長期投資はデイトレードよりも税金面で有利である

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まる

投資スタイルは人それぞれですが、よく議論が巻き起こる内容として「長期投資」と「デイトレード」のどちらを選ぶべきかといった話があります。

長期投資家はデイトレードを「投機やギャンブルだ」と言いますし、デイトレーダーは長期投資について「長期保有しても何も変わらない」といいます。

しかし、著名な投資家に目を向けてみると長期投資で成功した人もいれば、短期トレーディングで名を馳せた投資家もいるわけで、結局は最終的に「自分は資産をどれだけ増やせたか?」ということに尽きると思います。

今回は、長期投資とデイトレードについて「利益」という点でメリット・デメリットをまとめます。

記事タイトルは「長期投資はデイトレードよりも税金面で有利である」でしたが、このまるばつの答えは「◯」です。

税金面で有利な長期投資

税金で有利

長期投資はデイトレードと比較して税金面で大きな優位性があります。

なぜなら、利益確定をしてしまうと株式の売却益に対して税金が課せられますが、利益を確定させずに含み益のままにしておけば、税金はかからないからです。

例えば、1つの銘柄を10年保有してから売却した場合、10年目の売却時に税金はかかるものの、保有期間中は課税されません。

わかりやすく言うと、保有期間中の10年間はずっと複利効果が続くので、税効果がとても高いのです。この仕組みをうまく利用して成功した投資家が、世界一の大富豪ウォーレン・バフェットです。

ウォーレン・バフェットは長期投資の人として知られていますが、特定の株式を保有し続けることで複利効果を最大限に活用し、資産を雪だるま式に増やしています。

比較してみるとその差は歴然

長期投資

では、下記の条件で長期投資と短期投資の差を比較してみます。

比較条件
100万円を年利6%で30年間運用した場合。

長期投資
1年複利で運用し30年後に利益確定して、売却益に対して20%の税金を支払う。

短期投資
1年複利で運用するが、1年ごとに利益確定して20%の税金を支払った後に再投資する。

※シミュレーターの関係上、1年複利となっております。

長期投資と短期投資の税金比較

「長期投資」の方は30年目に初めて税金を払うことになります。リターンが大きい分納税額も増えますが、運用期間中は全額が再投資に回せる(と言ってもポートフォリオの組み換えはできませんが)ので、複利効果を最大化できます。

上記の場合、納税後のトータルリターンは379万円です。

逆に「短期投資」は毎年利益確定を行うので、その都度20%の税金を支払うことになります。税引き後の利益を再投資に回すため、毎年再投資に回せる金額が減り、トータルリターンも少なくなります。

納税後のトータルリターンは308万円となっており、「長期投資」の場合よりも70万円程度少なくなります。パーセンテージで表すと約18.7%も運用結果に差が出ることになります。

ただし、機動的にポートフォリオを組み替えられるという点では、短期投資にもメリットがあります。

資金効率が良いデイトレード

デイトレーダー

1日単位で取引を完結するデイトレードは、儲けが出た場合、毎日20%の税金を支払った上で残った金額を再投資に回すことになります。よって、上記の「1年毎の売却シミュレーション」よりもさらに税効果は悪化します。

しかし、株価の値上がり・値下がりに対して機動的に対応できるデイトレードは、資金効率においては圧倒的に長期投資を上回ります。

一方の長期投資では、株価の値上がりはすべて取れますが、逆に株価が暴落した場合もすべて受け止めなくてはなりません。

銘柄選択が悪ければ、どれだけ税効果が高いと言っても、30年保有して株価が買付時と変わらない…といったことも十分考えられます。

ウォーレン・バフェットが凄いのは、「30年間持続成長する企業の発掘+長期投資による複利・税効果の最大化」を実現したからです。2つのうち、どちらか1つが欠けてしまっては意味がありません。

一方でデイトレードは、株価の上昇タイミングだけ投資をし、下げるタイミングでは資金を引き上げて投資をしないという選択ができます。また、値上がり率の高い旬の銘柄にその都度乗り換えて行くことができます。

ただし、それを上手く行うためには相当なトレーディング技術が必要です。

なぜなら、逆に言うと「株価の上昇タイミングを逃し、下落時にのみ投資をしてしまう」という真逆のことが十分起こりえるからです。

また、デイトレードは常に株価の動きをチェックするため、モニターを常に監視しなくてはならないというデメリットもあります。マーケットが動いている間、モニターを監視し続けても、デイトレードで実際に勝ち続けられるのは1割程度のトレーダーであると言われています。

資金効率が抜群に良いため、100万円からスタートして数年で億万長者になるというスーパートレーダーが誕生する一方で、そうでない人にとっては資金を失ってしまうばかりか、「労力対効果」は悪くなってしまう可能性すらあります。

どちらが優れているとは言えない

長期投資は税効果が高いのが強みです。デイトレードは資金効率が良いのが強みです。

どちらの方が優れているということではなく、自分の性格にあった投資手法を選択し、最終的に「自分は資産をどれだけ増やせたか?」という資産運用の結果を最大化することが最も大事なことだと私は思います。

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執筆者の詳細プロフィール
右も左もわからない状態で株式投資をはじめ、10年以上が経ちました。その間に、引きこもりになったり、会社を設立したり、いろいろなことがありました。「いい人」がたくさんいる世界の実現が目標です。「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」 - アインシュタイン 姉妹サイト「今日の経営」でも記事を書いています。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。( 更新)

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