お金が貯まる人と貯まらない人の違い、我慢と時間の確保が差を生み出す
執筆者:川原裕也
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お金があると欲しいものを買えますし、日常生活の苦労も減ります。
そして何よりも、お金があることが安心や自信につながるため、余裕が生まれ、心が豊かになると私は考えています。(中にはそうならない人もいますが)
しかし、お金を貯めようと思ってもなかなか貯まらない。そのような状況で悩んでいる人は多いです。
この記事では、お金が貯まる人、貯まらない人の違いはどこにあるのか。また、お金が貯まる人になるためにはどのように行動すればよいのかを、3つの視点で解説します。
我慢する
「我慢」と聞いただけで嫌になる人もいるかもしれません。
しかし、お金が貯まる人は皆「我慢するのが上手い」です。
歴史的にも有名な1つの実験から、何が学べるでしょうか。
その昔、4才児を対象に「マシュマロ・テスト」という実験が行われました。
多くの4才児を集めた部屋の真ん中に「マシュマロ」を置き、その上で「このマシュマロは食べてはいけないよ」と子どもたちは指示を受けます。
当然、実験開始から間もないうちに、(指示を無視して)1人、また1人と子ども達はマシュマロを食べ始めます。
指示通り、マシュマロを食べずに我慢していても、他の子ども達が食べ始めると、それに同調してしまう子どももいます。
実験者は10年後、当時4才だった子ども達が、その後どような人生を歩んでいるか、調査しました。
結果、最も長く我慢できた子ども達は、人気が高く、成績優秀で、ストレスにもうまく対処していたとのことです。
逆に、我慢できなかった子ども達は、良いとは言えない人生を歩んでいたのです。
マシュマロ・テストの結果は、我慢(つまり自己コントロール)や同調圧力に屈しない人間(自分軸を持っている人間)が、良い人生を歩みやすいことを物語っています。
我慢することは、私たちの社会の中で大きな武器となり、そして「お金が貯まる人」へのきっぷを与えてくれるのです。
私たちは奪われる世の中に生きている
私たちの社会には「誘惑」がたくさんあります。
企業は株主のために利益をあげなければなりません。また、競合他社との激しい戦いに勝ち抜かなければなりません。
そのために、あらゆる知識・知恵、そしてマーケティングを駆使して、私たちに自社の商品が魅力的であることをアピールしてきます。
企業は私たちに「より豊かな生活を実現するための製品・サービスを提供してくれている」とも考えられます。
しかしこれは、曲がった見方をすると「企業は利益を手にするために、あらゆる手段を駆使して、私たちからお金を奪おうとしている」とも言えます。
私たちは常々、多くの企業・営業マンから「この商品は素晴らしいものです、当社のサービスは間違いありません」という勧誘を受けています。
しかし、こうしたマーケティングや営業トークに流されて、言われるがままに財布のひもをほどいていては、当然、お金は貯まりません。
当たり前のことのようですが、たとえ欲しいものがあっても我慢できる人はお金が貯まります。
我慢できない人は、自分の財布に穴が空いているかのように、お金は手元から逃げていきます。
さらに我慢できない人は、ローンを組んでお金の前借りし、欲しいものを手に入れます。しかし、ローン契約には金利がつきものです。
借金をする人は我慢できなかった人であり、目の前の欲を満たす代わりに、お金の貯まらない生活を強いられるのです。
企業は自社の利益のためにはどのようなことでも行います。
「最高の商品を買わないなんてもったいない。足りないお金は当社が貸しますよ。」
新しいスキルを身につける
お金が貯まる人と貯まらない人の違いを生み出す2つめの視点は、「新しいスキルを身につけられるかどうか」です。
言い換えると「新しい武器や防具を手に入れて戦おうとしているか」ということです。
ドラゴンクエストやファイナル・ファンタジーと同じように、新しい武器を手に入れ、それらの刃を研ぎ、切れ味を強化できている人はお金が貯まります。
強い武器を持っている人は、社会において高い報酬(年収)を手に入れることができるのです。
また、防具を持つことは、企業の巧みなマーケティング戦略や、心をくすぐる営業トークから私たちの身を守ります。
ここで言う防具とは、巧みなセールストークやマーケティングから「身を守る知恵」のことです。
学ぶ時間を作る
世の中には頭の良い人がいます。
一度聞いた話はすべて記憶し、算数の計算は誰よりも速い。そのような優秀な人を、私は羨ましく思います。
なぜなら、私は決して頭が良い人間ではないからです。
しかし、私たちが生きる社会は、「頭がよくない人間でもお金持ちになれるチャンス」を与えてくれています。
頭が良くないからと言って諦める必要はなく、自分の頭が良くないと思うのなら、それ相応のやり方をすればよいのです。
一度聞いた話が記憶できないなら、二度・三度に渡ってメモを読み返す。計算が遅いなら速く解けるようになるまで練習する。
つまり、「学ぶ時間」を作り、学び続ければ、誰でも強い武器や防具は入手できるのです。
人と違う行動を取る
学ぶ時間を作るためには、人と違う行動を取る以外に道はありません。
自分の周りには、
- 自分よりも優秀な人
- 自分よりも優秀ではない人(またはお金を貯めようとしていない人)
しか存在しません。
(それほど優秀ではないにもかからわず)お金を貯めたいと本気で考えている私たちは、何らかの方法で「学ぶ時間」を確保しなくてはなりません。
そのためには、他の人がやっている「遊び」を制限したり、みんなが参加している「飲み会」を上手に断る勇気が必要です。
ここでも、「我慢」できるかどうかが試されています。
我慢(つまり自己コントロール)や同調圧力に屈しない人間(自分軸を持っている人間)がどのような結果を生み出したのか。
先ほどのマシュマロ・テストの話を思い出してみてください。
みんなが学んでいない時間に、(優秀ではない)自分は時間をかけてより多くを学び取っていく。
例えば、エクセルを手早く扱えるスキルを身につければ、残業せずに仕事を終えられるようになるかもしれません。
浮いた時間はさらに学ぶ時間へ投資し、より高度なスキルを身につけることに時間を費やします。
より高度なスキルを身につけることができれば、仕事はさらに速くこなせるようになりますし、得られる報酬も増えていきます。
遊ぶ時間、飲み会の回数を制限しているので、出費も抑えられます。
強い武器を追い続けていれば、知らない間により大きな収入と、より少ない支出を手にすることができるのです。
時間を味方につける
どのような人であれ、1日24時間が平等に与えられています。
しかし、「自由に使える時間」には格差が生じています。
一般のサラリーマンの場合、毎月安定した収入は得られますが、最低でも1日8時間は労働に捧げなければなりません。(これは1日の3分の1に相当します)
一方で、無職の人は収入がない代わりに、日々の自由な時間が約束されています。
とはいえ、私たちは生活資金を確保するために最低限の収入は必要ですので、1日8時間の労働はやむを得ないと思います。
東証一部上場企業「GMOインターネット」の熊谷社長はこのように言っています。
寝ている8時間と働いている8時間を除いた、残りの8時間の使い方が、その人の「差」になる。
8時間の労働だけでなく、8時間の睡眠も私たちの生活には欠かせません。(睡眠時間の重要性は、また別の機会に解説します)
残った8時間をいかに有効に使うかが、お金が貯まる人とお金が貯まらない人の違いを生むということです。
考える時間を持つ
残った8時間は、新しい武器を身につけることに費やすのがおすすめです。
しかし、それと合わせて「考える時間」をたくさん確保することが、自分の理想的な人生を実現する手助けをしてくれます。
何もせず、ずっと考える時間は、
- 自分の目標を見失わないための再確認
- 冷静になり気持ちを落ち着かせる
- これから向かっていくべき方向性、やるべきことを整理する
- 新しい考え方や発想を生み出す
といったことに使います。
私がとても大切にしている教訓に「ビジネスもプライベートも余裕がなければうまくいかない」というものがあります。
いかなる状況でも「気持ちに余裕がない」のは良くありません。
多くの人が目の前のことに手一杯、気持ちに余裕がない状態で日々を過ごし、そして人生を見失っているように感じることがあります。
とはいえ、目まぐるしく変化する社会では、新しいイベントが次から次へと発生します。
だからこそ、最優先で「気持ちの余裕を持つための、考える時間」を確保するのです。
考える時間の確保を忘れなければ、常に余裕をもった気持ちで過ごせます。また、「お金を貯めたい」という目標を見失うこともありません。
3つの教訓から学ぶ
1.我慢を知ること
2.新しい武器を手にし、それを磨き続けること
3.考える時間を優先的に確保すること
3つの教訓を忘れないでいれば、お金が貯まらない人でも、お金が貯まる人になれるはずです。
「時間」を攻略のカギとして、自分を「成長」させること。そのためには「我慢」が不可欠であること。
我慢と時間の確保が、お金が貯まる人と貯まらない人の差を生み出すのです。
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