不労所得を望む前に理解しておきたいフロー収入とストック収入の違い
執筆者:川原裕也
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働かずして得られる不労所得を手に入れたいと思ったことはありませんか。
お金持ちになりたいと考える多くの人が、ロバートキヨサキ氏の「金持ち父さん貧乏父さん」という書籍を手にとったことがあると思います。
「金持ち父さん貧乏父さん」では、資産となる不動産などを所有することで、安定的な不労所得を得ることがお金持ちへの近道だと説いていました。
しかし、ただ不労所得を追い求めても詐欺に引っかかってしまうことが多く、「金持ち父さん貧乏父さん」にかかれていることは、現実は「雲を掴むような話」でもあります。
また、お金がない段階から不労所得を築こうとすると上手く行かないことが多いです。逆に、ある程度お金持ちになってからのほうが、こうした収入を得るには適しているという事実もあります。
今回の視点は、私自身がとても重要だと感じていることなのですが、一般的にはあまり知られていない内容でもあります。
あくまでも一つの意見として進めていくので、ご意見がある方はコメントをいただければと思います。
フロー収入とストック収入の違い
「フロービジネス」「ストックビジネス」というビジネス用語があります。
私たちの日常生活でも同じく「フロー収入」「ストック収入」といった言葉で表現することもあり、馴染みのある方も多いと思います。
この2つの用語は、お金を語る上では重要な言葉です。
フロー収入
フローとは日本語で「流れ」を意味します。
- では、フローチャートを見てください
- 手順を説明する時に「一連のフローを説明します」
といった使われ方をする言葉です。川の流れをイメージしていただくのが一番分かりやすいと思います。
フロービジネスとは、一般的な販売業者のように「商品を仕入れてそれを販売し、利益を得る」という一回売り切りのビジネスモデルのことです。
私たちの日常生活で言うと、毎年1月にもらえるかもらえないかわからない「お年玉」は一発モノですのでフロー収入、サラリーマンの臨時ボーナスや一回だけの日払いで稼いだお金はフロー収入です。
また、パチンコのようなギャンブルで勝って得たお金もフロー収入です。
継続的な収入が保証されているわけではなく、一度お金が手元に入ったら、収益を得るチャンスはそのまま流れていってしまうことから、「流れる収入 = フロー収入」と呼ばれています。
一般的に、フロー収入は変動が大きいと言われます。
「フロー所得 = 不労所得」ではないので間違わないように注意です。
ストック収入
一方で、ストック収入こそが一般的に不労所得と呼ばれているものに近いです。
ストックは日本語で「蓄え」を意味します。イメージしやすいのは「積み上げ」です。
「在庫をストックする」「ストックがたくさんある」といった使い方をすることが多いですが、いずれも「蓄える」という意味であり、それは在庫などが積み上がっているイメージです。
ストックビジネスとは、継続的に収益が積み上がっていくタイプのビジネスモデルです。
例えば、有料のファンクラブビジネスはストック型のビジネスモデルです。
一度獲得した会員は毎月決まって定額の月会費を支払ってくれます。
そして、会員数が増えるに従って毎月得られる会費が段階的に積み上がり、収益が少しずつ拡大していきます。
もちろん、その有名人に飽きた一部の会員は、支払いを解約をしてファンクラブから脱退します。
しかし、ビジネスが回っている状態ならファンクラブの脱退数よりも新規加入数の方が上回るので、結果的に収入は増え続けます。
また、その有名人の人気がなくなりファンクラブの脱退数が増えても、すべての会員が一気に解約することは考えにくいので、毎月のストック収入は急減することなく少しずつ下がっていきます。
このように、ストックビジネスには安定性があるため、ビジネスモデルとしては非常に堅いです。
同じように、携帯電話事業は毎月固定の通信料収入が発生するのでストックビジネスです。
クレジットカード事業の場合は、カードの年会費や分割払いなどのローンで得られる収入はストックビジネス、加盟店がカード利用額に応じて一定料率を支払う「加盟店手数料」は、その店舗のカード利用額に応じて収入が毎月変動するのでフロー収入です。
もちろん、金持ち父さんが実践していた不動産投資も安定した賃料が得られるのでストックビジネスとなります。
株式投資でいうと、一度だけ得られる株式売却益は「フロー収入」であり、毎年安定して得られる配当金収入は「ストック収入」となります。
サラリーマンが毎月得ている「給料」は、安定性でいうとストックですが、労働時間を売ることでそれに相当する収入を得ているという点ではフローです。
よって、給料による収入は安定性の高いフロー所得であると言えます。
サラリーマンの給料は安定性・継続性は高いものの、積み上げ型ではありません。
時間の経過とともに収入が積み上がっていくのが「ストック収入」です。
もちろん、一生懸命に仕事に打ち込めば、収入がアップしていくというのは、給与所得ならではのメリットでもあります。
これが、フローとストックの違いです。
この記事では、ここからさらに一歩踏み込んで「フロー」と「ストック」について考えます。
フロー収入には瞬発力がある
ここまでの話を理解した人は、「フロー収入よりもストック収入の方が優れている」と思われると思います。
実際、一般的にはフロー収入よりも継続的かつ安定的なストック収入のビジネスモデルの方が評価が高いです。
私自身の意見も概ねその通りなのですが、私はフロー収入のメリットにも着目しています。
フロー収入の隠れたメリットとは「瞬発力(爆発力)がある」という点です。
ストック収入は継続的かつ安定的であることが大きなメリットなのですが、一方で、短期間で収入が2倍、3倍になる爆発力はありません。
増えるのも減るのもスピードが遅い積み上げ型のビジネスモデルです。
一方で、フロー収入は株式の売却益がそうであるように、上手くやれば一撃で大きな収入が得られます。例えば、宝くじはフロー収入ですが、一発の当たりは大きいです。
変動が大きいというリスクはあるものの、上手くやれば短期間で巨額の利益を得られる可能性があるのがフロー収入のメリットです。
まずはフロー収入で稼ぎ、その後ストック収入で安定させる
実際、ストック型のビジネスを創出するのは難しく、フロー収入を得る機会を探る方が簡単です。
最初からストック収入を積み上げることを考え、配当利回りに着目していても、安定して資産を増やすことはできるが、お金持ちにはなれないというのが、私の意見です。
少なくとも、運用資産が少ないうちは株価が一気に2倍、3倍になるような銘柄にフロー収入(株式売却益)を目的として投資をする。
また、仕事に打ち込んで少しでも給料(フロー収入)をアップさせることも大切だと考えます。
そして無事に資産を増やすことができたら、そのお金で少しずつストック型の高配当銘柄に切り替え、安定した収入を得る。
つまり、最初は攻め、ある程度結果が出てきたら資産を守る方向へシフトさせるということです。
これが、お金持ちではない一般の人が短期間でお金持ちになる最短距離だと思っています。
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最後まで読んでいただきありがとうございました
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