不測の事態に備える最強の保険は「貯金」である、あらゆるトラブルに対応する防衛策

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貯金で防波堤を築く

長い人生では、幾度となく困難に見舞われることがあります。

人によっては心身ともに疲弊するような問題を抱えてしまうこともあるかもしれません。

この記事を執筆している現在(2020年3月23日)は、日本だけでなく、世界中の人々がコロナウイルス問題に直面しています。

私たちはこうした困難に立ち向かい、そして問題を解決してきました。

そして、問題を可能な限り避ける予防策や、いざ問題に直面したときの防御策について、先人の知恵から学んできました。

今回は、不測の事態に備えるため、一定の「貯金」を持つことの大切さと、そのメリットついて書きたいと思います。

貯金があると、もしトラブルに見舞われても、自力で、心の安定を保ちながら、問題に対処していくことが可能となります。

保険に加入するべきか?

一般的に、家計負担の中でも比較的大きな割合を占めているのが「保険料」だと言われます。

保険にはいろいろな種類がありますが、

  1. 保険料は家計負担で一定の割合を占めるお金である(決して安くない)
  2. 得する保険は存在しない

という2つのポイントは「保険」というサービスを語る上で動かぬ事実です。

世の中には貯蓄型保険などもありますが、「得する保険」というものは存在しません。

もし入ったほうが得な保険があったとすれば、それは保険会社が損をすることを意味するからです。

保険の本質は、将来、起こる可能性は低いが、もし起こったときにダメージが大きいので、保険に加入することで「いざ」に備える。というものです。

言い方は悪いかもしれませんが、ストレートにいうと、保険会社は「加入者の不安を引き受けることによって手数料を得るビジネス」をし、私たちは「金額的に自分で対応できないようなトラブルに見舞われた場合に、助けてもらう」ことができます。

こうした理由から、私はほとんどの場合、保険は不要だと考えています。

下記は、経済評論家の山崎元さんの意見をまとめたものですが、私もこうした考え方に同意します。

基本的には当たらないが、もし当たってしまったときに、とんでもないことになる。ということに備えるのが保険。

・医療保険、年金保険、貯蓄目的の終身保険などは適切ではない

・「がん」のようにありふれた事象に保険で備えるのは適切ではない

・保険で資産を形成するのは適切ではない

保険に加入しても良いと考えられるケースは、

・相続対策として入る

・貯金がない、親にも頼れない夫婦に子供が生まれた場合、子供が成人するまで、掛け捨ての死亡補償の保険に入る

出典:「良い節約」の三原則(山崎 元)

保険に加入していなくても、もしものトラブルに対しては、適切な「セーフティネット」が敷かれているのが私たちの国の特徴です。

高額な医療費に対しては「高額療養費制度」などがありますし、就業不能な賃金未払いに対しては「未払賃金立替払制度」などの貸付制度もあります。

就業困難となり住宅ローンの返済ができなくなった場合は、持ち家を売却するという手段もありますし、最悪の場合は生活保護を受けるという手段もあります。

保険に頼らなくても、社会保障と一定の貯金があれば、なんとかしのげることが多いのです。

リスクを自分で引き受けるという考え方

保険に加入するということは、言い換えると保険会社にリスクを引き受けてもらうということです。

しかし、そのリスクというのは本来「起こる確率が低い事象」であり、また保険会社に対しては「リスク引き受け料(保険料)」を支払わなくてはなりません。

先ほど「得する保険は存在しない」と述べましたが、保険会社は「事象が起こる確率」を計算した上で「保険料」を設定し、確実に儲けが出るように商品を設計します。

いわば、私たち加入者は「確率的に確実に損をする」わけです。にも関わらず私たちが保険に加入する理由は「(たとえ確率が低くても)もし事象が起こった場合、どうしようもなくなってしまうから」です。

であれば、そのリスクを可能な限り自分で引き受けるという考え方を持つことで、保険料を節約し、貯蓄(いざというときの備え)を作ることができるのではないか。

つまり「自助努力」の考えをもつのです。

自分でリスクを引き受けると、もし「ハズレくじ」を引いてしまったときに、自分自身でダメージを被ることになります。

しかし、そのトラブルを受け入れる覚悟ができていれば、それだけで多くの貯蓄を作ることができます。

例えば、就業不能などにより住宅ローンの返済ができなくなった場合、持ち家を売るという覚悟ができていれば、保険料の一部を節約できるかもしれません。

そして、貯蓄を作ることは、そうしたトラブルに対して、より高い防波堤を築くことと同じです。

保険という仕組みそのものを否定するわけではありません。

しかし、起こりうるリスクをすべて保険会社に転嫁しようとするのではなく、自分で引き受けられるリスクについては可能な限り自分で引き受けるという考え方を持つだけで「自分だけの防波堤」を築けるようになります。

貯金はあらゆるトラブルに役立つ

貯金には、さまざまトラブルに柔軟に対応できる力があります。

例えば、就業不能保険に入っていれば、病気や怪我などで給料がなくなってしまっても、保険金で生活を維持できるかもしれません。

しかし、働いている会社の給料が未払いになる。などの別の理由で、ある日突然、給料が入ってこなくなることもあるのです。(このような場合には、未払賃金立替払制度などがあります)

もちろんこうしたときには、日雇いのアルバイトなどでしのぐという手も考えられますが、貯金があれば次の職を見つけたり、病気から回復するまでの生活を自助努力でカバーできます。

また、社会保障制度を受けるためには、自分で制度について調べたり、申請をしなければなりません。

保険についても、(保険会社はそう簡単に保険金を払ってくれるわけではないので)さまざまな書類の提出をしなくてはならず、手続きをするだけでも疲れてしまうというのが現実です。

実際、保険金がもらえると思っていたのに、補償の範囲外であるなどの理由で、保険が適用されないこともあると聞きます。

一方、自分でいざというときに備える「貯金」を作っておけば、病気・怪我・会社の給料未払いなど、どのような事態にも備えられます。

いざというときには、保険金の請求手続きも不要ですし、支払い可能かどうかの審査を待つ必要もありません。ただ、ATMから現金を引き出すだけです。

また、1円の保険料も支払わなくて良いばかりか、銀行預金から金利収入(利息)まで得られるのです。

貯金とは「自分自身で防波堤を築くようなもの」であり、保険とは「一定の手数料を支払って防波堤を借りるようなもの」だと私は考えています。

自分自身で防波堤を築けば、その防波堤は時間とともにどんどん高いものとなっていきます。

借りものの防波堤は最初から高いので安心できますが、借りる期間が長くなるほど、(保険料が支出として出ていくので)自分の防波堤を高くするのに時間がかかります。

もちろん、自分でどれだけ防波堤を積み上げても、対処のしようがない(自分の力では引き受けられない)リスクに対しては、借りものの防波堤(保険)を使うという選択もできます。

将来起こりうる1つ1つのリスクについて「貯金でなんとかできないか?」を検討するだけで、保険料は大きく節約できます。

トヨタ:1年ぐらいであれば毎日、運動会をやっても大丈夫

今はどうかわかりませんが、かつてトヨタ自動車の社長を務めた石田退三氏は 「1年ぐらいであれば毎日、運動会をやっても大丈夫」と語ったことがあります。

かなり昔の記事ですが、私が印象に残っている内容なので、一部引用します。

 「1年ぐらいであれば毎日、運動会をやっても大丈夫」――。トヨタにはかつて、こんな言葉を残した社長がいた。戦後の経営危機に社長として 再建にあたった石田退三氏だ。買掛金や未払い金などをすべて支払っても、従業員全員分の退職金を支給できるだけの手元資金を常に用意しておくことを意味し ているという。銀行などの外部資金をあてにせず、内部留保を徹底的に厚くすることで「自主独立」を貫くトヨタ財務の礎となっている。

出典:日本経済新聞「トヨタ、「停止1年」でも耐えられる底力」

今でこそ「上場企業は内部留保を溜め込みすぎるな」という意見が強くなっていますが、いざというときに備えて、手元資金を厚くしておくことは、本当の「いざ」にも役立つ最強の防御策です。

記事執筆時点で大きく取り上げられている「コロナウイルス問題」でも、同じような教訓が指摘されています。

ここ10年の効率化によって、内部留保を最小限にしている企業も多く、また海外では利益率重視で儲からない病床を減らす流れがあったようです。

その結果「いざ」が起きたときに、資金繰りが厳しくなったり、病床の数が足りないなどの問題も出てきています。

企業はともかく、個人はどれだけ内部留保を厚くしても誰も文句はいいません。

貯めれば貯めるだけ安心できますし、一定の資金を貯めた後は「資産運用」という形でそのお金を他の誰かに活用してもらうこともできるのです。

「今、私は貯金を頑張っています」という人をみんなで応援しあう「貯金部 掲示板」を開設しました。

貯金に関する話題をみんなで語り、それぞれが貯金できる人になり、目標金額を貯められるようになることを目指す掲示板です。

→貯金部 掲示板のページはこちらです。

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執筆者の詳細プロフィール
右も左もわからない状態で株式投資をはじめ、10年以上が経ちました。その間に、引きこもりになったり、会社を設立したり、いろいろなことがありました。「いい人」がたくさんいる世界の実現が目標です。「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」 - アインシュタイン

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。( 更新)

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