ウェルスナビと楽ラップの違いを比較、どちらのロボアドバイザーを選ぶべき?

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ウェルスナビと楽ラップ

資産運用をロボットにお任せできる「ロボアドバイザー」が人気です。

ロボアドバイザーは主に、これまで資産運用をしたことがない初心者向けの商品です。

「資産運用を代行できる」という手軽さから、お金の運用に必要性を感じているものの、そこに時間を割きたくないという方にもおすすめです。

コスト面での指摘はありますが、これまで高コストだった「ファンドラップ」の低コスト化を実現し、年率1%の手数料で世界分散投資が実現できます。

この記事では、ロボアドバイザーで人気の「ウェルスナビ」と「楽ラップ」の違いを比較します。

また、サービス開始当初から運用している私の、現在の運用結果についても紹介します。

ウェルスナビと楽ラップは何が違う?

ロボアドバイザー

どちらも人気のロボアドバイザーです。

簡単な質問に答えるだけで、最適な資産運用の方針をロボアドバイザーが提案してくれます。

運用方針が決まったら、あとはロボアドバイザーがそれに従って投資資産の買付、運用、リバランスなどの作業を自動的に行なってくれます。

ロボアドバイザーなら自動積立にも対応しています。

ただし、ロボアドバイザーは「つみたてNISA」の対象外です。

よって、投資利益に対して約20%の税金がかかります。

特定口座に対応していますので、「特定口座(源泉徴収あり)」を選んでおけば、原則として確定申告は不要です。

特定口座にすると、投資利益に対して発生した税金を、証券会社が自動的に徴収・納付してくれるので安心です。

預かり資産はウェルスナビの圧勝

預かり資産

まず最初に、預かり資産(純資産残高)で比較してみます。

ウェルスナビは2018年4月5日時点で、9万口座、預かり資産は700億円に達したとプレスリリースで発表しています。

楽ラップの純資産は公表されていませんでしたので、15種類の「楽ラップ専用ファンド」の純資産残高を調査し、それらを合計しました。

その結果、記事執筆時点(2018年4月)で246.97億円でした。

ただし、楽ラップ専用ファンドは、IFA向けにも販売されていますので、この資産の中には楽ラップ利用者だけでなく、IFA経由の購入者の金額も含まれています。

※IFA = 独立系ファイナンシャル・アドバイザー経由で販売されたもの

以上の結果から、純資産で比較するとウェルスナビの圧勝です。

理由としては、ウェルスナビは

  • WealthNavi for SBI証券
  • WealthNavi for イオン銀行
  • WealthNavi for 横浜銀行

のように、証券会社や銀行と提携して販売網を拡大しているからです。預かり資産700億円という金額は、これらの代理販売をすべて含めた数字です。

手数料は楽ラップの方が安い

計算

ロボアドバイザーの手数料は、楽ラップが若干低くなっています。

ウェルスナビの手数料は、年率1%+税です。(運用資産が3,000万円を超えると、超えた部分については年率0.5%に引き下げ)

楽ラップの手数料は、トータルコストで年率1%未満+税に抑えられています。(固定報酬型の場合)

楽ラップには、固定報酬型と成功報酬併用型の2種類があります。(どちらの手数料コースが良いかはこちら

こうした選択余地がある点でも、楽ラップは優れています。

ロボアドバイザーの場合、売買手数料・為替手数料・管理手数料などはすべて、上記の手数料に含まれています。トータルコストで年率1%程度での運用が可能です。

一方、ウェルスナビには、「長期割引」があります。預かり資産が50万円を超えると、6ヶ月毎に段階的な手数料の引き下げが行われます。

長期割引を継続することで、最大0.90%まで手数料を引き下げることが可能です。

長期割引適用後の手数料はウェルスナビの方が低いと思いますが、通常の運用においては楽ラップが一歩リードです。

海外投資を優先するウェルスナビ

世界分散投資

ウェルスナビと楽ラップは資産運用の方向性が大きく違っています。

ウェルスナビは、海外ETFのみを投資対象にしています。つまり、すべての運用が「米ドル建て」で行われるのが特徴です。

日本株式への投資も一部行われていますが、資産全体のほとんどが日本以外への投資になります。

これはウェルスナビの特徴的な部分です。

逆に楽ラップは、「楽ラップ専用の投資信託」を活用して運用します。

投資対象が海外資産の投資信託は為替変動の影響を受けますが、基本的には円建てで取引が行われるのが特徴です。

国内株式・債券を投資対象にしたファンドも組み入れられているので、ポートフォリオ全体に対する「日本への投資比率はウェルスナビよりも高い」です。

こうした違いから、

世界への投資を重視したい方
ウェルスナビがおすすめ
日本にも一定の割合を投資したい方
楽ラップがおすすめ

という選び方ができます。

節税機能とリスク軽減機能の違い

節税

楽ラップとウェルスナビの違いを特徴づける独自機能についてまとめます。

楽ラップには「TVT(下落ショック軽減機能)」という独自の機能があります。(TVTを利用するかどうかは自身で選択できます)

この機能は、市場の価格変動が大きくなり「リスクが大きい」と判断された時に、株式を売却して債券比率を高める機能です。

わかりやすく言うと、危険を感じた時に攻撃態勢から防御態勢に移行してくれる機能となります。

価格変動が落ち着いてきたタイミングで、再び株式比率を高め、防御態勢から攻撃態勢へと移ります。

TVTを使うことで、株式市場が暴落した場合の損失を小さくできるので、リスクを抑えた運用を目指す方にはおすすめです。

一方、TVTによって暴落後のリバウンドを逃す可能性もあるため、この点はTVTのデメリットになります。

個人的には、TVTは使わなくても良いというスタンスです。

ロボアドバイザーのウェルスナビは、DETAXという節税機能が搭載されています。

この仕組みを取り入れているのは、ロボアドバイザーの中でもウェルスナビだけです。

投資利益に対する課税は「利益確定をしたタイミング」で発生します。

しかし、損失が出た場合は、その損失額と利益を相殺したうえで税金の金額が決まります。

つまり、本来は利益確定をしたタイミングで税金を支払う必要があるものの、それと同額の損失を確定することで、トータル損益がプラマイゼロになれば、税金の支払いを先送りにできるということです。

ウェルスナビのDETAXは、税金の支払いを先送りにするという作業を自動的におこなってくれます

この機能を活用することで、複利効果を最大限にできるため、DETAXはリターンの向上に寄与します。また、DETAXにはこれといったデメリットがありません。

ウェルスナビと楽ラップの運用実績

ウェルスナビの運用実績

続いて、私のロボアドバイザーの運用実績を公開します。

ウェルスナビは2016年11月から、もうすぐ1年6ヶ月の運用になります。

米国市場が順調に推移していたため、現在の資産評価額は+19%程度の利益になっています。

当初100万円ではじめた資産が、現在119万円になっている計算ですね。

私のウェルスナビのポートフォリオは、米国株式が主体となっています。ややリスク高めの資産構成です。

これはウェルスナビの特徴なのですが、分散投資はあまり行われていません

私のポートフォリオでは、6銘柄のETFに分散投資されています。

というのも、ETFは1銘柄ですでに数千銘柄に分散投資されているため、過度な分散投資をする必要がないというのがウェルスナビの基本的方針なのだと思います。

また、ウェルスナビでは、現在の状況から将来の運用結果をシミュレーションすることもできます。

今のところ順調なので、このまま運用できれば、現在の資産(119万円)が30年後には「70%の確率で285万円以上」になるそうです。
ウェルスナビの診断結果

これを、CAGR(年平均成長率)で計算してみると、年間利回りは2.95%になります。

つまり、ウェルスナビは「70%の確率で年率2.95%の結果が出せる」と試算しているわけです。

ちなみに、上記のシミュレーションでは「30%の確率で621万円以上」になるとも書かれています。これを計算すると年率5.66%のリターンになります。

まとめると、ウェルスナビの診断では「現在のポートフォリオでは、利回りは2.95%~5.66%になる」と予想していることになります。

▼ウェルスナビの詳しい記事はこちら

保守的な楽ラップの運用実績

楽ラップの運用実績

楽ラップも同じく2016年11月からはじめました。もうすぐ1年6ヶ月の運用です。

楽ラップは当初10万円でスタートしましたが、現在の資産は11万円になっています。リターンは+10%です。

ウェルスナビと比較して楽ラップの運用結果が劣っている理由は、「楽ラップの方が保守的な運用になっているから」です。

当時、ロボアドバイザーの質問には同じように答えたのですが、私の場合、ウェルスナビでは株式中心、楽ラップでは債券中心の運用になっています。

上記の図のとおり、私の楽ラップの資産構成は、外国債券が40%を超えています。

現在保有中の投資信託ですが、楽ラップで投資対象となる15本の投資信託のうち、13本を保有している状態です。

このことから、楽ラップはウェルスナビと比較して分散投資をより積極的に行っていることがわかります。

▼楽ラップの詳しい記事はこちら

完成度ではウェルスナビに軍配

投資

両者を比較してみて、どちらも良い商品だと感じました。

しかし、全体的な完成度や見た目の良さから、今回はウェルスナビに軍配をあげようと思います。

決め手となったのは、ウェルスナビの「現在の状況から将来の結果をシミュレーションできる機能」です。

今の状態で運用を続ければ、30年後にはこれぐらいの資産になっていて、年率利回りはこれぐらいで運用できるというのがわかると、将来の資産形成の計画も立てやすくなります。

また、ウェルスナビ自身の予測に基づく「年率2.95%~5.66%の利回りになる」という診断は、的を得ていると思います。

他の記事などでも書いていますが、年率1%の手数料のロボアドバイザーで運用した場合、長期的には年率3%~5%程度の利回りになるというのが私の見立てです。

ウェルスナビの詳しい情報はこちらの記事をご覧ください。

今回取り上げた「楽ラップ」も良い商品だと思いますが、ロボアドバイザー業界は現在、ウェルスナビとTHEO(テオ)が2強の状態です。

THEO(テオ)との比較は次の記事をご覧ください。

▼ウェルスナビとTHEO(テオ)の比較記事はこちらです