株式手数料が無料の株アプリ、STREAM(ストリーム)のメリット・デメリット

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ストリーム

フィンテック(ファイナンス+テクノロジー)の力によって、株式取引手数料が無料に近づいています。

新しくスタートした株アプリ「STREAM(ストリーム)」はその代表的なサービスです。

STREAMは、これまでになかった新しい仕組みを使い、株式取引手数料を0円にしています。

STREAMの登場によって取引コストを削減できれば、その分はすべて利益となります。

この記事では、株式会社スマートプラスが開発した株アプリ「STREAM(ストリーム)」のメリット・デメリットを解説します。

大和証券が設立に携わっている

大和証券

株アプリのSTREAM(ストリーム)は、スマートプラスという会社が開発・運営を行っています。

スマートプラスという会社はベンチャー企業ですが、実は大和証券とフィナテキストによって立ち上げられた会社です。

業界大手の大和証券が設立に携わっているので、安心感がありますね。

また、親会社のフィナテキストは、これまでに数多くの株アプリの開発を手がけた実績のある会社です。

スマートフォンが普及したことで、若年層を中心に「スマホを使った株取引」が注目されています。その代表例が、大ヒットアプリ「PayPay証券」です。

また、FOLIO(フォリオ)のような新しい証券会社も誕生しています。

スマートプラスも「新しい証券会社」の1社です。こうした先進的な企業・サービスを取り込みたいとの考えから、大和証券が支援に乗り出したのだと思われます。

ストリームの仕組み

ストリームの仕組み

ストリームを利用する最大のメリットは「株式取引手数料が無料」だということです。

証券会社にとって、顧客からの手数料収入は利益の源泉です。

なぜストリームが「手数料の無料化」を実現できたのかというと、ストリームは「立会外取引」「SOR」を上手く使った仕組みを構築しているからです。

この仕組みをストリームでは「スマート取引」と呼んでいます。

株式を購入できる場所は「東証(東京証券取引所)」だけではありません。

その他にも、PTS市場や立会外取引のような「市場外取引」が存在します。市場外取引での売買価格には「東証との取引価格のズレ」が生じています。

ストリームは東証・立会外取引などの複数の取引方法から最も有利な価格を付けている場所に注文を出してくれます。(こうした注文方法をSORといいます)

そして、東証よりも有利な価格で約定した場合に限り、その半分の手数料を徴収するというビジネスモデルで成り立っています。

ストリームの仕組みを3つのポイントでまとめます。

  • 自動的に「その時1番お得な市場」に売買注文を出してくれる
  • 顧客は東証よりも有利な価格で株式を購入できる
  • ストリームは成功報酬として有利になった分の半分を手数料として徴収する

東証の価格で約定した場合の取引手数料は0円。

東証よりも有利な価格で約定した場合に限り「成果報酬」として手数料が発生する仕組み。

信用取引も業界最安水準の金利で利用できるのが、ストリームのメリットです。

わかりやすい事例で解説

学ぶ

例えば、A社の株価が1,000円だったとします。

東証では1,000円で売買されていますが、機関投資家などが立会外取引を通じて、900円でA社の株を売り出していることがあります。

機関投資家などの大口投資家は、東証で大量の売り注文を出すことで「株価に影響を与えてしまう可能性」を嫌います。

よって、立会外取引(市場外取引)で保有株を売りに出し、「特定の価格でまとめて買ってくれる人」を募集します。

立会外取引では、東証の価格よりもディスカウントされた「割引価格」で売られることが多いです。

まず最初に、私たちはストリームに注文を出します。

ストリームは東証・立会外取引などの複数のマーケットの価格を瞬時に確認し、最もお得な市場に注文を出してくれます

結果的に、立会外取引で売られている900円で株を買うことができれば、私たちは東証での価格「1,000円」よりもお得な価格で株式を購入できます。(この場合、100円の得)

このように「有利な価格で約定できた場合にのみ」、得した金額の半分「50円」を手数料として、ストリームが徴収します。

私たちはストリームに50円の手数料を支払っても、まだ50円得ですから、通常の証券会社を通じて、東証から株式を購入するよりもメリットがあります。

もし、立会外取引での売出しがなく、東証と同じ価格「1,000円」で約定した場合、ストリームは1円の手数料も取りません。

つまり、有利な価格で約定しなければ株式取引手数料は完全無料だということです。

立会外取引のことを「ダークプール」と呼びます。

これまでは、東京証券取引所またはPTS(私設取引システム)で売買が成立することがほとんどでした。

しかし、ここ数年はダークプールなどの市場外で取引が行われるケースも増えています。

ダークプールとは?
証券会社が提供するサービスで、証券会社内のシステムで投資家の売買注文を付け合わせて取引を行う方法。

取引参加者が匿名で価格や注文量などの取引内容が外部から見えにくいことからダークプールと呼ばれる。匿名性の高い取引が可能。

注文情報の匿名性が確保されていること等に加え、約定率や約定単価の改善が期待できるため、近年では市場が拡大している。

出典:野村證券

ダークプールの詳細解説記事はこちら

スマートフォンで手軽に買える

スマホを見る男性

ストリームは、スマホでの取引に最適化されたアプリを提供しています。

はじめて株式取引をする方でも、スマホでサクサク売買できるように設計されているので安心です。

また、個人投資家が今注目している銘柄がわかるなどの、新しい試みも用意されています。

私自身、最近はスマホアプリで株価の状況を確認する機会が増えました。

しかし、大手証券会社の株アプリは「デザインが古くさい」印象があります。

スマートプラスの株アプリ「ストリーム」は、先進的で「今風」なデザインなので、使いやすさという点においても優位性があります。

▼スマホ取引で有名なPayPay証券の詳細はこちら

管理人はストリームをこう評価する

管理人の評価

株アプリ「STREAM(ストリーム)」の仕組みは、顧客・証券会社の双方にとってメリットがある「三方よし」の形だと思います。

SOR(スマート・オーダー・ルーティング)は、以前からSBI証券・楽天証券などの大手ネット証券が採用しています。

ネット証券大手も同様に、東証・PTS市場・立会外取引(ダークプール)のうち、最も有利な市場を自動的に判別し、有利な価格で約定する仕組みを提供します。

ただし、原則として手数料が0円になることはありません。あくまでも約定価格が有利になるというのが、従来のネット証券でSORを使うメリットです。

逆に、ストリームの場合は手数料を「完全無料」にすることを約束し、価格が有利になった場合「その半分を成果報酬として徴収する」という方法を採用しています。

どちらがお得か考えてみます。

▼SBI証券・楽天証券のSOR
売買ごとに株式取引手数料が発生する。(1回あたり数百円~数千円)

SORで有利な価格で約定できた場合、有利になった全額が顧客側のメリットになる。

▼ストリームのSOR
売買ごとに株式取引手数料は発生しない。

SORで有利な価格で約定できた場合、その半分が顧客メリットになり、残り半分は手数料として徴収される。

このようにまとめてみると、「取引量が増え、SORでお得になればなるほどストリームが儲かる仕組み」だとわかります。

どちらがお得になるかは「SORでの価格差次第」なので一概には言えませんが、

注文ロットの大きい投資家
→SBI証券や楽天証券などのSORがお得になる可能性が高い。なぜなら株式取引手数料よりもSORの価格差から得られる利益額が大きくなる可能性が高いから。

注文ロットの小さい投資家
→ストリームの方がお得になる可能性が高い。なぜならSORの価格差から得られるメリットよりも(他の証券会社で売買した場合の)株式取引手数料の絶対額が大きくなる可能性が高いから。

になると思います。

小口の投資家ほど、投資で得られる利益に対する取引手数料の負担が重く、大口になるほど投資で得られる利益に対する手数料負担は小さくなります。(あくまでネット証券の話で、対面証券はこの限りではありません)

ただし、ひとこと付け加えておくと「この仕組みが流行るなら他の証券会社も追従するだろう」ということです。

この仕組みに特許でも設定されていない限り、似たような仕組みを他社が導入するというのが、これまでの証券業界の常でした。

いずれにしても、私たち顧客にとっては手数料が下がることは歓迎ですので、今後の展開についても注目していきたいと思います。

▼ダークプールの詳しい解説、SBI証券が立ち上げた競合サービスの詳細はこちら

手数料0円の証券会社が増える?

財布を持つ女性

業界大手のSBI証券も「SBIプライム証券」を立ち上げ、大口顧客の株式取引手数料を無料化しています。

こうした動きを見ても、これから少しずつ「株式取引手数料0円の時代」に向かっていくのかもしれません。

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この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
右も左もわからない状態で株式投資をはじめ、10年以上が経ちました。その間に、引きこもりになったり、会社を設立したり、いろいろなことがありました。「いい人」がたくさんいる世界の実現が目標です。「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」 - アインシュタイン 姉妹サイト「今日の経営」でも記事を書いています。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。( 更新)

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