iTrustノーロードを評価、インド株やロボットに投資するテーマ型ファンドは本当におすすめ?

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iTrustノーロード」シリーズは、資産運用会社のPICTET(ピクテ)が展開しているテーマ型ファンドです。

イノベーションに投資する」ことをテーマとしており、将来、世界を変革することが期待されている技術やトレンドを主な投資対象としています。

また、iTrustノーロードシリーズはすべて、購入時手数料0円の「ノーロードンファンド」です。

この記事では、iTrustノーロードについて特徴や管理人の評価をまとめます。

世界を変える8つのテーマに投資

メガソーラー

現在、iTrustノーロードでは8本の投資信託がラインナップされています。

iTrustノーロードのコンセプトは「イノベーション」「メガトレンド」であり、8つのテーマ型ファンドも、新時代の技術・トレンドを象徴するものとなっています。

▼iTrustノーロードシリーズの投資信託

※カッコ内は実質負担の信託報酬(税抜)です。購入時手数料はすべて0円となります。

iTrust日本株式(0.89%)
国内のナンバーワン企業に投資を行う。
iTrust世界株式(0.89%)
競争優位性をもつグローバル優良企業に投資。
iTrustロボ(1.33%)
世界のロボット関連企業に投資。
iTrustバイオ(1.33%)
世界のバイオ医薬品関連企業に投資。
iTrust新興国株式(1.125%)
労働人口が拡大している新興国に分散投資。
iTrustプレミアム・ブランド(1.33%)
世界のプレミアムブランド企業に投資。VISA・マリオット・エスティローダーなど。
iTrustエコイノベーション(1.33%)
世界の環境関連企業を投資対象にしたファンド。米国への投資比率が高い。
iTrustインド株式(1.418%)
成長が期待できるインド株式に投資。

これらのファンドはいずれも、アクティブファンドとなっており、インデックス指数を上回るリターンを目指す「利益追求型」の投資信託です。

ファンドの運用が上手くいけば、大きな利益を手にできる可能性がありますが、運用が失敗に終わってしまうと、インデックス運用を超える損失となってしまう可能性もあります。

つまり、アクティブファンドはインデックス投資に比べて、ハイリスク・ハイリターンな投資信託であると言えます。

ピクテについて

資産運用会社のピクテは、日本では「ピクテ投信投資顧問」という日本法人を通じて、営業活動を行っています。

本家は、ヨーロッパ最大級の資産運用会社「ピクテ銀行」であり、プライベートバンキングとして長い歴史を誇る名門です。

本店はスイスのジュネーブにあります。

歴史と実績のある、信頼のおける外資系資産運用会社ですね。

iTrustノーロードシリーズの8つのファンドは、

  • 楽天証券
  • マネックス証券
  • SBI証券

の3社が全種類を取り扱っています。

特に、楽天証券では100円から投信積立ができるので、はじめての方にもおすすめできる証券会社です。
→楽天証券の詳しい解説記事はこちらです

iTrustノーロードの評価

管理人の評価

iTrustノーロードシリーズは、これからの時代を築いていくワクワクするような技術・企業に投資を行います。

新しく生まれた技術が進歩するためには、多額の資金投下が必要です。これらの技術や企業が投資資金を必要としていることは事実です。

しかし、「投資対象(儲かるかどうか?)」という視点で考えた場合、イノベーションへの投資は必ずしも良い結果を生み出さない可能性があることを、私はここで述べておきたいと思います。

「株式投資の未来」という著書を書いた、ジェレミー・シーゲル氏は「成長の罠」についてわかりやすく解説しています。

投資家は「市場平均を上回る」リターンを狙って、我も我もと革新的技術を追い求める。だが技術革新とは、いわば両刃の剣だ。成長の原動力になる半面、投資家を繰り返し失望させてきた。

イノベーションが期待できる成長企業に私たちが投資をすることで、「未来を創ることに貢献できる」という点は事実であり、素晴らしいことです。

しかし、iTrustノーロードのような「テーマ」への投資には、あまり知られていない3つの問題点があります。

株価が高すぎる

株価

ジェレミー・シーゲル氏が「成長の罠」と呼んでいる理由の1つが、成長株の株価はすでに高くなっているという事実です。

「これからの時代を創るための新技術に投資する」と聞けば、どこかしら儲かりそうな匂いや雰囲気がします。

結果的に多くの投資家が利益を求め、将来に期待の持てる成長株に投資をするため、こうした成長株の株価はすでに割高な状態になっている事が多いのです。

割高な株に投資をしても、得られる利幅は小さく、下落のリスクは高まります。

高すぎる株価に投資してしまう恐れがあることが、テーマ投資の注意点の1つです。

淘汰される企業が多い

中小企業

イノベーションが起こる業界は、必ずしも順風満帆とは言えません。

高い成長が見込める業界には、参入企業が増えるため、過当競争が起こります。

過当競争にさらされた企業は、さらなる広告宣伝や新技術の開発に資金を投じなくてはならないため、技術が発展し売上が伸びても、利益が残らないという状態が起こりやすいのです。

これが、イノベーションに投資することは、社会貢献や経済成長の点では有益だが、利益を得ようとする投資家にとっては必ずしも有益ではないことの理由です。

わかりやすい例を紹介します。

日本は「統合型リゾート(カジノ)」への進出を決めました。なぜなら、カジノは外国人旅行客の誘致に貢献する「儲かるビジネス」だと判断したからです。

しかし、その先にあるものは本当に「利益」でしょうか。

日本が「儲かるビジネス」だと思っているということは、他の多くの国々が「カジノは儲かるビジネス」だと考えています。

当然そこには競争が起こり、顧客の奪い合いやサービス品質の向上のために多くの投資が必要となります。

このように、構造的に「儲かるビジネス」だったとしても、他の多くの人がそれに気づいている状況では、競争によって儲かるビジネスは儲からないビジネスへと変わってしまうのです。

また、成長著しい業界には、多くの企業が参入し、そして多くの企業が撤退していきます。

わかりやすく言うと、100社が参入し97社が廃業、生き残るのは3社だけというのが、イノベーションが起こる業界の実態です。

インターネット産業で言うと、米国ヤフーに初期の頃に投資をしていれば、大金持ちになったというような話が有名です。しかし、その裏には廃業した企業が山ほど存在します。

これから技術発展が期待できるという段階では、どの企業が生き残るかは誰にもわかりません。

そこで、テーマ型ファンドでは関連企業に分散投資を行います。しかし、分散投資を行うということは、生き残る3社を掴める一方で、廃業する97社にも投資するということになります。

将来性のある業界が発展する可能性と、投資家が利益を得られる可能性。この2つは根本的に違うものであるという認識を持つことが大切です。

手数料が高い

手数料

テーマ型アクティブファンドは、総じて手数料(信託報酬)が高すぎることが問題視されています。

リターンは不確実なものですが、コストは確実なものです。

悪い言い方をすると、投資家はリスクを取ってリターンを手にするが、資産運用会社は高い信託報酬によって確実な利益を手にすることができるのです。

iTrustノーロードは、アクティブ型ファンドの中でも信託報酬はやや低めに設定されており、この点は良心的と言えるでしょう。

アクティブファンドの信託報酬率は、平均すると年率1.5%になると言われていますが、iTrustノーロードシリーズの信託報酬はすべて、1.5%を下回っています。

しかしそれでも、1%を超える手数料は将来のリターンに及ぼす影響が小さくないのです。

短期的には大きな利益を得られる可能性はありますが、長期的には1%のコストが重くのしかかってくることは、頭に入れておくべきでしょう。

テーマ型投資で手数料を格安にする

フォリオのテーマ

ここ数年、「テーマ型ファンド」が人気となっています。この記事で取り上げたiTrustノーロードシリーズもその中の一つです。

一方で、新しいサービスとして「テーマ単位で株式を売買できるサービス」も登場しています。

その代表例が、FOLIO(フォリオ)というサービスです。

フォリオでは、1つのテーマを関連する10銘柄で構成しており、テーマ単位で取引を行います。

対象となるのは国内株式のみですが、AI(人工知能)関連銘柄や、IoT関連銘柄、再生可能エネルギー関連銘柄など、テーマにそって投資をすることが可能です。

テーマ型ファンドと大きく異なるのは、保有期間中に信託報酬などのコストが一切かからないことです。

フォリオを通じて購入するのは投資信託ではなく、10銘柄に分散投資された個別株なので、売買手数料だけを支払えば、保有期間中は手数料が無料となります。

投資信託は長期保有するほど支払うコストが大きくなりますが、フォリオの場合は最初に一度だけ手数料を支払えば、その後は一切費用がかかりません。(売却する場合にも手数料はかかります)

こうした理由から、テーマに沿った長期投資を考えている人には、特におすすめできるサービスです。

また、フォリオでは「成長株」以外にも「収益性が高い株」や「現金を多く保有している企業」など、数多くのテーマを取り揃えています。

フォリオに関する詳しい情報は、次の記事で解説します。