ月だったため、実質コストは2倍して試算してください

iDeCoで買うには?

マネックス証券 iDeCo
iFree JPX日経400インデックスの取扱があります。

今のところ、iDeCoでiFree TOPIXインデックスや日経225インデックスを扱っている金融機関は見当たりません。

国内株式の指数で最も有名なのは「日経平均株価」ですが、インデックス運用では一般的に「TOPIX連動型」を選ぶのが普通です。

なぜなら、日経平均株価は大企業を中心とした225銘柄で構成されている指数だからです。逆にTOPIXは東証一部の全銘柄が計算対象になります。

最近注目されているのが、iFree JPX日経400インデックスのような、スマートベータ指数に連動するファンドです。

スマートベータとは、一定の条件の下で選ばれた銘柄群で構成する指数です。JPX日経400は、収益性を図る指標「ROE」などが高い銘柄を中心に構成されています。

スマートベータは、理論上はTOPIXを上回ると言われています。

信託報酬や実質コストで見てもほとんど差がないので、スマートベータにチャレンジしてみたい方は、iFree JPX日経400インデックスを選んでも良いでしょう。

ちなみに、私自身はインデックス運用ではいつも「TOPIX連動型」を選択しています。

スマートベータはこちらの記事で詳しく説明していますので、興味のある方はご覧ください。

iFree 外国株式インデックス

先進国株式

信託報酬・実質コスト
  • 信託報酬:0.19%+税
  • 実質コスト:0.25%+税程度

※実質コストは「第1期」の運用報告書より算出
※為替ヘッジなしの場合

iFree 外国株式インデックスは、先進国株式を投資対象にしています。

対象となる22カ国に分散投資をすることで、1つの投資信託で世界分散投資ができるのがメリットです。これにより、世界経済の成長がリターンに反映されます。

競合となるeMAXIS Slim 先進国株式インデックスは、信託報酬が年率0.1095%+税という驚異的な低さです。

iFreeもかなり頑張っているのですが、eMAXIS Slimだと約半分のコストで運用できます。

iDeCoでは買えない

探してみましたが、残念ながら「iFree 外国株式インデックス」をiDeCoで取り扱っている金融機関はありませんでした。

しかし、上記で比較したeMAXIS Slim 先進国株式インデックスは、マネックス証券のiDeCoで取扱があります。

iDeCoにおいては、マネックスはかなり頑張っていますね。

マネックス証券のiDeCoでおすすめの投資信託は下記の記事で扱っています。あわせてご覧ください
2018年最新版!マネックス証券のiDeCoで選ぶおすすめの投資信託を解説

外国株式インデックスファンドには「為替ヘッジあり・なし」の2種類がありますが、一般的には「為替ヘッジなし」を選択します。

iFree S&P500インデックス

ニューヨーク証券取引所

信託報酬と実質コスト
  • 信託報酬:0.225%+税

※運用報告書がまだ出ていないので実質コストは計算中

米国株式市場の代表指数である「S&P 500」に連動する投資信託です。

この指数は、アメリカのS&P社が選定した500銘柄から構成されており、日本でいう「TOPIX」と同じような存在です。

一般的にはNYダウの方が知名度が高いですが、米国の資産運用会社のほとんどが、ベンチマークにS&P500を用いています。

やや特殊なファンドですので、「米国株式に投資したい」という意思がある人向けです。資産運用の初心者にとっては、前述の「iFree 先進国株式インデックス」の方がおすすめです。

ライバルとなるのは、楽天・全米株式インデックス・ファンドです。

超低コストなバンガードETFを買付するタイプの投資信託ですが、実質コストの低さから、投信ブロガーにも人気がある商品です。

楽天・全米株式インデックス・ファンドは、トータルコストが年率0.157%+税程度となっています。

iDeCoで買うには?

iFree S&P500インデックスも、iDeCoでは取扱の金融機関がありません。

一方、さらに低コストな「楽天・全米株式インデックス・ファンド」は、楽天証券のiDeCoで取り扱っています。

楽天証券のiDeCoは競争力の高い投資信託が豊富で、かつ口座管理手数料も0円なので人気です。

楽天バンガード投信は下記の記事で詳しく説明していますので、あわせてご覧ください。

iFree 新興国株式インデックス

新興国

信託報酬・実質コスト
  • 信託報酬:0.34%+税
  • 実質コスト:1.02%+税程度

※実質コストは「第1期」の運用報告書より算出

実は、投資信託が「問題のある商品」として投信ブロガーから批判を浴びているファンドです。

ネットを見ていると、iFreeは実質コストが高いという意見を見かけますが、これは「iFree 新興国株式インデックス」の実質コストが原因です。

当初、iFree 新興国株式インデックスは「業界最高の低コストな新興国株式ファンド」として登場しました。

しかし、上記に示したとおり、信託報酬と実質コストの乖離があまりに大きいため、一部の個人投資家や投信ブロガーが問題視しました。

たしかに、実質コストが信託報酬の3倍になっているのは酷いと思います。手数料が年率1%を超えてくると、インデックスファンドの中でも優秀とは言えないでしょう。

実質コストの明細を見てみると、保管費用の割合が大きく、また売買手数料の割合も大きくなっています。(売買手数料だけでも1.76%程度に相当する)

このコスト高が次期からも継続するのか、第1期の特殊要因なのかは長期的に見ていく必要があります。

しかし、iFree 新興国株式インデックスにおいては、慎重な目線で見るのが正解かと思います。

同じく、年率0.34%+税の信託報酬である「たわらノーロード 新興国株式」の実質コストは0.70%+税程度となっています。

信託報酬が同じでも、実質コストで大きな差がついています。

明細を見てみても、たわらノーロードの方が「保管費用」「売買手数料」ともに低くなっています。

以上が、「つみたてNISA」対象のiFreeシリーズの投資信託です。

つみたてNISAのおすすめ商品は下記の記事でも解説していますので、こちらの記事もご覧ください。

つみたてNISA対象外のiFree

続いて、つみたてNISAでは買えないiFreeのファンドをまとめます。一部の商品は、SBI証券やマネックス証券のiDeCoで取扱があります。

iFree 日本債券インデックス

国内債券ファンドの組入比率

信託報酬・実質コスト
  • 信託報酬:0.22%+税以内
  • 実質コスト:0.144%+税程度

※実質コストは「第1期」の運用報告書より算出

信託報酬の条件に、「新発10年国債の利回り」が

  • 1%未満の場合:0.14%+税
  • 1%以上の場合:0.22%+税

あります。
つまり、現時点では年率0.14%+税の信託報酬が適用されています。

債券は株式に比べて安定性が高い「ローリスク・ローリターン」な資産だと言われています。

実際、国内債券インデックスファンドは、9割以上が国債・地方債・政府保証債で運用されているので、元本割れの心配はほぼありません。

しかし、債券はインフレに弱いという問題があります。

今後、インフレが起こり国債金利が上昇した場合、一時的に債券ファンドの基準価格も下落します。

大抵の場合、これは再度の値上がり・分配金等によってカバーできます。(iFreeは分配金再投資なので、その分基準価格が下がりにくい)

とはいえ、ローリスク・ローリターンだからといって債券投資比率を高めすぎるのは良いとは言えません。

iFree 日本債券インデックスはiDeCo(個人型確定拠出年金)では購入できません。

しかし、iDeCoではSBI証券・マネックス証券が取り扱う「三菱UFJ 国内債券インデックスファンド(確定拠出年金)」という最強の商品があります。

こちらは、信託報酬が年率0.12%+税であり、iFreeの信託報酬をさらに下回ります。ただし、確定拠出型年金専用ファンドであるのがネックです。

一般販売されている投資信託では、eMAXIS Slim 国内債券インデックスが年率0.1287%+税で債券ファンドを提供しています。

iFreeと比較しても微々たる数値ですが、コストに徹底的にこだわりたい方は、eMAXIS Slimの選択がおすすめです。

iFree 外国債券インデックス

先進国債券

▼iFree 外国債券インデックス

  • 信託報酬:0.18%+税
  • 実質コスト:0.21%+税程度

※実質コストは「第2期」の運用報告書より算出

▼iFree 新興国債券インデックス

  • 信託報酬:0.22%+税
  • 実質コスト:0.345%+税程度

※実質コストは「第1期」の運用報告書より算出

債券は安定した収益が得られるため、一般的にローリスク・ローリターンだと言われています。

しかし、外国債券(先進国債券)や新興国債券のような海外資産への投資自体がリスクのあるものなので、外国債券投資はミドルリスク・ミドルリターンだと考えておく方が良いと思います。

昨今の債券利回りの低下によって、「リスクに対するリターンが小さい」との声もあり、個人的にはそこまで積極的に選ぶ必要性を感じていません。

マネックス証券がiDeCoで取扱

iFree 外国債券インデックス・iFree 新興国債券インデックスは一般販売されている商品です。

しかし、節税効果の大きいiDeCoで買う場合は、利用する金融機関がiDeCoのラインナップに、この商品をを採用している必要があります。

残念ながら「iFree 外国債券インデックス」はiDeCoで取扱している金融機関がありません。

しかし、「iFree 新興国債券インデックス」に関しては、マネックス証券のiDeCoが扱っています。

▼マネックス証券のiDeCo おすすめ商品はこちら

iFree NYダウ・インデックス

ウォールストリートブル

信託報酬と実質コスト
  • 信託報酬:0.225%+税
  • 実質コスト:0.305%+税程度

※実質コストは「第1期」の運用報告書より算出

アメリカを代表する30銘柄で構成される指数「NYダウ」に連動する投資信託です。

iFree NYダウ・インデックスの組入銘柄数も当然、NYダウに採用されている30銘柄のみとなります。

こちらも最終的には好みの問題ですが、前述のとおり一般的にはNYダウよりも「S&P500」を米国株式の指数として用いる場合が多いです。

よって、人気度でいうとそこまで高いとは言えないファンドです。

iFree NYダウ・インデックスは、SBI証券のiDeCoが取り扱っています。

▼SBI証券のiDeCo おすすめ商品はこちら

iFree J-REITインデックス

六本木ヒルズ

▼iFree J-REITインデックス

  • 信託報酬:0.29%+税
  • 実質コスト:0.302%+税程度

※実質コストは「第1期」の運用報告書より算出

▼iFree 外国REITインデックス

  • 信託報酬:0.31%+税
  • 実質コスト:0.561%+税程度

※実質コストは「第2期」の運用報告書より算出

REIT(リート)は「不動産投資信託」のことです。

代表的な物件で言うと、「六本木ヒルズ」のような大型の不動産に分散投資をし、その賃料収入をベースに収益をあげます。

iFreeは分配金再投資の投資信託ですので、投資家に分配金が支払われることはありません。

分配金が自動的に再投資されることで、税金の支払いを抑えたまま、基準価格の値上がりを加速させることができます。分配金が支払わないからといって損することはないのでご安心ください。

不動産は安定した賃料収入によって利益がもたらされているため、ミドルリスク・ミドルリターンな位置づけです。

しかし、リーマンショックから学んだように、不動産は絶対ではなく時にバブルを引き起こしたり、経済に大きなダメージを与える引き金になりうることも頭にいれておきましょう。

REIT(リート)に関する情報は「Jリートの王様」というカテゴリで解説しています。

以上が大和証券投資信託のiFreeシリーズの全商品です。いずれも低コストで優れた投資信託だと思います。

基本的に、ネット証券を中心として幅広い金融機関で取扱があります。しかし、iDeCoの場合はiFreeを扱っている金融機関が限定されるので注意してください。

次の記事は「Smart-iシリーズの評価とおすすめ商品、りそな最強のインデックス投信」です。

少し地味な印象を受ける「Smart-iシリーズ」ですが、りそな銀行で購入できることや、iFreeやeMAXIS Slimに匹敵する信託報酬の低さは魅力的です。