【保存版】いろいろな株式投資の手法をまとめてみる、自分に合う投資法を見つけよう

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投資手法まとめ

株式投資にはいろいろな投資手法があります。

例えば、1つの手法をとっても

  • 短期投資と長期投資
  • 順張りと逆張り
  • 買いと空売り

のように、売買の方向や時間軸を変えることで、バリエーションは広がります。

ある程度の投資経験がある人は、複数の手法をミックスしても良いと思いますが、初心者のうちは「何を根拠にその銘柄を選んだのか?」があやふやになりがちです。

例えば、最初はチャートの形状が良いという理由で短期取引を目的に買ったのに、保有株の株価が下がると、すでにチャートの形状は最悪になっているのに「この会社は業績が良いから長期で持とう。」という考え方に変化していたり。。。

このような、典型的な失敗に陥らないよう、最初は「この手法で勝負する」というのを明確に決めておいた方が良いと思います。

今回取り上げる投資手法はすべて、株式投資での利用を想定していますが、一部の手法はFXなど他の投資商品でも活用できると思います。

チャートを見て判断するテクニカル分析

最初に取り上げるのは、初心者から上級者にまで愛される「テクニカル分析」です。

チャートの形状をみて、売買のタイミングや銘柄を判断するというやり方です。

株式投資の雑誌などを見ても、チャートの良し悪しで投資を判断するコンテンツが山ほど掲載されていますので、多くの人に馴染みがあると思います。

私自身、今でこそチャートはあまり気にしませんが、最初はテクニカルのみですべてを判断していました。

デイトレーダーなどの超短期の取引をする人は、原則として「1~5分足」という短い時間軸のチャートで投資判断を行います。

デイトレの人でも日足チャートまでは参考にする人は多いです。しかし、デイトレーダーの方で過去10年間の月足チャートを気にする人はほとんどいないと思います。

一方で、数年単位での長期投資を考えている人にとっては、分足チャートを見る機会はほとんどなく、日足・週足・月足・年足チャートを利用することが多いでしょう。

需給や値動きを見て判断する手法

デイトレーダーの中には、チャートよりも「板情報」を重視して判断するという方が結構多いです。

板情報は、楽天証券のマーケットスピードだと「市況情報」という名前で提供されています。

板情報を見ると、現在、市場に出ている注文状況(何円で、何株の売り注文、買い注文が入っているか)がわかります。

リアルタイムの注文状況と、売買の成立情報(歩み値)、そして出来高を見ることで、その銘柄に対する需給(買われているか、売られているか)がわかります。

板情報は、初心者が見てもさっぱりですが、ボーッと見続けていると、なんとなく「この銘柄は売っている人よりも買っている人の方が多い」といったことがわかるようになってきます。

これまでに40億円超の利益を生み出した、著名投資家のテスタさんが言うには「大口のAさんがこの価格で100株買ったから、この売り注文はさっき買ったAさんだろう」というような、他の投資家の姿がなんとなく見えるのだそうです。

同じく著名投資家のcisさんも、チャートより板情報を重視して取引するのだとか。

チャートは意図的に作り上げることができますが、板情報に表示される売買の成立情報(歩み値)は真の需給を表しているといえます。

板情報で見るべきポイントは、

  • 現在入っている注文状況
  • 売買の成立情報(歩み値)と出来高
  • 他の銘柄や先物との連動性

の3つです。

セクター(業種)単位で売買する手法

著名投資家のBNFさんが好んで利用していたとされるのが「セクター(業種)単位で売買する手法」です。

株式市場には約4,000の会社が上場しています。

そうした会社は様々なカテゴリーに分類することができます。

例えば、「自動車会社」なら、トヨタ自動車、本田技研工業、日産自動車、、、などがあります。

また、「トヨタ系の部品会社」という切り口で見ると、トヨタ自動車、アイシン精機、デンソー、、、と言った分類が考えられます。

他にも、大きく「IT系銘柄」と呼ばれる会社でも、「携帯電話会社」「システム会社」「WEBサービス・アプリ開発会社」「マザーズ銘柄」「上場後1年未満の会社」というように、思いつく限りのカテゴリ分けが可能です。

株式市場には、「循環物色」という言葉があります。いろいろなセクターの銘柄に資金が循環することで、今日は自動車関連が上昇し、次の日はシステム開発会社の株が上昇し、また次の日はIPOしたばかりの株が上昇し、、、というように「その日のお祭りとなるテーマ」が存在します。

前述のBNFさんは、そうした資金の流れを上手く捉え、資金が回って来ているセクターに幅広く分散投資するという方法を利用していました。

しかし、セクター(業種)単位で売買する手法は、常時監視が必要で、難易度も高いため、初心者向きではないと思います。

ロング・ショート戦略

ヘッジファンドが使う「絶対収益追求型」の投資手法のうち、代表的なものが「ロング・ショート戦略」です。

「ロング」は買いを意味し、「ショート」は売り(空売り)を意味します。

ロング・ショート戦略とは、買いポジションと空売りポジションを組み合わせることで、株式市場が上昇しても、下落しても常に利益が出るようなポジションを構築する戦略です。

ひとことで「ロング・ショート」と言っても、そのやり方はさまざまです。

代表的なのは、株価指数(主に日経225先物)に対して強い銘柄(指数に対して上昇しやすく、下落しにくい銘柄)を買い、弱い銘柄(指数に対して下落しやすく、上昇しにくい銘柄)を売るという手法です。

日経平均株価がどれだけ上昇していても、全銘柄が上がるわけではありません。

中には何らかの理由で大口投資家が断続的に売っており、日経平均株価が1,000円上がっても、株価が下がり続けるような銘柄もあります。(弱い銘柄)

逆に、日経平均株価が下がる状況でも、そうした市況の雰囲気を無視して上がり続ける銘柄もあります。(強い銘柄)

銘柄の強弱を判断し、買いと空売りを組み合わせると、日経平均株価(または日経225先物)が上がろうと下がろうと、利益を出すことが可能です。

また、ロング・ショート戦略には「割高な銘柄を空売りし、割安な銘柄を買う」というやり方もあります。

他にも、テクニカルだけではなく、ファンダメンタルズ分析に基づいて「業績の良い銘柄を買い、業績の悪い銘柄を売る」という切り口も考えられます。

組み合わせ方は自由自在です。

マクロやテーマに沿って株を買う手法

いわゆる「材料で株を買う手法」です。

株式市場には、長く続く「テーマ」が存在する場合があります。

例えば、EV(電気自動車)の関連銘柄がその1年を通して買われ続けるなど。

また、短期的なものだと「日経新聞の1面で取り上げられた」と言った材料や、「米国の雇用統計の結果が悪かった」と言ったマクロ経済の視点を上手く捉え、売買の判断に反映するというやり方です。

このような手法のことを「トップダウン戦略」と呼びます。

この記事を書いている2020年現在は、「ESG」が株式市場のテーマとなっており、再エネ関連の銘柄などが積極的に買われています。

※ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)のこと

また、米国大統領選挙で民主党のバイデン大統領が勝利したことを受け、バイデン大統領の政策に追い風となる銘柄の物色も始まっています。

このように、株式市場には大小さまざまな「材料」があります。

材料を元に今後の株価を予想し投資判断していくというのも、1つの手法です。

また、過去の実績から生じやすい事象に基づいて取引する「アノマリー」を活用した戦略も有名です。

例えば、3月は配当取りの買いが増えるから、2月に買って3月に売る。とか、米国大統領選挙の前は下落しやすく、その後上昇しやすいという過去の実績から、選挙前の下落で仕込み、選挙後の上昇で売るなど。

ファンダメンタルズ分析による投資判断

企業の業績や割安度を調査して投資判断するのが、ファンダメンタルズ分析による手法です。

この手法は実際に、私が好んで使っています。主に長期投資で用いる投資手法となります。

企業の事業内容や決算書の財務内容などを調べ、おおよその理論株価(本質価値などと呼ばれます)を計算します。

自分が算出した理論株価に対して、現在の市場価格(現在の株価)が安ければ買い、高ければ買わない(または売る)という判断を下します。

自分が算出した絶対価格で投資判断を下すため、周りの雰囲気や株価の値動きに判断が左右されにくいというのがメリットだと思っています。

企業のファンダメンタルズに着目して投資する手法は、一般的に「ボトムアップ戦略」と呼ばれます。(対するのが、マクロ経済など市況の状況に基づいて投資する「トップダウン戦略」です)

また、主に企業の成長性に注目する「グロース株投資」と、企業の割安度に注目する「バリュー株投資」に分かれます。

グロース、バリューは明確に分かれているわけではなく、成長企業であっても、割安な企業であっても、自分が導いた理論価値(本質価値)より安い株を買うという考え方は同じです。

この手法のデメリットは、分析に時間がかかることです。

時間をかけて分析しても、最終的に買うという決断にまで至らないということも多いです。

おすすめしない、負けやすい投資手法

最後に、個人的にはおすすめしない、株式市場でカモにされやすい投資手法を2つほど紹介します。

「負けやすい手法」とも言える内容ですが、初心者の方が意外とやってしまいがちな方法でもあります。

1つめは、相対価格に基づいて売買する手法です。いわゆる「値ごろ感」で取引するやり方です。

例えば、ずっと上げ続けてバブル状態になっていた銘柄が、バブルのピークをつけて15%暴落したことで、「ピーク価格からすると、相対的に割安になったから」という理由で買ってしまう。

または、10日下げ続けた銘柄に「さすがにこれ以上は下がらないだろう。相対的に安いから」という理由で買ってしまう。

このように、「直近の価格に対して安くなったという理由だけで買ってしまう方法」は、失敗の可能性が高いです。

超短期のデイトレなどで、急落した銘柄に飛び込むという取引方法はあります。

しかし、相対的に安くなった株に飛び込んでも良いのは、思惑が外れたときに、きちんと損切りができる、経験を積んだ人だけです。

ずっと上昇し続け、買いたくても買えなかった銘柄が急落し、10%以上安くなったとなれば、つい買いたくなる気持ちもわかります。

しかし、相対的な割安は決して「絶対的な割安ではなく、もしかするとまだまだ超割高かもしれない」ということに注意してください。

2つめは、人の情報に基づいて売買する手法です。誰々がおすすめしていたという理由で売買する方法です。

最近は、SNSやYou Tubeなどが流行し、一部の影響力のある人の言うことを鵜呑みにしてしまう人が増えています。

影響力のある投資家が推奨した銘柄に飛びついて儲けようという人は、最近とても多いと思いますが、このようなやり方ではいつまで経っても成長しませんし、おそらくそうした人たちはカモにされて消えていくと思います。

株式投資はすべて自己責任、自己判断で行うことをおすすめします。

そうすることで、実際に自分が損しても、学びを得ることができ、いずれ勝てる投資家へと成長することができるからです。

以上、駆け足でいろいろな手法を取り上げてきました。

他にも「こういう手法がありますよね。」というものがあれば、コメントやSNSでご意見いただけると嬉しいです。

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この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
右も左もわからない状態で株式投資をはじめ、10年以上が経ちました。その間に、引きこもりになったり、会社を設立したり、いろいろなことがありました。「いい人」がたくさんいる世界の実現が目標です。「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」 - アインシュタイン 姉妹サイト「今日の経営」でも記事を書いています。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。( 更新)

ありがとうございます。

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2件のコメント

篠原 猛

「1億人の投資術」いつも楽しく拝見させて頂いております。

以前より質問をさせて頂いておりますが、株購入についてご相談(私なりの株取引の心構えが正しいかどうかご意見頂戴したいです)があります。

先週の菅総理の国会閉会の記者会見について、「カーボンニュートラル」に向けて電気自動車や水素燃料に触れていました。
当然、現在の総理というよりも、世界の環境問題に対する考えから、今後は日本でも環境問題関連企業に注目が一層集まるものと考えております。

私は、現在ロボアドや積み立てNISAで運用しておりますが、基本的考えは「長期投資」が主軸です。

そこでご相談なのですが、

(1)現在、水素関連や自然エネルギーに強みを持つ企業を調べて長期的に伸長していきそうな企業の株を少しずつ購入したいと考えています。短期のトレードではなく、長期的な視点で株を持つ場合、現在の株価をそこまで気にする事なく、毎月定期的に株を購入し続けていく方法は間違っていないでしょうか?

(2)サラリーマンなので、当然まとまったお金は用意できないので「単元未満株注文」で少しずつ購入を検討しておりますが、メリット・デメリット等あれば教えて頂きたいです。

配当金や株主優待などはあまり気にしておらず、あくまでも「この企業は将来的な環境の変化で伸びるのではないか」という長期的な運用を視点に考えております。

お忙しい中大変申し訳ございませんが、アドバイスお願い致します!

川原裕也

>篠原 猛さん
まず、個別株の投資判断は非常に難しいということをお伝えしたいと思います。

篠原さんの考え方も、1つの見方としては正解です。

しかし、別の視点から見ると、すでに何年も前から世界が「環境問題に対する取り組みを強化する」という流れがあり、電気自動車や水素燃料に関する銘柄は、株価が先行する(将来の業績を先取りする)形で、相当な高値まで買われているという可能性もあります。

世界のヘッジファンドや機関投資家は、将来的に菅政権が誕生する可能性があり、その場合にどのような株が買われるのか?など、あらゆるシミュレーションや調査に莫大なお金をかけています。

よって、私たち個人投資家が新聞などを頼りに情報を先取りして勝つことはまずできません。そして株価は常に、将来起こりうる可能性を先取りして動いています。

もし、カーボンニュートラルにより業績に追い風が吹きそうな株を買うのであれば、そうした点も踏まえて、それでもなお、今からでも買う価値があるのかどうか?を見極めなければなりません。(冒頭でお伝えしたように、その判断はとても難しいことです)

むしろ、株価のパフォーマンスで言えば、話題となっている環境問題とは真逆の、原油や火力発電に関する銘柄のような「誰も見向きもしない、皆が敬遠する、捨てられた株」のほうが長期的にはリターンがよくなるという話もあります。

上記を前提に、2つの質問に回答させていただきます。

(1)水素関連や自然エネルギーという話は置いておいて、篠原さんが将来的にこの会社の株価は上昇すると判断する銘柄であれば、毎月定期的に株を購入し続けていくという方法は良いと思います。

ただ、現在の株価については多少なりとも気にかけたほうが良いと思います。ITバブルの時代は、誰もが「この会社は将来世界を変える」と信じ込み、異常な高値でIT株を買いましたが、現在は存在すらしていない株がたくさんあります。

そうした「消えて行った株」は少なくとも、ITバブルのときには、誰もが「これからはITの時代であり、この会社は将来世界を変える」と本気で信じていました。

実際に「ITの時代が来る」という読みは正しかったのですが、競争激化の末に、生き残ったのはごくわずかな会社で、その裏にはたくさんの敗者が存在します。

時代を先読みし、その読みが正しかったとしても、投資先の会社が競争に勝ち残れるかどうかはわからないということです。(もちろん、投資先が競争に勝ち残らなければ、投資家は利益を手にすることはできません)

(2)単元未満株式のメリットは、おっしゃるとおり少額で投資できることです。デメリットは手数料が若干高い、株主優待がもらえないということでしょうか。

投資できる資金が少ないということであれば、単元未満株式は素直におすすめできます。


つみたてNISAやロボアドはインデックスファンドでの運用が中心かと思います。

一般的に、インデックスファンドが良いと言われるのは、「将来どの業界が発展するか?」「どの業界の株式リターンが実際に高くなるか?」「どの企業が勝ち残るか?」という視点を一切捨て、大きく勝つことはできないが、失敗することもない、フリーライドできる仕組みだからです。

一方、個別株投資は非常に難しい投資判断が必要ではあるものの、実際に当てることができればリターンは大きいですし、何よりも「株式投資の面白さ」を感じられる点が魅力だと思います。

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最後まで読んでいただきありがとうございました

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