RSIとは?計算方法やチャートの使い方を解説、ダイバージェンスに注意
執筆者:川原裕也
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テクニカル分析の指標の一つである「RSI」は、株価の売られすぎ・買われすぎを判断するために使います。
一般的な使い方として、
- RSIが25%以下
- 売られすぎと判断し、買いシグナル
- RSIが75%以上
- 買われすぎと判断し、売りシグナル
というものがあります。
もちろん、売られすぎによって一時的に株価が反発しても、リバウンドが弱く再び売られてしまうことも多いです。また、RSIが80%、90%と上昇し続けることもあります。
このような「ダマシ」も多く出現するため、その他のテクニカルと合わせて使うことで、RSIの信憑性を高めていくのが本来の使い方です。
この記事では、テクニカル指標「RSI(アールエスアイ)」について、基礎から応用的な使い方までを解説します。
RSIの使い方
RSI(Relative Strength Index・相対力指数)はパーセンテージで表します。
過去の一定期間の上昇・下落幅をもとに計算した結果、上昇した値幅の方が大きければ、RSIは50%以上となります。(逆に、下落した値幅の方が大きい場合、指数は50%以下になります)
つまり、RSIが50%以上なら過去の一定期間において買い圧力が強い状況が続いており、50%以下なら売り圧力が強いことを示しています。
買い圧力、売り圧力のうちどちらが勝っているのかを「50%基準」で知るのが、RSIの使い方の1つめです。
2つめの使い方は、前述の通り「売られすぎ」「買われすぎ」を判断し、反発を狙う「逆張り」として使う方法です。
- RSIが25%以下
- 売られすぎと判断し、買いシグナル
- RSIが75%以上
- 買われすぎと判断し、売りシグナル
例えば、RSIが25%以下というのは売り圧力が強い状態が長い間続いていることを示しています。
これくらい売られたのだから、そろそろ一時的な反発があってもいいだろうと考えられるのが、「RSI25%以下」という水準です。
このような、売られすぎ・買われすぎの判断材料を提供してくれるテクニカル指標のことを、「オシレーター系の指標」と言います。
ただし、RSI25%以下で安易に買いに向かってしまうと大けがをしてしまう可能性もあります。注意点については後ほど詳しく解説します。
RSIの計算方法
RSIの計算方法はさほど難しくはありません。下記に、順を追って説明します。
1.RSIの計算期間を設定します
計算期間は自由ですが、私は日足チャートの場合9日間データを使ってRSIを計算しています。
2.日々の株価の前日比を記録
前日比がプラスいくらになったか、マイナスいくらになったかが重要です。
3.前日比プラスの合計と前日比マイナスの合計を割り算する
前日比がプラスになった日の上昇幅の合計、マイナスになった日の下落幅の合計をそれぞれ算出し、これらを割り算します。
RSIの計算方法の例としては、野村證券の「RSIの算出方法とその意味するもの」というページがわかりやすいです。
RSI1とRSI2の違い
株式投資のテクニカル分析で特におすすめなのが、楽天証券のマーケットスピード(通称:マケスピ)というソフトです。
私自身、長年マーケットスピードを愛用していますが、見やすさ、使いやすさでは群を抜いていると思っています。
マーケットスピードでは、数クリックで株価チャートにRSIを表示できる他、自分自身のカスタマイズによって、RSIの計測期間を変更することも可能です。
また、マーケットスピードには「RSI1」と「RSI2」という2種類のRSIが存在しています。
両者の違いは以下の通りです。
- RSI1
- 計算期間に当日を含まない。計算期間の平均値上がり率・平均値下がり率を求め、最後に当日の値上がり・値下がりを加味した平均値をもとに算出。
- RSI2
- 計算期間に当日を含む。計算期間の終値の前日比から値上がり分と値下がり分の合計を求め、日数で割った数値から算出。
どちらも正しいRSIですので、両方使って比較しながら投資判断を下しても良いですし、どちらか信頼性の高い方を選択しても良いと思います。
この記事で解説しているRSIの計算方法は「RSI2」のやり方です。
ちなみに、私自身はRSI2を使うことが多く、RSI1はほとんど使っていません。
いずれにせよ、RSI単体での判断は危険ですので、複数のテクニカル分析と組み合わせた上で総合的に判断することが大切です。
ダイバージェンスに注意
ダイバージェンスとは、テクニカル分析の「ダマシ」の一種です。
本来なら、株価の下落に伴ってRSIの指数も低下していきます。株価が上昇すれば、RSIの数値も上がるのが普通です。
しかし、まれに株価が下落しているのにRSIが反転上昇しはじめる、もしくは株価が上昇しているのにRSIが反転下落しはじめるという現象に遭遇します。
これを、ダイバージェンス(逆行現象)と呼びます。ダイバージェンスは、相場の転換点で起こりやすいと言われています。
つまり、株価が下落しているのに、RSIが反転しはじめたら、近い将来、株価が反発する可能性が高まるということです。
RSIは0%や100%に達することもある
一般的には、RSIは25%以下で売られすぎ、75%以上で買われすぎと言われています。(一部の書籍やWEB記事では、売られすぎ・買われすぎの水準を30%・70%としていることもあります)
しかし、これはあくまでも目安に過ぎません。
実際の相場では、RSIが25%になってもさらに株価の下落が続き、RSI0%の水準に達することも多いです。
また、株価が過熱しRSIが100%に到達することもあります。
もちろん、RSIの数値が低くなるほど反発の期待は高まりますし、RSIの数値が高くなるほど、反落の可能性も高くなります。
RSIが25%に達しているからと、安易に買いに向かうのはリスクが高すぎます。個人的には、RSIが25%の水準でようやく打診買いを始めるくらいのスピード感で良いと思っています。
一時的な反転で終わることも多い
下落し続ける株価が、RSI25%以下に達したことで一時的に反発することはよくあります。
しかし、それでトレンドが大きく反転するかというとそうではなく、反発が短期的なリバウンドで終わってしまうことも多いです。
場合によっては、株価がほとんど反転しないままダイバージェンスだけが起こり、RSIが一定水準に戻った段階から再び下げ始める「無限に売られる状態」も起こりえます。
RSIは他のテクニカル分析と組み合わせて使うことが重要です。
しかし、どれだけテクニカル分析を組み合わせても、株価が思惑どおりに動かないことはよくあります。
意図した値動きにならなかった場合は、快く損切りをして次のチャンスに備えることができなければ、どれだけテクニカル分析を勉強しても、勝つことは難しいのです。
次の記事は一目均衡表の見方をわかりやすく、3分で覚えるテクニカル分析の基本です。
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最後まで読んでいただきありがとうございました
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