四半期配当を出している銘柄一覧、年4回の株主配当金を出す企業の調べ方

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株主配当

上場企業の中には1年に4回(3ヶ月ごと)に株主配当を出している「四半期配当」の銘柄があります。

多くの企業は年2回(中間決算・期末決算時)が配当金を出すタイミングですが、株主としては3ヶ月に一度、投資先から配当金がもらえると嬉しいですよね。

今回は、四半期配当を出している銘柄一覧と、四半期配当を実施している企業の調べ方を紹介します。

四半期配当銘柄の一覧

東証

最近は、国内企業でも四半期配当を実施する企業が増えてきました。

と言っても米国と比べてその数はまだ少なく、日本では「年2回の配当金」という考え方が定着しています。

四半期配当を実施している代表的な企業としては大手自動車メーカーの「ホンダ」が有名です。

ホンダ(7267)

自動車やバイクで有名な日本を代表する企業の一社です。

最近ではロボット分野にも進出しており、様々な種類のロボットを開発しています。中でもホンダの「Asimo(アシモ)」は有名ですよね。

あおぞら銀行(8304)

店舗数はそこまで多くありませんが、東京を拠点としている普通銀行です。

旧「日本債券信用銀行」であり、経営破綻した後に外資系ファンドのサーベラスに買収されました。

長らく「外資系」の銀行となっていましたが、現在はサーベラスが保有株を売却し、普通の銀行となっています。

同じく四半期配当を実施しているGMOインターネットグループと、新しいネット銀行「GMOあおぞらネット銀行」を開業しました。

ホギメディカル(3593)

医療用不織布や医療用キットなどを販売する大手メーカーです。

株主優待としてクオカードやカレンダーなどを進呈しており、株主還元に積極的な印象を受けます。

光通信(9435)

携帯販売など営業でのし上がったことで有名な光通信も四半期配当を実施しています。

法人営業や通信回線、ウォーターサーバーまでとにかくなんでも売るという営業に強い会社です。

光通信は、数多くの上場企業にも投資しており、大株主の常連でもあります。

GMOインターネット(9449)

レンタルサーバーやドメイン事業をはじめ、さまざまなインターネットサービスを展開するGMOインターネットグループ。

「総還元性向50%」を掲げており、配当性向と自社株買いを合わせて、利益の50%を株主に還元する姿勢を示しています。

最近はGMOコインなど、仮想通貨関連の事業に進出していることでも知られています。

GMOクリックホールディングス(7177)

同じくGMOグループの金融会社も四半期配当です。

この記事で、GMOクリック証券の会社四季報について取り上げていますが、まさにそのGMOクリック証券を運営しているのが、GMOクリックホールディングスです。

FX(外国為替証拠金取引)などでも有名な証券会社ですね。

リソー教育(4717)

高所得な家庭を中心に、個別指導の塾「TOMAS」を展開している教育事業会社です。

株主還元100%を実施しており、余った利益は内部留保せずに株主にきちんと返すという姿勢が好感できます。

リンクアンドモチベーション(2170)

やる気を高めるために組織向けのコンサレウティングなどを手がけている会社です。

高い成長を誇っているため、内部留保が優先ですがわずかながら配当金は年4回に分けて支払っています。

スミダコーポレーション(6817)

車載や通信用にコイルの製造開発を行っている会社です。

消費者向けの商品を製造しているわけではないので、あまり馴染みがないですが、四半期配当を実施することで株主還元を意識した経営をしていることがわかります。

日本創発グループ(7814)

旧「東京リスマチック」が、持株会社に移行したことから、グループ企業となりました。

主にDTP(コンピューターを使った印刷)を手がける企業です。

四半期配当実施企業の調べ方

分析

上記が四半期配当を実施している銘柄です。

四半期配当を実施している銘柄の調べ方として私が知っているのは「会社四季報」を活用する方法です。

また、情報の鮮度はわかりませんが、Wikipediaに「四半期配当実施企業一覧」を記載したページもあります。

会社四季報と言えば、本屋さんで書籍として購入するか、証券会社によって無料で提供されているものを使っている人がほとんどだと思います。

しかし、デジタル版の会社四季報である、

  • 会社四季報CD-ROM
  • 会社四季報オンライン

は、検索機能やスクリーニング機能が充実しているのでとても便利です。

例えば、会社四季報のデータを元に「3期連続増益銘柄」を絞込検索したり、話題のキーワード(例えば「人工知能」など)を入力するだけで、四季報の紹介文に「人工知能」というキーワードが入っている銘柄を絞り込めます。

この方法を使って、「会社四季報CD-ROM」または「会社四季報オンライン」で「四半期配当」とキーワードを入力して検索すると、四半期配当を実施している銘柄が調べられます。

無料で調べることもできる

キーワード検索を無料で行いたい場合は、会社四季報オンラインを使います。

しかし、会社四季報オンラインは有料のコンテンツとなるため、無料のままでは一部のデータしか閲覧することができません。場合によっては、入力したキーワードが検索にヒットしても、その紹介文が見れないこともあります。

私自身は、会社四季報CD-ROMを使っています。
会社四季報CD-ROM

会社四季報CD-ROMは7,000円程度で、四季報自体が年4回発売されるものなので、毎回購入していると年間28,000円程度の出費となります。

決して小さな金額ではないですが、先ほど紹介した「キーワード検索」や「強力なスクリーニング」、そして「過去の四季報のデータとの比較」ができるので、金額以上の価値があると思って買っています。

会社四季報CD-ROMは、書店やAmazon.co.jpで販売されています。最近はダウンロード販売も行われていますので、ネットですぐに買うことが可能です。

1年間の配当回数を調べるには

疑問

特定の企業の1年間の配当回数を調べる程度であれば、本屋さんでの立ち読みや、証券会社が口座開設者に対して無料で提供している四季報のデータでも十分です。

無料で見れる会社四季報のデータは、GMOクリック証券が一番見やすくておすすめです。

企業の年間配当回数は【配当】欄で確認できます。
GMOクリック証券の会社四季報

上記は、トヨタ自動車(7203)の配当実施状況です。

過去の配当と、会社四季報を作っている東洋経済新報社の予想する将来の配当について記載されています。

上記では、「16.3、16.9、17.3、17.9…」と書かれていることから、トヨタ自動車では、2016年は3月と9月に、2017年も3月と9月に株主配当を実施しているとわかります。

つまり、トヨタは3月と9月の年2回、配当を出している企業ということになります。

これは、トヨタの本決算(3月)と中間決算(9月)にあたります。実際に配当金の支払いが行われるのは、決算日から約2ヶ月後ですので、5月・11月ごろに配当支払いの通知が届きます。

また、上記のデータから、中間配当では1株あたり100円、期末配当では110円、年間を通して210円の配当を支払っていることもわかります。

トヨタ自動車の株は100株単位で購入できますので、トヨタ株を100株保有していれば、年間21,000円の配当金がもらえることになります。

「18.3予」「18.9予」というのは予想数値であり、確定したものではありません。

業績が好調で増配が予想される企業の場合、将来受け取れる(可能性のある)配当の金額も記載されています。トヨタの場合は安定配当のようですので、将来も変わらず年間210円の配当実施を行うようですね。

ちなみに、書店や会社四季報CD-ROMではこのように表示されます。
会社四季報の配当欄

アメリカでは四半期配当が主流

ニューヨーク証券取引所

アメリカでは四半期配当が主流です。

よって、マイクロソフトやAT&Tといった米国株に投資をすると、年4回の配当金が得られます。(ただし、アメリカは無配当の企業も多いです)

日本では年2回の配当実施が主流です。先ほどのトヨタ自動車のように、中間決算と本決算のタイミングで配当金が支払われます。このような企業のことを、「中間配当実施企業」と呼びます。

繰り返しますが、実際の支払いが行われるのは、決算日の約2ヶ月後となります。

また、日本では配当金の支払日を年1回としているところもあります。もちろん、ベンチャー企業のように成長を重視する場合は無配当とするケースも少なくありません。

配当利回りが高くなるわけではない

注意

1年間に4回、配当金の支払いをするからと言って「配当利回り」が高くなるわけではありません。

配当利回りは「1年間の配当総額 ÷ 株価」で計算します。

四半期配当は単純に、1年間の配当を4回に分けて支払っているだけですので、その他の年2回配当を実施している企業や、年1回の配当実施企業と比べて、配当金が多いということではありません。

もちろん、3ヶ月に1回配当金がもらえるので嬉しいというのは大きいですが。

四半期配当のメリット・デメリット

1億人の投資術 管理人の評価

四半期配当にはこれといって大きなメリットやデメリットはありません。

3ヶ月に1回配当がもらえるほうが嬉しいということくらいだと思います。

特に日本では毎月分配型投信が人気で、「毎月のインカムゲイン(安定収入・不労所得)」に対して魅力を感じる人が多いです。

一方で、企業側にとってはその分手続きが煩雑となり、配当支払いの通知を行うためのコストが増えると考えられます。

あくまでも個人的な意見ですが、私としては四半期配当を実施して企業側に負担をかけるよりも、配当の支払い回数は少ない方がいいと思っています。

株主へのコストを削減し、本業に集中してもらいたいというのが私の考えなので、株主総会のお土産とかもあまり賛成ではない派です。

もちろん、配当金や株主優待、総会のお土産などをもらえるとうれしいですけどね。

次の記事は「配当利回りが高すぎる銘柄に投資すると失敗するのはなぜか?」です。

株式投資で配当金を手に入れたいと考えている人の多くが「配当利回りの高い銘柄」に飛びついてしまいます。

しかし、配当利回りが極端に高い銘柄を安易に買ってしまうと、思わぬ損失を被ってしまう危険性があります。次の記事では、「高配当銘柄の隠れた落とし穴」について詳しく解説します。

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執筆者の詳細プロフィール
右も左もわからない状態で株式投資をはじめ、10年以上が経ちました。その間に、引きこもりになったり、会社を設立したり、いろいろなことがありました。「いい人」がたくさんいる世界の実現が目標です。「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」 - アインシュタイン 姉妹サイト「今日の経営」でも記事を書いています。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。( 更新)

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