複利効果を最大限にする方法!投資家ウォーレン・バフェットが成功した理由
執筆者:川原裕也
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投資家「ウォーレン・バフェット」は長期投資によって成功しました。
デイトレードなどの短期投資の場合、日本市場がクローズしている時間に、米国市場で突発的な暴落が起こっても、無傷で済みます。
自分がトレードをしている時間以外は、株式を保有しないので、リスクを最小限に抑えられるのがデイトレードのメリットです。
一方で、株式を長期保有することは常に、株式市場が暴落すると少なからずダメージを受けることになるため、短期投資と比較してリスクが高いです。
値上がりの恩恵もフルに受けることができますが、値下がりのダメージもフルに受けてしまいます。
では、なぜウォーレン・バフェットは長期投資で大きな成果を出せたのか。その理由は「複利効果」にあります。
今日は、複利効果を最大限に活用したウォーレン・バフェットの考え方について学びます。
アインシュタインも大絶賛した複利の力
複利効果とは、銀行預金の利息や株式投資の配当金などで得た利益を、そのまま再投資し続けることによって、加速度的な資産の増加を実現するものです。
複利効果を30秒で理解できる、わかりやすいたとえを紹介します。
あなたは一匹のガチョウを飼っています。このガチョウは毎年1つの卵を産みます。
1.ガチョウが産んだ卵をすぐに料理して食べてしまうと、あなたは将来においても、毎年1つの卵しか手に入れることができません。(これを「単利」といいます)
2.ガチョウが産んだ卵を食べずに我慢して、その卵を孵化(ふか)させます。
すると翌年、飼っているガチョウは2匹となり、あなたは翌年から毎年2つの卵を手に入れることができます。(ガチョウの成長に年月はかからないものとします)
入手した2つの卵を食べるのを我慢して、さらに孵化させると、翌年は4匹のガチョウを飼うことになり、あなたが翌年から手に入れられる卵は4つになります。
「1つが2つに、2つが4つに、4つが8つに…」
資産が加速度的に増えるこの考え方が複利効果です。
複利効果は、かの有名な科学者アルベルト・アインシュタインも「複利は人類史上最大の発見」と大絶賛しています。
宇宙で一番強い力は何かって?そりゃ金利の複利効果だよ(アルバート・アインシュタイン)
世界の七不思議が何かは知らないけど、八番目の不思議は知ってるよ。金利の複利効果だ(バロン・ロスチャイルド)
参照:バフェットとソロス 勝利の投資学より
複利効果がどのような差を生み出すのか
これは、「1億人の投資術」管理人である私が過去につぶやいた内容です。
元金を利回り5%で運用すると、単利だと20年で2倍になるが、複利だと15年で2倍になる。期間を5年も短縮できる。これが複利の力だ
— 川原裕也 (@yuya_q)
利回り5%の運用を単利で計算すると、元金を2倍にするのに20年かかります。株を定期的に売却するなどして、つど税金を支払うと、2倍にするのには20年以上かかります。
しかし、一度も資産を売却せずに再投資し続けた場合、同じ利回り5%の運用でも、複利力によって元金2倍までの期間を5年も短縮できます。
実際に、複利効果をグラフにしてみます。
100万円を年5%の利回りで単利運用した場合と複利運用した場合の比較
まずは資産の推移から。
スタート時点は100万円で同じですが、徐々に差が大きくなり30年後には2倍以上の差が付いています。
単利運用では資産250万円にしかなりませんが、生まれた利益を再投資する複利運用では432万円となっており、圧倒的な差が付いていることがわかります。
続いて、毎年発生する利益の比較。
単利運用は100万円の利回り5%なので、毎年5万円の利益がもらえます。これは30年後も変わりません。
しかし、複利運用では利益の再投資によって、スタート時点から徐々に差が大きくなり、30年後は毎年もらえる利益が20万円と、単利と比較して4倍の差が付いています。
数字で表した表がこちら。
このように、単利と複利では運用結果に大きな差が生じます。
こちらの積立シミュレーターで複利効果を実感していただけます。
積立シミュレーター
毎月の積立額万円
利回り(年率)%
積立期間年
ヶ月間
計算結果(グラフ)
計算結果(表)
ウォーレン・バフェットの複利の考え方
これは日本でもアメリカでも同じですが、「保有している株式は売却した時に初めて課税される」というルールがあります。
つまり、株価が3倍になって含み益が膨大になっても、その株を売らずに保有している間は一切税金を支払う必要がありません。株を売却して「利益確定」をした時に初めて、その利益に対して税金の支払いが生じます。
よって、保有資産の売却を繰り返すと、その都度税金の支払いが必要です。一度納税したお金は再投資に回せません。
一方で、ウォーレン・バフェットは長期間に渡って業績が伸び続ける銘柄を一度も売却することなく持ち続けることを意識していています。
税金を支払うことなく企業の業績向上によって生まれた利益(株価に反映されている)が実質的に再投資され続けていることになるのです。
税金を発生させないために持ち続けるという点と、長期間業績が伸び続ける銘柄を発見するという選球眼がミソです。
一つの銘柄を持ち続けることは簡単ですが、30年後も業績が伸び続ける銘柄を発見するのは至難の業です。これが、多くの投資家とバフェットの決定的な違いです。
毎年2倍になる投資を1ドルで始めると、選択肢は2つ
・毎年末に投資を一旦売却して税金を支払い、残りを再投資する。これを20年繰り返すと純利益25,200ドル
・売らずにずっと保有し続ける。20年後には税引き後で692,000ドル。(複利が効くので、税金を出来るだけ払わない方が大きな結果が出る)
参照:バフェット投資の真髄より
バフェットと同じく、著名投資家のジョージ・ソロスはタックスヘイブンにファンドを作ることで、課税を回避しています。大手企業やヘッジファンドの課税回避戦略は、ニュースなどでも度々問題となりますよね。
ソロスは、タックスヘイブンであるオランダ領アンティルにクウォンタムファンドを起き、利益を無税で再投資できるようにした。
アメリカの税法が適用されていれば、クウォンタムファンドの複利年率リターンは28.6%から20%未満へ下落する。
複利効果を向上させるには、取られる税金を最小化し、取引コストをできるだけ抑えるようにシステムを構築すれば良い。
全力を尽くして税金は先延ばしにするか抑制し、できるだけ長く無税で複利効果を享受できるようにしておくべきである。
そうすれば、投資の意思決定に全く頼ることなく、金利の複利効果で年率リターンを数パーセント改善できる。
参照:バフェットとソロス 勝利の投資学より
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税制面で有利な投資は効率的に稼ぐ手段
管理人が若かりし頃、「日本で大金持ちになるためには投資で成功するのが一番効率が良い」ことに気づきました。
その理由は、給料や事業で得た所得に比べて、投資で得た利益の方が税率が低いからです。
例えば、給与所得で年間1億円を稼いだ場合、単純に計算すると以下のようになります。
所得(1億円) ✕ 所得税率(45%) – 控除額(4,796,000円)= 税金(40,204,000円)
つまり、手元に残るお金は5,979万円。
※2019年時点。給与所得控除などは除いて計算しています
一方で、株式投資による利益は一律で約20%と決まっているので、
売却益(1億円) ✕税率(20%)= 税金(20,000,000円)
つまり、手元に残るお金は8,000万円。
※復興所得税率を除いて計算しています
大きな差が生じます。
給与や事業は稼げば稼ぐほど税率が上がる仕組みですが、投資利益による税率は一律なので、稼げば稼ぐほど手元に残るお金は大きくなります。
このことに気づいてから、私は「投資の勉強をきちんとしてかなければ」と思いました。
iDeCoやNISAでさらなる税制優遇も
最近では、iDeCo(個人型確定拠出年金)やNISA(少額投資非課税制度)といった、政府による投資活動の推進も行われています。
通常の投資が利益の約20%の課税となるのに対し、iDeCoやNISAは利益が非課税となっています。
特にiDeCoは節税効果がとても大きく、将来の資産形成で積極的に活用したい制度です。
資産が200万円以内で投資を行うのであれば、「iDeCo」、「NISA」そしてIPO投資の3本立てで攻めるのが、投資効率を最大化するポイントです。
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最後まで読んでいただきありがとうございました
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