証券コネクト口座のメリットとデメリットを解説、ローリスクな投資を実現

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証券コネクト口座とは

証券コネクト口座とは、ネット証券大手のGMOクリック証券が提供するサービスです。

GMOインターネットグループは2018年に、GMOあおぞらネット銀行を発足させました。

新しく生まれたネット銀行と、同社のネット証券の口座を連携することで、様々な恩恵が受けられるのが「証券コネクト口座」のメリットです。

証券・銀行どちらの口座も無料で開設でき、維持費用などもかかりません。また、証券コネクト口座は無料で使えます。

よって、デメリットはほとんどありませんが、わずかながら注意点もありますので、その点も含めて詳しく解説します。

証券コネクト口座は、債券や定期預金などでローリスク・ローリターンな運用を目指す方には非常にメリットのあるサービスです。

年0.11%の金利で運用できる

継続的な投資

GMOクリック証券・GMOあおぞらネット銀行の両方の口座を解説し、証券コネクト口座として連携すると、ネット銀行にて普通預金金利の優遇が受けられます。

これが、証券コネクト口座の最大のメリットです。

優遇金利は年0.11%(2019年8月時点)となっており、普通預金金利の中ではおそらく業界でも最高水準の高さだと思います。

もちろん、将来的に金利が変更される可能性はありますが、楽天証券・楽天銀行が同種サービスの「マネーブリッジ」を通じて年0.1%の優遇金利を長らく継続していることからも、すぐに終了するサービスではないと考えます。

※2022年4月1日:更新
マネーブリッジの優遇金利が改定されました。2022年4月1日以降は、預金額のうち300万円を超える部分については、優遇金利が下がります。預金額300万円以下の部分については従来どおり変更ありません。

普通預金なのでいつでも引き出せる

セブン銀行ATM

証券コネクト口座の大きな強みとして「普通預金扱い」である点があげられます。

定期預金や仕組み預金のキャンペーンは、他の銀行でもよく行われていますが、大抵の場合、3ヶ月満期などで終了し、大きな利息収益にはつながりません。

しかし、証券コネクト口座で受けられる優遇金利は、普通預金扱いなので、満期は一切ありません

もし将来的に証券コネクト口座の金利が引き下げられた場合は、すぐに出金してより魅力的な銀行口座へ資金移動することができます。

また、定期預金の中途解約のようなペナルティもないので、日常生活の資金を預けておき、必要に応じていつでも自由に引き出せます

もちろん、証券コネクト口座は一度連携すれば、あとは自動的に優遇金利が適用されますので、定期預金のように「申込み手続き」をする必要はありません。

GMOあおぞらネット銀行に日常の資金や投資の待機資金を預けておくだけで、高金利で運用できるのです。繰り返しますが、これらのお金は必要な時いつでもペナルティなしで出金できます。

これが、証券コネクト口座の利用メリットだと私は考えています。

GMOあおぞらネット銀行は全国のセブン銀行ATM・イオン銀行ATMにて入金・出金が可能です。(月2回まで出金手数料無料、ランクに応じて最大月15回まで無料

お近くにセブン銀行ATMがない場合は、他行に送金してから出金することもできます。(他行あて振込手数料 月1回まで無料、ランクに応じて最大月15回まで無料

ペイオフの対象なので元本保証

安心

証券コネクト口座は「普通預金扱い」です。

つまり、ペイオフ(預金保険制度)の対象ですので、元本1,000万円とその利息までは確実に守られます

もし、GMOあおぞらネット銀行が破綻しても、預金額1,000万円+利息の範囲であれば、国が補償してくれるので安心です。

資産運用で代表的な「外貨預金」や「債券」などはいずれも、ペイオフの対象外ですので、元本保証ではありません。

しかし、証券コネクト口座では「債券なみの利回りで元本保証(もし銀行が破綻しても1,000万円までは国が補償)」となっています。

債券よりも利回りが高い

債券

ローリスク・ローリターンな運用方法として、日本国債や社債を活用している方も多いと思います。

日本で一般の個人投資家向けに販売される国債や普通社債は安全なものが多く、よほどのことがない限り、破綻リスクは小さいです。

しかしその分、運用利回りがとても低くなっており、債券を10年間保有し続けても期待するほどの利息は得られません。

その一方で、社債や国債の満期は長く、常にインフレリスクに晒されています。

もし将来的にインフレが起こり、長期金利が上昇すると、債券価格は下落するため売るに売れなくなります。また、当初魅力的だと感じた金利は過去のものとなり、低い金利に甘んじた状態で満期まで保有し続けなければなりません。

一方で、証券コネクト口座は普通預金ですので、長期金利が上昇すると、それにスライドする形で銀行金利が上がる可能性も高いです。

また、価格変動や解約のペナルティはありません。もし満足のいかない金利になれば、いつでも出金し、その時点で魅力的だと考えられる資産に投資できます。

価格変動リスクや満期がない「証券コネクト口座(普通預金)」は、国内の債券に投資するよりもはるかにメリットが大きいのです。

証券コネクト口座のメリット

証券コネクト口座のメリット

金利優遇の他にも、証券コネクト口座には数多くのメリットがあります。

GMOクリック証券との資金移動はリアルタイムで行われ、手数料は無料です。

証券口座の待機資金を、GMOあおぞらネット銀行に移して証券コネクト口座で運用することが可能です。

銀行口座の資金はいつでもATMから現金出金できますし、株式や投資信託を買いたくなった時は、再び銀行口座から証券口座に資金移動して、投資資金に使えます。

また、どちらのサービスにログインしていても両者の口座残高が確認できます。

ログインも一元化されますので、GMOクリック証券にログインしている場合は、ID・パスワード入力不要でそのままGMOあおぞらネット銀行へとログインできます。もちろん、その逆も可能です。

なお、利用にあたって特別な条件はありませんが、「19歳以下の未成年の方」は証券コネクト口座を利用できません。

証券口座から当日出金が可能

当日出金の説明図

証券コネクト口座には2つの出金方法があります。

  1. GMOあおぞらネット銀行から:ATM出金・他行への送金
  2. GMOクリック証券から:指定した金融機関への出金

通常、証券口座からの出金には3営業日ほどかかります。

しかし、証券口座の残高をネット銀行に移動し、ATMから出金するという方法を使えば、証券口座の資金を当日中に現金化することが可能です。これも、証券コネクト口座のメリットです。

証券コネクト口座への入金方法もかんたんです。

GMOクリック証券が提供する「リアルタイム入金」などで証券口座に反映された残高は、4営業日後に自動的に証券コネクト口座へと自動振替されます。

証券コネクト口座の残高は、そのまま株式や投資信託の買付に使えます。

利用可能なATMと手数料

GMOあおぞらネット銀行への入金・出金には「セブン銀行ATM・イオン銀行ATM」が使えます。

  • 入金手数料:無料
  • 出金手数料:月2回まで無料(以降は1回あたり110円・税込)
  • ※会員ランクに応じて最大月15回まで無料

また、振込手数料は

  • 当行あて:無料
  • 他行あて:月1回まで無料(以降は1回あたり75円・税込)
  • ※会員ランクに応じて最大月15回まで無料

となっています。

GMOあおぞらネット銀行のATM手数料・振込手数料は業界最安水準なので安心です。

毎月利払いが行われる

カレンダー

証券コネクト口座では「利払いは毎月」行われます。

毎月月末に決算をおこない、翌月初に銀行口座に払い込まれます。利払時に税金は差し引かれますが、これらの利息も自動的に証券コネクト口座で複利運用することが可能です。

利息の支払いは年2回にまとめて行う銀行も多いので、この点は素直に嬉しいですね。

なお、利息計算は日割りで行われますので、月内に資金移動などで出金しても問題なく利息支払いの対象となります。

証券コネクト口座のデメリット

注意

正直言うと、証券コネクト口座にデメリットはありません。個人的にもとても良いサービスだと思っています。

しかし、あえてデメリットを挙げるとすれば、1つだけ注意すべき点があります。

それは、証券コネクト口座が提供する「信用保証金維持率リカバリー」というサービスです。

株式信用取引で大きな損失が出ると、「保証金維持率の回復」が求められます。場合によっては、「追証(追加保証金)」や「不足金」の支払いを求められます。

このような不測の事態では、数日中の緊急入金が必要になるのですが、証券コネクト口座を使っていると自動的に、GMOあおぞらネット銀行の口座資金をGMOをクリック証券に移動し、追証や不足金に充当してくれます。

一見すると良いサービスのように思えるのですが、これは言い換えると「信用取引で失敗すると、銀行口座のお金まで持っていかれてしまう」ことを意味します。

もちろん、信用取引で追証や不足金が発生した場合、いずれそれらの資金を払い込まなければならない義務がありますが、上記の仕組みを利用することで、GMOクリック証券は「回収不能リスクを軽減できる」わけです。

つまり、GMOクリック証券にとって、証券コネクト口座の本当の狙いは「信用取引で生じた顧客の損失を確実に回収できるようにする」ことだと私は考えています。

とても大切なことですが、逆に言うとこれは「信用取引をしない方にとっては関係のない話であり、証券コネクト口座は完全にメリットしかない」ということです。

休止手続きもかんたん

サラリーマンの男性

もし、証券コネクト口座が気に入らないなどの理由で、GMOクリック証券とGMOあおぞらネット銀行の連携を解除したくなったら、下記の方法ですぐに休止手続きが行えます。

証券コネクト口座の休止方法
  • GMOあおぞらネット銀行にログイン
  • お客さま情報(申込・設定)に移動
  • 登録情報を選択し、「サービス利用状況」から休止手続きをする

証券口座は利用しなくてもOK

GMOクリック証券

普通預金金利を大幅に優遇してもらえる「証券コネクト口座」の利用には、

  • GMOあおぞらネット銀行
  • GMOクリック証券

の両方の口座開設が必要です。

繰り返しとなりますが、どちらも口座開設や維持にかかる費用は無料です。

また、株式や投資信託での資産運用に興味がない方は、GMOクリック証券を利用する必要はありません。口座をつくるだけで「証券コネクト口座」は利用できるので安心です。

しかし、GMOクリック証券は「業界最安水準の手数料」を提供している、個人投資家にも評判のネット証券です。

GMOクリック証券といえば、FX(外国為替証拠金取引)で知名度の高い証券会社ですが、株式取引手数料も楽天証券やSBI証券よりも安く設定しています。

また、最近は投資信託や貸株サービスの取り扱いもはじめましたので、ローリスク・ローリターンな運用を心がけたい人にとっても、必要な投資商品が揃っていると思います。

GMOあおぞらネット銀行も「外貨預金(米ドル) 為替手数料2銭」などの強気のサービスを打ち出しています。

GMOクリック証券とGMOあおぞらネット銀行の資金移動は24時間手数料無料でスムーズに行えますので、その時々で自分に適した商品で運用することが可能です。

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この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
右も左もわからない状態で株式投資をはじめ、10年以上が経ちました。その間に、引きこもりになったり、会社を設立したり、いろいろなことがありました。「いい人」がたくさんいる世界の実現が目標です。「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」 - アインシュタイン 姉妹サイト「今日の経営」でも記事を書いています。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。( 更新)

ありがとうございます。

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