個人投資家の味方、SBI債とソフトバンク債がたった数分で完売する理由

みんなの国債・社債

SBI債

SBI証券などを運営するSBIホールディングスは、定期的に個人向け社債を販売しています。

通称「SBI債」と呼ばれるSBIホールディングス社債は、個人投資家に好評で、毎回すぐ売り切れとなってしまうほどの人気です。(最近は抽選方式になっているので安心です)

また、SBI債と同じく人気がなのが「ソフトバンク社債」です。こちらも高利回りで比較的はやく売り切れます。

今回は、個人投資家に人気の社債について知っておきたいことをまとめます。

SBI債の特徴

分析

SBI債が人気の理由は、やはり金利(利回り)が高いからです。

大企業の社債募集はいずれも定期預金なみの利回りで、あえて投資したいと思える商品は少ないように思います。

その中でも、SBIホールディングスという大手企業でありながら、SBI債券は定期預金と比べて何倍も高い利回りで運用できることが評判の理由です。

また、SBI債は1年~2年程度で償還する短期社債であることも人気の理由です。債券の中には償還期間が5年・10年のものもあります。

現在の低金利下の状況で、10年ものの社債を買うと、今は良くても将来金利が上がり始めた時に、投資効率が落ちるリスクがあります。

一方で、現状は低金利下が続いているため、そこそこの利回りで運用できる商品が少なくなっており、だからこそSBI債のような手頃な社債が注目されているのです。

SBI債は円建てで発行されるので為替リスクがありません。外国債券を買って為替リスクを負うことを考えれば、SBI債の方が安定度は高いと思います。

個人向け社債なので1口10万円から、もちろん手数料などは不要です。

◆SBI債の過去のデータ

債券 期間 年率 発行額
第30回 1年 1.52% 200億円
第31回 1年 1.43% 200億円
第32回 1年 1.43% 200億円
第33回 1年 1.42% 200億円
第34回 2年 0.70% 200億円
第35回 2年 0.48% 200億円
第36回 2年 0.50% 200億円

途中売却が可能

SBI債は発行日の2営業日後から途中売却ができます。

ただし、途中売却は損失となる場合が多いので、基本的には償還まで保有するという前提での投資をおすすめします。

リスクがあることに注意

注意

SBI債が大手企業の社債と比較して高金利なのは、発行体(SBIホールディングス)の倒産リスクがあるからです。

社債なので、仮にSBIホールディングスが倒産してしまった場合は、元本割れとなってしまいます。とはいっても、ジャンク債に投資するわけではないので、少なくとも株式投資よりは低リスクな商品です。

SBIホールディングスの発行体格付はBBB(R&I)となっています。

R&IのBBBって格付けとしては良いの?

R&I(格付投資情報センター)は、日本を代表する格付機関です。

R&Iの格付け「BBB」は、「信用力は十分であるが、将来環境が大きく変化する場合、注意すべき要素がある。」と定義されています。

格付けの順番としては「BBB」は上から4番目、下から6番目の位置付けです。もちろん格付けを取得できない会社も数多く存在するので、BBBの格付けを取得しているSBIホールディングスは優秀な企業であると言えます。

また、R&Iでは1978年度~2015年度の38年間に渡って、平均累積デフォルト率を調査した結果を発表しています。

◆平均累積デフォルト率(5年)

  • AAA:0.00%
  • AA:0.07%
  • A:0.53%
  • BBB:1.04% ← SBI債はここ

上記を見るに、SBI債は元本保証と言ってしまうには無理があるが、極めて安全な社債であることがわかります。

債券のデフォルト率

利回りが高くリスクがやや高い債券としては、ソフトバンク社債も同じです。

しかし、SBIホールディングスやソフトバンクといった認知度の高い企業がいきなり倒産する可能性は低い、と考えている個人投資家が多いからこそ、募集開始後すぐに売り切れるという状況が起こっているのでしょう。

EB債(仕組債)との違いに注意

証券会社の債券のページを見ると、驚くほど高利回りの債券を見かけることがあります。(利回り8%以上など)

しかし、これらはすべて「デジタルクーポン(EB債)」と呼ばれる仕組債です。

EB債の場合、名前に「トヨタ」などの名称がついていても、トヨタが発行している債券ではない場合があります。

一方で、今回取り上げている「SBI債」は、SBIホールディングスが発行している普通社債なので安心です。

EB債については下記の記事で詳しく解説しています。
EB債(仕組債)に投資をするべきか?高利回りの裏に潜む危険性

SBI債の安全度は?管理人の評価

管理人の評価

格付けBBBのSBI債券ですが、上記の通りデフォルト率が1.04%だとすると、1年に1回申し込んだとして、100年(100回)申し込んで1回デフォルトする可能性があるというレベルのリスクとなります。

もちろん、日本の景況感が良くない状況であれば、利率は上がり、それに伴って同じBBBでもデフォルト率は上がるでしょう。

しかし、現在の景況感を考えるとそれほど悪いとは思わないので、実質的なデフォルト率は1%を下回ると私は考えます。

事実、企業倒産件数はリーマンショックが起こった2008年・2009年をピークに減少し続けています。

企業倒産件数の推移
(出典:東京商工リサーチ

2016年(平成28年)の全国企業倒産(負債総額1,000万円以上)は8,446件、負債総額が2兆61億1,900万円だった。倒産件数は、前年比4.1%減(366件減)。8年連続で前年を下回り、1990年(6,468件)以来の低水準だった。

ちなみに、リーマンショック時のSBI債はどうだったかというと、利率1.9%で1年ものの社債を発行していました。

◆SBI債の過去のデータ(リーマンショック時)

債券 格付 発行日 期間 年率 発行額
第7回 SBI債 BBB 2009年9月3日 1年 1.90% 100億円

当時に比べれば利率も大きく下がりましたが、SBIホールディングスの格付けはリーマンショック時もBBBのまま変わっていません。

2009年の格付けBBBと、現在の格付けBBBを比較すれば、デフォルトリスクの違いは明白なので、やはりデフォルト率は1%を下回ると考えます。

SBI債の口コミ

口コミ

SBI債についてネットの口コミ評判をチェックしてみました。

記事執筆時の最新募集は、「第36回 SBI債」だったのですが、さすがに利率が0.5%を下回ると人気に陰りが出てくることが口コミでもわかります。

言い換えると、それだけ安全性が増しているという裏付けでもあるのですが、多少リスクがあっても利回りを重視したいという投資家には物足りないのかもしれません。

ちょうどこの頃は「マイナス金利」に突入している状態だったので、定期預金とのスプレッド(差)を考えると悪くない金利だと思いますが、この部分は投資家の判断によって分かれるところですね。

SBI債の販売はSBI証券でのみ行われる

SBI証券

SBI債は、SBI証券でのみ募集される特別な社債です。

売出し期間は10日~1ヶ月程度ですが、抽選申し込み期間が2日程度なので、発表後すぐに申込む必要があります。

SBI証券の口座を持っていればネットからすぐ申込ができますが、募集期間がとても短いので、募集が開始されてから口座開設していると間に合いません。

また、SBI証券はソフトバンク債の募集も積極的に行っています。ソフトバンク社債はSBI証券以外でも取扱がある社債ですが、こちらも人気ですぐに売り切れる債券です。

SBI証券の公式サイトはこちら