私を億万長者にしてくれた一冊の本 たった2時間で人生が変わった話
執筆者:川原裕也
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私はどちらかというと、本をたくさん読む方だと思います。
今ではすっかり「趣味:読書」になりましたが、本を本格的に読み始めたのは10年ほど前からで、それ以前はまったくと言って良いほど読書をしていませんでした。
多くの人がそう思うように、本を読むと眠くなるし、自分から本を手に取るきっかけもなかったので。
そんな私の人生を変えてくれたのは、たった一冊の本でした。
この本を読んだことがきっかけで、私の仕事や生活に対する考え方は大きく変わりました。
そして、「世の中にはこんなに良い本があるのか。」と感じ、それから読書量は飛躍的に増えました。
書籍から多くを学び、仕事や生活に対しても、効率よく、前向きに取り組むようになった結果、私は「億万長者(億り人)」になることができました。
この記事で紹介する「私を億万長者にしてくれた一冊の本」とは、「フォーカル・ポイント(ブライアン・トレーシー著)」です。
フォーカル・ポイントについて
書籍「フォーカルポイント」は、いわゆる自己啓発書です。
自己啓発書とは、人間の能力向上や成功のための手段を説く、自己啓発を目的とした書籍
出典:Wikipedia
自己啓発書の代表的な作品と言えば「7つの習慣」などが挙げられます。
実は、巷の書店で売られている「ビジネス書」の3割か4割ぐらいは自己啓発書です。
日々多くの自己啓発書が売られ、そして忘れられていくことが多く、また書いてある内容も似たりよったりなので、そうした商業的に売られる自己啓発書を嫌う人も少なくありません。
事実、私がイチオシする「フォーカル・ポイント」もさほど売れ行きは良くなかったようで、
- 初版(2002年)
- フォーカル・ポイント:仕事の「その一点」に気づく人、気づかない人(主婦の友社)
- 私が読んだ本(2009年)
- フォーカル・ポイント:労働時間を半分にして、生産性と収入を倍にする思考術(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
- 最新の本(2016年)
- 大切なことだけやりなさい(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
と、廃刊と復刊を繰り返しています。
上記の3冊の本は、日本語の翻訳が微妙に異なっていたりする程度で、いずれも基本的に内容は同じです。
私は2009年に発売された「フォーカル・ポイント:労働時間を半分にして、生産性と収入を倍にする思考術」を読みました。
しかし残念ながら、この本は廃刊となっていて、現在は手に入りません。
もしこの記事を読んで、フォーカル・ポイントを読んでみたいと思った方は、「大切なことだけやりなさい(ブライアン・トレーシー著)」をご購入ください。(電子書籍版もあります)
繰り返しますが、フォーカル・ポイントと基本的な内容は同じです。(「大切なことだけやりなさい」は、フォーカル・ポイントの新装版という位置づけで、内容は同じ)
フォーカル・ポイントの素晴らしい点
まずはっきりと言っておきたいことがあります。
フォーカル・ポイントの内容そのものは決して、衝撃的に素晴らしいものではないということです。
フォーカル・ポイントもまた、一般的な自己啓発書と同様に、書いてある内容そのものはありきたりです。
すでに自己啓発書を何冊も読んだことがある人にとっては、目新しい内容はないと思います。
それでも私が、人生を変えた一冊の本としてフォーカル・ポイントをあげるのには理由があります。
この本はとにかく、
- わかりやすい
- 短い
- 文字が大きい
という3つのポイントを満たしており、かつ「自己啓発やお金の基礎について書かれた名書のエッセンスを凝縮し、わかりやすくまとめている本」だからです。
文字が大きくて読みやすく、短くてすぐに読み終えることができて、かつ私のように読書経験の浅い人間にとっても、内容がわかりやすく理解できる。
これが、この本の素晴らしい点です。
フォーカル・ポイントは普通に読んでも、2~3時間程度で読み終えることができます。
当時の私のように、本を読む習慣がない人でも読めます。
書いてある内容については、今でこそ「ありきたりな内容だった」と感じるのですが、それでも「自己啓発本」を読んだことのなかった自分にとっては、すべてが目からうろこでした。
フォーカル・ポイントに書かれていた内容を愚直に実行すれば、あなたの人生もきっと良い方向へと変わっていくはずです。
シンプルで読みやすいこの本は、今でもたまに読み返します。
読みやすい、短い、文字が大きい、そして自己啓発のエッセンスが凝縮されている点が「フォーカル・ポイント」の良さなのです。
フォーカルポイントは特に、本を読む習慣がない人や、自己啓発書を読んだことがない人に手にとってほしい一冊。
簡単に読めて、シンプルに理解できる点が非常に優れている。
読書嫌いの人でもすぐ読めます。
人生で大切なのは的をしぼること
過去3度発売されている「フォーカル・ポイント」のタイトルから、この本の最も重要な点を知ることができます。
- 初版(2002年)
- フォーカル・ポイント:仕事の「その一点」に気づく人、気づかない人(主婦の友社)
- 私が読んだ本(2009年)
- フォーカル・ポイント:労働時間を半分にして、生産性と収入を倍にする思考術(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
- 最新の本(2016年)
- 大切なことだけやりなさい(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
この本で説いているのは、「大切な1点を見極め、そこに集中して物事に取り組め」ということです。
FOCAL POINTとは日本語で「焦点」を指します。英語の「フォーカス(FOCUS)」と似たような単語です。
本書に書かれている内容ではないのですが、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツと、著名投資家のウォーレン・バフェットが食事をしたときのエピソードがあります。
ビル・ゲイツの父が二人に「人生で成功するために最も大切なことは?」と聞いたところ、2人の出した答えは「FOCUS」という単語だったそうです。
FOCUSという単語には「焦点」や「集中」といった意味があります。
書籍「フォーカル・ポイント」でも、物事にフォーカスすることの大切さについて書かれています。
人生の棚卸しをしよう
フォーカル・ポイントでは、自分が達成したい目標を明確にし、その上で
- 重要なことを増やす
- 重要でないことを減らす
- 新しいことを始める
- あることを完全にやめる
について考えてみるべきだと説いています。
つまり、人生の棚卸しです。
私たちの人生には、自分が気づいていないところにムダがたくさんあります。
一度立ち止まって、上記の4つを自分の目標に照らし合わせながら紙に書いて考えてみることで、自分にとってやるべきことが何で、やめるべきことが何かが見えてきます。
私がやめたこと
私の例で言うと、この本を読んだ10年ほど前から、テレビを見ることをピタリとやめました。
当時の私はテレビドラマを見るのが好きで、週に何時間もテレビを見ていました。
しかしテレビを見ることは、私にとって目標の達成に必要なことではないと気づき、それ以来テレビはほとんど見ていません。
今でこそ、家族がいるのでテレビを持っていますが、独身だったころは、テレビを所有していないことすらありました。
また、私は結婚を機にお酒を飲むことを一切やめました。
もともとアルコールに弱い体質で、ほとんど飲めないので、お酒はあまり好きではありませんでした。
また、お酒を飲むと生活リズムが崩れたり、寝ても疲れがあまり取れず、アルコールが自分にとって良い結果をもたらさないものであることは明らかでした。
しかし飲み会の席に行くと「飲みニケーション」を意識し、なぁなぁで飲むようにしていました。
なんとなく飲んでいたので、それが自分にとって無駄なことだとすら思わなかったのですが、フォーカル・ポイントを読み、人生の棚卸しをしてみることで、「これはやめるべきだろう」ということに気づけたわけです。
同時に、二次会にも参加しなくなりました。
飲み会の席では、なんとなく二次会に行かなくてはならない雰囲気がありますが、自分が一次会で抜けて、二次会に参加しなかったとしても、誰もその日のことを気にしていないし、そもそも覚えていないことに気づいたのです。
今では酒席でお酒を飲まなくてもコミュニケーションはとれますし、二次会に参加せずとも上手く立ち回る術を身につけています。
一次会をノンアルコールで切り上げて、しらふの元気な状態で帰宅後し、「重要なこと」に時間を使う。これだけでも、以前の自分とは雲泥の差がつきます。
また、電話も基本的に取らないようにしています。
ビジネスをやっていると、数多くの営業電話がかかってきます。
それらに一つ一つ応答し、営業電話に断りを入れるというのは、時間の無駄でしかありません。
本当に大切な電話には、相手は留守電を入れてくれたり、メールで内容を送信してくれたりするものです。
これまではなんとなく電話に出ていましたが、これも今ではほとんどやめ、「重要なこと」に時間を注げるようにしています。
私がやったこと
無駄だと思えることをやめ、浮いた時間を「自分にとって重要なこと」に費やす。
これがフォーカル・ポイントの要点です。
では、私にとっての「重要なこと」とは何なのか。
私にとって重要なことは3つあります。(フォーカル・ポイントは本来、1つのことに集中すべきなのでしょうけど、、、)
私自身は「投資家として名を馳せたい」という目標があります。
その目標を達成するためには、多くの企業の決算書を読み、分析することが必要だと考えています。
ですので、私がテレビやお酒、電話に出ることをやめて生み出した時間は、基本的にすべて「投資」に関することに注がれています。
また、私にとって「自分の体験したことや、自分が得た知識を多くの人に共有すること」は、とても重要なことです。
こうした理由から、当サイトのようなブログ記事を書き続けています。
最も、今は投資について時間を割くことが、より優先度の高い目標なので、以前よりもブログ記事の執筆に費やす時間は減りました。
しかし書くことは、たとえお金にならなくても、大切な社会貢献だと考えています。
私の記事を読み「参考になった」と言ってくれる人がいますし、私自身も多くのブログからさまざまなことを学び、それが今の自分をつくっていると思うからです。
そして3つめは「家族との時間」です。
私は結婚を決めたとき、家族も投資(資産)のひとつだと考えました。
結婚する以上、大切な家族に対して貢献し続けなければ、その芽はいずれ枯れてしまい、資産は負債に変わってしまうと。
資産といっても、家族はお金は生み出してはくれません。しかし家族は幸せを生み出してくれる、かけがえのないものです。
1円のお金にならなくても、家族には時間を割き、きちんと手をかけてやることを怠ってはいけないと常々言い聞かせています。
仕事や生活には効率を求めることが多いのですが、家族に対しては「非効率なことを大切にする。」ようにしています。
例えば、子どものペースに合わせて歩くことは、大人にとって非効率極まりないことですが、とても大切なことです。
「非効率だけど大切なこと」には多くの時間がかかることを前提にして、そのための時間を捻出するために、仕事や日常生活では、少しでも少ない時間・労力で大きな結果を生み出せないか?という「効率」を考えるわけです。
家族や夫婦の仲がうまく行かないのはなぜか?
それは、結婚がゴールだと考えてしまっていたり、家族になってそれが日常になると、その大切さを忘れてしまうからだと考えます。
家族は資産であり、きちんと時間を割き、生涯にわたってメンテナンスをすること。
たとえ立派な不動産でも、メンテナンスをしなければ内装は汚れ、外壁ははがれ、老朽化とともに、見るも無残な姿になってしまうでしょう。
不動産をずっと収益を生むものにしたいのであれば、継続的な建物の維持・管理が必要なのです。
家族もこれと同じです。
だからこそ、私は家族との時間も「重要なこと」として、優先度をとても高い位置に置くようにしているのです。
家族や夫婦の仲が上手くいっていれば、自分も気持ちよく仕事ができますし、それは結果的に自分の収入増や幸福へとつながっていくはずです。
人生を変えたい人が今すぐやめるべきこと
最後に、いま「人生を変えたい」と考えている人に、私が「これをやめるべきだ」と思うものものを紹介します。
おそらく多くの人が「あたりまえ」に使っている(浸かっている?)ものですが、人生の目標を達成する上では必要ない場合が多いです。
当時の私があたりまえのように使って(浸かって)いた「テレビ」と同じですね。
あくまでも参考ですが、自分にとって本当に必要なことなのか?を問い、必要ないと判断したならば、これを機に見直してみてください。
ゲーム
電車に乗って周りを見渡してみると、スマホのゲーム(テレビゲーム、任天堂スイッチなどを含む)に熱中している人がいかに多いかがわかります。
今のゲームは、人が熱中しのめり込むように、巧妙に設計されています。またスマホなどで「いつでもどこでもできる」ため、膨大な時間をゲームに費やしている人は多いと思います。
自分がゲーム業界を目指しているのであれば良いのですが、そうでないならゲームは自分の人生の目標達成に必要なことではないと思います。
自分がゲームに熱中しているその間に、同じ目標を掲げている一部の人は、ゲームをせず愚直に目標達成のために時間を使っていることを忘れてはなりません。
「やめられない」と感じる方もいるかもしれませんが、一大決心し、ピタッとやめてみると、意外とすぐに「ゲームのない生活」に慣れるものです。
SNS
今やSNSは、多くの人が使うツールとなっています。
情報発信のためのツールとしては強力な武器になりますが、他人の投稿を見ることは、自分の目標達成においてあまり意味がない場合が多いと思います。
「SNSで◯◯さんの投稿を見て勉強しているんだ。」と言う人は、本当に大事だと思う数人だけをフォローし、アプリを立ち上げるのは1日1度だけ、まとめて見るようにします。
そうするだけで大幅な時間の節約になるはずです。
事実、私がSNSで他人の投稿を見るのは、1ヶ月に1度だけです。それ以外はほぼSNSを見ることはなく、浮いた時間は他のことに使うようにしています。
今、SNSで起こっていることを俯瞰的に見た私の感想は以下のようなものです。
多くの人がSNSで他人の投稿を見て、喜んだり、悲しんだり、嫉妬したり、怒ったり、愚痴を言ったり、その場で思いついた意見を言ったりしながら、大切な1日を過ごしている。
そしてその投稿(SNSでのホットなニュース)は24時間で消費され、忘れ去られ、次の日はまた新しい話題のニュースを見て、喜んだり、悲しんだり、嫉妬したり、怒ったり、愚痴を言ったり、その場で思いついた意見を言ったりしながら、大切な1日を過ごしている。
私にとっては、アベノマスクが届かないとか、マスクの出来栄えが悪いなどと言うことはどうでもいいことです。
マスクが届かなくても、出来栄えが悪くても、それは私の人生を変えるような重要なことではありません。
それに対してSNSで愚痴を言ったり、安倍首相に対してイラツイたりすることもありません。
また、緊急事態宣言の発動に対する「自粛賛成派」や「自粛反対派」の意見に耳を傾け、誰かに同意して「そうだ!そうだ!」と言ったり、自分の意見に反する人に対してイライラしたり、文句を言ったりすることもありません。
時間にも、思考のために使うエネルギーにも限りがあります。
そうした大切な時間やエネルギーは、自分にとって重要だと思うこと「投資」「記事執筆」「家族」の3つに使いたいのです。
自分にとって重要だと思うことに時間とエネルギーを注ぐことは、自分の人生を良い方向へと導いてくれます。
逆に、アベノマスクや自粛について考えたり、それらの話題に対して発言することに時間やエネルギーを注いでも、自分の人生を良くしてくれるとは思えません。
結局、そんな話題は24時間~数日で流れては消えてしまうのですから。
また、給付金が支給されるかも?といった、決定事項でもない「かも?」に対して、気になったり、意見を言うこともありません。
しかし多くの人が、未実現の話や、噂ベースの話に対して、議論したり文句を言うことに熱中しているように感じます。
動画
You TubeやNetflixのような動画はテレビと同じだと思っています。
私自身、まったく見ないということはありませんが、動画の視聴時間は他の人よりもかなり少ないと思います。
これもSNSと同様「動画を見て勉強しているんだ。」という人はいると思いますが、動画を見て勉強することよりも、1つでも実績を出すことに取り組む方が健全だと思います。
人はつい「勉強のための勉強」、「資格を取るためだけの勉強」に陥ってしまいがちです。
最終目標は「勉強したり資格をとって、それを実務に活かすこと」であるにもかかわらず、延々と勉強をし続け、いつまでも実務をせず、実績も伴わないという失敗は、やってしまいがちなので注意です。
スマホ
つい「新しいニュースはないかな?」と、なんとなくスマホを見たり、スマホの通知に反応してしまうことはありませんか?
私たちはいつの間にか「スマホの画面に目を落とす」ことが習慣になっているように思います。
そしてこうした行動は、1日の時間の多くを私たちから奪っています。
その日のニュースは1日の終わりに確認すればよいし、メールやLINEなどの返信は1日1度で済むことも多い。本当に大切な電話がかかってくることはめったにないもの。
実は、スマホを1日1度も見なくても、まったく問題ないことも多いです。
例えば、携帯電話のつながらない新興国に、1週間ほど旅行に行って帰ってきたとしても、世界は何も変わっていないでしょう。
引き継ぎをやっていなければ、会社のメンバーに怒られるかもしれませんが、それが自分の人生を大きく変えることにもつながらないでしょう。
1週間、メールやLINEの返事を出さなかったからといって、友人関係が壊れることもないでしょう。
私はよく、子どもと公園に遊びに行くのですが、公園に行くと子どもを一人で遊ばせて、スマホの画面に目を落としている親をよく見かけます。
しかし私は、子どもと公園に行ったときは、スマホをさわることはなく、子どもと一緒に遊ぶことに集中します。
なぜなら、前述のとおり、わたしにとって「家族との時間」は「重要なこと」であり、スマホでゲームをしたり、LINEの返事を書くことは、「重要ではないこと」だからです。
何が重要で、何がそうではないのか、これを自分の中ではっきりと意識しておくことが大切です。
重要なことと、重要ではないことの棚卸しをせず、なんとなく人生を過ごしていると、「重要ではないこと」に費やす時間は増えるばかりです。
言い換えると、マーケティングによって他人に自分の時間をコントロールされているということです。
自分の掲げた目標を達成するために、自分が理想とする人生を生きるために、自分の時間を自分でコントロールできるよう「重要こと」を見つめ直すことが必要です。
今回の記事では、私の人生を変えてくれた一冊「フォーカル・ポイント」を取り上げました。
読書に関する話は、下記の記事でも紹介しています。あわせてご覧ください。
→本を読むのが苦手な人に知ってほしい「読書体力」の存在(はてなのこたえ、個人的なブログです)
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最後まで読んでいただきありがとうございました
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