デイトレードをやるなら損切りできないと必ず失敗すると言える理由
執筆者:川原裕也
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株式投資を始めると、他の個人投資家の存在も気になってきませんか?
最近はカリスマ個人投資家の存在も目立つようになりました。
その背景には、リーマンショックやアベノミクスで一部の個人投資家が莫大な資産を築いてきたこと。
そして、TwitterなどのSNSを通じて個人投資家がリアルタイムに情報を発信できるようになったこと。そうした影響から、雑誌や日経新聞が特定の個人投資家が取り上げられる機会が増えたこと。などがあります。
そして、莫大な資産を築き成功をおさめた個人投資家の多くは「デイトレーダー」です。
株価の値動きに合わせて短期的に売買を繰り返すデイトレードは資金効率が最も高いので、上手くやれば一気に資産を築けます。こうした魅力があるので、デイトレードに興味を持つ個人投資家も多いと思います。
デイトレやるなら損切りは必須
しかし、デイトレードをするのであれば損切りは必ず必要な技術となります。
デイトレードは資金効率が第一ですから、常に資金効率の良い値動きの荒い銘柄に投資をする必要があります。
倒産株であろうと関係なく投資するので、当然ハイリスクですが、短期的に売り抜けることが想定されているので、それでもリターンが出せます。値動きが大きいので、一度に大きな利益が出せたり、ほんの数秒でそれなりのリターンが生み出せることもあります。
一方で、自分が意図しない値動きになった場合は、損失が出ることを覚悟していち早く撤退するという決断も必要です。しかし、損切りのような痛みを伴う行動は、多くの個人投資家にとって苦手なようです。
デイトレのつもりで買ったのに塩漬けになってしまった話や、逃げ遅れて大損を食らってしまった話は良く耳にします。
損切りができないなら、デイトレードはやるべきではない。
これだけは断言できます。
損切りをしないと必ず破産する理由
なぜ、デイトレードをするのであれば損切りが必ず必要か説明します。
デイトレーダーの中には「スキャルピング」という投資手法を使う方が多いです。この方法は数秒、数分単位で何度も売買を繰り返すことで小さな利益を積み重ねます。一日に100回以上取引をすることも珍しくないですし、実際に多くのデイトレーダーはそれくらい多くの勝負をしています。
仮に一日100回のデイトレーディングをすると考えた場合、一ヶ月で約2,000回、一年で約1万2,000回の取引をすることになります。(1ヶ月を20営業日程度と考えた場合)
どれだけ取引が上手いデイトレーダーでも、100%勝負に勝てる人はいません。
尋常でないほどのテクニックを持っていても、狙っていた銘柄を買った瞬間に「下方修正の発表」や「売買停止 → 不正会計 → 倒産」などの予期することが不可能な事案も起こりえるからです。
このように考えると、損切りをしないデイトレーダーがいずれ破産する理由が見えてきます。
0.01%でも失敗する確率があれば、いずれ100%破産する。
これがデイトレードの真実です。
先ほどの予期できない事案も含めて、参加した取引で99.99%勝てる神のようなデイトレーダーでも、0.01%の失敗を負うリスクがあります。
失敗する確率が0.01%だったとしても、1万回取引をすると100%になります。
つまり、どれだけ上手いトレーダーでも0.01%の失敗を犯した時に「損切り」ができなければ、破綻してしまうのです。
もちろん、一般のデイトレーダーの失敗確率は1%どころか、30%ぐらいのだというのが現実のようです。
プロのデイトレーダーでも10回取引をすれば3回は失敗する世界ですから、このうち3回の失敗についてはすべて損切りをすることでリスクを最小限に抑える必要があります。
仮にこれが実践できれば、勝率7割の状態を維持するだけで時間の経過とともに、着実に資産は増え続けます。
これは長期投資においても考え方は同じです。しかし、長期投資の場合は一生に売買する回数が少ないので、ウォーレン・バフェットのように、原則として損切りをしない方針でも成功できる可能性を秘めています。
長期投資の場合は企業の業績が裏付けとなるので、企業が長期的に成長し続ければ、短期的な需給がどうであれ、株価はいずれ上がります。
逆に、企業の将来性を見通すことができず、投資した企業の業績が大きく悪化したり、最悪の場合倒産してしまった場合は、長期投資で被る損失は大きなものとなります。
次は「一目均衡表」の説明です。
テクニカル分析の1つとして扱いやすく、使える指標であるサイコロジカルラインは損切りの目安を知る時にも使えます。
▼長期投資で成功したウォーレン・バフェットは損切りをしないのか?
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最後まで読んでいただきありがとうございました
こちらの記事にコメントが投稿されました
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1件のコメント
昔の記事でしたが、気になったのでコメントします。
「失敗する確率が0.01%だったとしても、1万回取引をすると100%になります。」とありますが誤りです。
何度も同じ銘柄を購入できるため、1/nの確率で失敗する投資をn回繰り返したときの確率は(1-1/n)^nの式となり、仮にnを1万とすると失敗する確率は約37%になります。