積立投資信託のメリット・デメリット、より効率よく資産形成するために
執筆者:川原裕也
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投資信託での資産運用は最もお手軽です。
投資信託は少額からはじめることができるので、運用資金が少なくてもリスクを抑えた投資が可能となります。
また、プロのファンドマネージャーが一定のルールに基いて分散投資を行うため、投資の知識がなくてもプロの目線で的確な投資対象に投資できます。
投資信託は、毎年一定の手数料を運用会社に支払う代わりに、プロが「資産運用の代行」をしてくれる仕組みです。
投資で一番大切なのは買うタイミング
しかし、どれだけ投資のプロが上手に運用をしても、投信を購入するタイミングが悪ければ意味がありません。
投資で一番大切なのは「いつ買うか?」というタイミングです。
例えば、ソフトバンク株はITバブルの時に時価総額が20兆円になりましたが、リーマンショックの時はソフトバンクの時価総額は1兆円程度まで落ち込みました。
時価総額についての詳細説明は省きますが、株価と同じようなものだと思ってください。
ここで私が言いたいのは、どれだけ優良な銘柄や投資信託に投資をしても、株価が高い時に買ってしまったら儲からないということです。
しかし残念ながら、最高の買いタイミングは誰にもわからないというのも事実です。
未来の相場は誰にもわからないので、買うべきタイミングが完全にわかっている人はこの世にいないのです。
投資には「買うタイミングが大切、でも買うタイミングは誰にもわからない」という矛盾があります。
投信積立によって買値を平均化する
そこでおすすめしたいのが、「投資信託を毎月コツコツ積立して買値を平均化する」という方法です。
こちらの記事でドルコスト平均法について紹介しましたが、毎月一定金額の投資信託を継続して購入し続けることで、平均的な価格で投資が行なえます。
例えば毎月1万円をコツコツ積立すれば、1年で12万円分の投資信託を買うことができます。
投資信託の場合は株価のことを「基準価格」といいますが、もし初回購入時の基準価格が高く「高値づかみ」をしてしまっても、毎月同額を買い続ければ、購入価格は平均化されます。
毎月同額の投資によって、必然的に基準価格が高い時は少ない口数、基準価格が低くなるほど多い口数を購入できます。
ドルコスト平均法のイメージ図。
投信積立のデメリット
実は、積立投資信託にはデメリットがほとんどありません。一度に買わず、何回かに分けて買う方法を強くおすすめします。
しかし、積立投信のデメリットをあえてあげるとすれば2つあります。
1つめのデメリットは、積立投資信託では高値づかみもしないが安く買うこともできないということです。
積立はあくまでも平均的な基準価格で投信を買う手法なので、他の人よりも安く買って大きく儲けるということができません。
とはいっても、初心者にとっては「高値づかみを絶対にしないこと」が最も大切なポイントになると思うので、積立投資信託は積極的に活用すべき武器だと私は思います。
2つめのデメリットは「ETFに比べて投資信託は信託報酬が高い」ということです。
ETFは「上場投資信託」のことです。
中身は通常の投資信託と同じですが、上場しているため株式と同じように自由に売買できるのが特徴です。
ETFは市場で売り買いされるため、販売会社(証券会社や銀行など)に支払う手数料が不要となっており、その結果、毎年発生する投資信託の手数料「信託報酬」が安いです。
ただし、ETFは市場での売買に限定されているため、毎月の自動積立ができず自分で毎月買い注文を出す必要があります。もちろん、市場での売買には証券会社に支払う取引手数料が発生します。
投資信託 | ETF | |
---|---|---|
購入先 | 販売会社(証券会社・銀行など) | 株式市場 |
手数料 | 購入時手数料0円のファンドもあり | 株式取引手数料が必要 |
信託報酬 | 高め | 低い |
積立 | 自動積立が可能 | 自分でつど、買い注文を出す |
その他 | 常に基準価格(正確な価格)で購入できる | 注文状況によって正しい価格で買えないことも |
投資信託で買うか、ETFで買うか一長一短なのでどちらが良いとは一概には言えません。
毎月自分で注文を出して買うのが面倒な方は積立が可能な投資信託、自分で手間をかけてでも信託報酬を低く抑えたい方はETFを選択するのが良いと思います。
あわせて読みたい:
ETFと投資信託の違い、信託報酬はなぜ安いのか?メリット・デメリット
SBI証券の投信マイレージがお得
投資信託の取扱数では、業界大手のSBI証券がダントツのNo.1となっています。
また、SBI証券は「投信マイレージ」を展開しており、投資信託の保有残高に応じてVポイントが貯まります。このサービスは非常にお得感が大きく、投信ブロガーの間でも評判です。
以前は、低コストなインデックスファンドは投信マイレージサービスの対象外でしたが、2017年にリニューアルされ、原則としてSBI証券が取扱うすべての投資信託がポイント付与の対象となりました。
SBI証券 投信マイレージサービスのまとめ
投資信託の月間平均保有額に応じてVポイントが付与されます。
・月間平均保有額 1,000万円以上 年率0.2%
・月間平均保有額 1,000万円未満 年率0.1%
・これまで対象外だった投資信託:保有残高にかぎらず最大で年率0.05%
SBI証券なら、投信保有額が1,000万円未満でも、実質的な信託報酬は0.1%お得となります。
楽天証券なら100円から積立できる
楽天証券は、100円から投資信託の買付ができます。
これは業界最低水準の金額で、もちろん100円からコツコツと毎月積立を行うことも可能です。
楽天証券のこうした取り組みは、小さなお子様に資産運用の学習をさせたり、これまで資産運用をしてこなかった方にもおすすめです。
100円積立の対象となるのは、楽天証券が取り扱う2,200種類以上の投資信託で、これは楽天証券の投信ラインナップの大半となります。
また、楽天証券では「楽天ポイント」を使って投資信託を買付できるなどのユニークなサービスも展開しています。
あわせて読みたい:
楽天ポイント運用と楽天証券のポイント投資は何が違う?どちらがおすすめか比較
投信積立ランキングを公開
ネット証券 大手3社の投信積立ランキングをまとめました。
(集計期間は2017年1月、各社発表の月間ランキング)
順位 | SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 |
---|---|---|---|
1位 | ニッセイ外国株式インデックスファンド 信託報酬:0.2079% |
ニッセイ外国株式インデックスファンド 信託報酬:0.2079% |
マネックス資産設計F 育成型 信託報酬:1.045% |
2位 | 世界経済インデックスファンド 信託報酬:0.55% |
世界経済インデックスファンド 信託報酬:0.55% |
SMT G株式インデックス 信託報酬:0.55% |
3位 | ニッセイTOPIXインデックスファンド 信託報酬:0.1859% |
ひふみプラス 信託報酬:1.078% |
三井住友・バンガード海外株式F 信託報酬:1.342% |
4位 | eMAXISバランス(8資産均等型) 信託報酬:0.55% |
たわらノーロード先進国株式 信託報酬:0.2475% |
日経225ノーロードオープン 信託報酬:0.88% |
5位 | ひふみプラス 信託報酬:1.078% |
ニッセイTOPIXインデックスファンド 信託報酬:0.1859% |
eMAXIS新興国株式 信託報酬:0.66% |
※信託報酬は税込です
ニッセイのインデックスファンドや三菱UFJ国際投信のeMAXISシリーズはいずれも、低コストなインデックスファンドとして個人投資家に人気の投資信託です。
「ひふみプラス」もアクティブ系ファンドの中ではとりわけ人気が高いです。
短期の投資信託ランキングだと、宣伝効果によって高コストなアクティブファンドが上位にランクインすることも珍しくないのですが、やはり積立投資信託で選ぶなら低コストなインデックスファンドを選ぶのが定石であることを、これらのランキングが裏付けていることになります。
SBI証券の場合、低コストなインデックスファンドでも、投信マイレージサービスによって年間0.05%のポイント還元が受けられるので、実質的には少しお得となります。
こちらの積立シミュレーターで運用結果を試算できます。
積立シミュレーター
毎月の積立額万円
利回り(年率)%
積立期間年
ヶ月間
計算結果(グラフ)
計算結果(表)
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最後まで読んでいただきありがとうございました
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