iDeCoの移管を考える、運営管理機関の変更と注意すべき3つの手数料

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iDeCoの運営管理機関の変更方法

2017年に個人型確定拠出年金のiDeCo(イデコ)がリニューアルされました。

その後、各社ともに投信商品の拡充や、手数料の大幅な引き下げに動いています。

各社の取り組みが見えてきたところで、そろそろ「運営管理機関の変更」を検討しても良い時期に来ているのかもしれません。

この記事では、iDeCoの運営管理機関を移管する時の方法と手数料の問題について解説します。

また、移管をする際のデメリットも取り上げます。

iDeCoの運営管理機関を変更する方法

書類に記入する男性

iDeCoの運営管理機関を変更する場合は、まず最初に「移管先の金融機関に申し込み(資料請求)」を行います。

例えば、「野村證券から楽天証券のiDeCoに移管する」場合は、移管先である「楽天証券」にiDeCoの資料請求を行います。

運営管理機関の変更手続きにおいて「移管元(現在利用中の金融機関)」への手続きは一切不要です。

資料請求をすると、移管先から「加入者等運営管理機関変更届(通称:運営管理機関変更届)」をはじめとする、書類一式が届きます。

あとは、届いた書類に必要事項を記入し、移管先の金融機関に返送するだけで手続きは完了です。

書類の記入は面倒ですが、手続きだけを見れば、iDeCoの金融機関を変更するのは簡単です。

POINT

iDeCoの移管をする時に、あわせて

  • 掛金の引き落とし口座の変更
  • 移管先での運用商品の配分指定

なども同時に行えます。

「加入者等運営管理機関変更届」には、運営管理機関の登録番号を記入する欄があります。

運営管理機関の登録番号は、厚生労働省の運営管理機関登録業者一覧で確認できます。

変更完了日数は2~3ヶ月

カレンダー

iDeCoの運営管理機関を変更する場合、手続きの完了までに2~3ヶ月かかります。(結構長いです)

なぜ、変更にこれほど日数がかかるのかというと、国民年金基金連合会による審査があるからです。(審査と言っても、書類などに不備がなければ問題なく通ります)

ただ、調べてみると運営管理機関によって、移管完了のめどとして掲げている日数に違いがあります。

変更手続き完了まで1~2ヶ月と明示
楽天証券、マネックス証券、SBI証券

変更手続き完了まで2~3ヶ月と明示
りそな銀行

※各運営管理機関の公式サイトより

変更に必要な日数が1~2ヶ月にしても、2~3ヶ月にしても、その間に資金が拘束されることは変わりません。

運営管理機関の変更にあたり、一定期間の資金拘束が行われることは、iDeCo移管のデメリットの一つです。

保有している投資信託は自動売却

投資信託

繰り返しますが、iDeCoの移管では「移管元」への連絡は不要です。「移管先」となる金融機関がすべての手続きを行ってくれます

運営管理機関の移管が完了すると、移管元で管理していた資産もすべて、自動的に移管先へ移されます

しかし、資金移動を行う時に「移管元で保有していた投資信託などは自動的に売却され、現金化された状態で移される」という問題があります。

この部分も、iDeCoの金融機関を変更するデメリットです。

保有している投資信託などの売却タイミングは指定できないので、場合によっては(日経平均株価が暴落した時などのタイミングで)安値で解約することになるかもしれません。

また、移管手続きが完了するまでの2~3ヶ月は資金拘束状態ですので、この間に投資信託の基準価格が値上がりし、移管先で高値で買い戻さなくてはならない可能性もあります。

このようなリスクが生じるため、iDeCoの金融機関では「移管手続きをする前に、元本確保型商品などの安全性の高い商品に預け替えしてください」と伝えています。

スイッチングによるコストを考える

iDeCoの金融機関を移管する時の、資金の流れは以下のようになっています。

投資信託を元本確保型に変更する

定期預金

投資信託を保有したままだと、自動売却されてしまいます。

自動売却されても問題がなければそのままでも構いませんが、自分のタイミングで売却をしたい場合は、あらかじめ自分で投資信託から元本確保型への預け替え(スイッチング)をしておきます。

預け替え(スイッチング)とは?

現在保有している投資信託を売却し、別の投資信託や元本確保型に乗り換えることを、「預け替え(スイッチング)」と呼びます。

iDeCoでは、投資信託の購入時手数料は0円のファンドだけを取り扱っています。

しかし、投資信託の中には解約手数料に相当する「信託財産留保額」がかかることもあり、スイッチングにあたって少なからずコストが生じる可能性があります。

資金は現金化して移管される

証券会社の資金移動

旧運営管理機関から、新運営管理機関への資金移動は「現金」で行われます。

運営管理機関の移管が完了すると「元本確保型商品(定期預金など)」を買い付けた状態になります。

前述の通り、移管手続きが完了するまでの2~3ヶ月は、資金が拘束され、その間に投資信託の基準価格が値上がりしてしまう可能性があることを覚えておいてください。

スイッチングを行う

iDeCoの運営管理機関を変更する(フロー図)

旧運営管理機関で運用していた商品はすべて、現金化されている状態です。

ここから再び、「元本確保型商品 → 投資信託」へのスイッチングを行います。

これで、移管は正式に完了します。

iDeCoの移管にかかる手数料

計算する女性

運営管理機関の変更で生じる手数料をまとめてみると、以下のようになります。

1.スイッチングコスト
現在保有中の投資信託を一旦売却して現金化する際、投資信託によっては信託財産留保額が発生する場合があります。信託財産留保額は多くても0.3%程度です。
2.移管手続き中のリスク
移管時に投資信託を売却しなければなりません。値下がり時に売却すると損失になる可能性があります。また、移管手続き中の数ヶ月の間に、投資信託が値上がりし、高値で買い戻さなくてはならない可能性もあります。この点は、手数料というよりも、そのようなリスクがあるという感じです。
3.移換時手数料
新運営管理機関は0円としていることが多いのですが、旧運営管理機関から「移管時手数料」を請求されることがあります。(事実上の、移管のペナルティのようなものです)

続いて、各社の「移管時手数料」がどの程度の金額なのか調べてみました。

運営管理機関 移管時手数料
楽天証券 4,000円
マネックス証券 4,000円
SBI証券 4,000円
大和証券 4,000円

※税抜きです
※なお、企業型確定拠出年金から、個人型確定拠出年金に移管する場合は、別途「国民年金基金連合会」へ支払う加入時手数料が必要です。

移管時手数料はいずれも、旧運営管理機関に支払う費用です。

例えば、上記の表の「楽天証券」の場合、楽天証券から他の金融機関に移管する場合に発生する費用となります。

各社、移管時手数料は「4,000円+税」と横並びです。手数料を明示していない金融機関も多いのですが、どの金融機関もこれくらいの費用になると思います。

移管時手数料は、旧運営管理機関に支払う「ペナルティ(手切れ金)」のようなものなので、決して安くはありません。

とはいえ、iDeCoの運営管理機関を変更することで、口座管理手数料や投資信託の信託報酬が下がるのであれば、長期的には移管メリットの方が大きくなるはずです。

口座管理手数料0円の金融機関

iDeCoの口座管理手数料

当サイトが特におすすめしているのは、ネット証券のiDeCoです。

いずれも、口座管理手数料が0円となっていますし、また投資信託のラインナップが優れています。

私はSBI証券のiDeCoを利用していますが、現在の投資信託の品揃えでは、マネックス証券のiDeCoが最もおすすめです。

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最後まで読んでいただきありがとうございました

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