NYダウとナスダック総合指数に連動する、低コストETF・投資信託を整理する

※記事内に広告を含む場合があります

当サイトは更新を終了しました。
長きにわたり当サイトを愛読、応援くださった方々には誠に感謝しております。

※この記事の内容は執筆時点のものです。サービス内容・料金など、現時点の最新情報とは異なる場合がございます。何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。

NYダウ・ナスダックに連動する投資信託・ETF おすすめは?

アメリカの株価指数として最も知名度が高いのは「NYダウ(ニューヨーク・ダウ)」です。

しかし、多くの個人投資家やファンドマネージャーが気にしているのは、大型株500銘柄からなる「S&P500」という株価指数です。

投資信託やETF業界でも、S&P500に連動するファンドは種類が豊富ですが、NYダウやナスダック総合指数と同じ動きをする商品は意外と少ない印象です。

この記事では、NYダウやナスダック総合指数に連動するETF・投資信託を取り上げると共に、低コストでおすすめできるファンドを厳選します。

NYダウ

ニューヨーク証券取引所

NYダウは、米国を代表する30銘柄で構成される株価指数です。「ダウ工業株30種平均」や「ダウ平均」などと呼ぶこともあります。

日本で言う「日経平均株価」に相当するほどの影響力を持っています。

定期的に銘柄の入れ替えがありますが、古くから存在する大企業が中心です。最近はアップルやマイクロソフトなども構成銘柄に採用されています。

→現在のNYダウ採用銘柄はこちら(Wikipedia)

NYダウの算出方法は、単純平均です。NYダウ採用銘柄の株価を合計し、それを「除数」で割ります。(除数は連続性を保つため、定期的に変化します)

NYダウと同じ動きをする投資信託・ETFのことを「NYダウ インデックスファンド」と言います。

インデックスファンドは、特定の指数に連動して動くよう構成されているのが特徴です。

例えば、NYダウ インデックスファンドの場合なら、1つの投資信託・ETFを買うだけで、NYダウ採用の30銘柄に分散投資することができます。

NYダウ インデックスファンド一覧

投資家

ダウ工業株30種平均(NYダウ)に連動する投資信託で、国内で購入可能な商品は以下の通りです。

ファンド名 信託報酬
たわらノーロード NYダウ 0.2475%
iFree NYダウ・インデックス 0.2475%
SMTダウ・ジョーンズインデックス・オープン 0.55%
eMAXIS NYダウ・インデックス 0.66%
インデックスファンドNYダウ30(アメリカ株式) 0.682%
SMT AMダウ・ジョーンズインデックスファンド 0.759%

※信託報酬は税込
※「SMT AMダウ・ジョーンズインデックスファンド」と「SMTダウ・ジョーンズインデックス・オープン」のみ、解約時に0.2%の信託財産留保額がかかります。

いずれの商品も、購入時手数料0円の「ノーロードファンド」です。

ただし、保有期間中に継続して発生する「信託報酬」に差があります。インデックスファンドは基本的に、株価指数に連動した動きをするため、どの商品を選んでもリターンは同じです。

唯一コストによって差が生じますので、信託報酬が少しでも低いファンドを選ぶのがおすすめです。

NYダウ連動のインデックスファンドはそれほど数も多くないので、選びやすいと思います。

信託報酬が圧倒的に低いのは、「たわらノーロード」と「iFree」シリーズです。

純資産は「iFree NYダウ・インデックス」の方がやや大きいため、どちらか迷ったら、個人的にはiFreeの選択をおすすめします。

SBI証券でこれらの投資信託を購入した場合、「投信マイレージサービス」によって保有額に対して年率0.05%相当のポイントが付与されます。

「たわらノーロード」や「iFree」をポイント考慮後の信託報酬で計算すると、実質的には年率0.175%という低コストでの運用を実現できます。

▼投信マイレージサービスについてはこちら

▼iFreeの詳細記事はこちら

NYダウに連動するETF

ETF

自動積立ができたり、初心者でも手軽に購入できることが、投資信託を選ぶメリットです。

上記で取り上げた通り、投資信託にもNYダウ連動の低コスト商品が揃っています。

しかし、ETF(上場投資信託)に目を向けてみると、さらに低コストで運用することが可能です。

銘柄数はさほど多くありませんが、国内ETF・海外ETFでNYダウと同じ動きをする銘柄をピックアップしてみました。

■国内ETF

証券コード 銘柄名 信託報酬
1546 NEXT FUNDS ダウ・ジョーンズ工業株30種平均株価連動型上場投信 0.45%
1679 Simple-X NYダウ・ジョーンズ・インデックス上場投信 0.15%

国内ETFではNYダウに連動するETFは2銘柄上場しています。

中でも「Simple-X NYダウ・ジョーンズ・インデックス上場投信(1679)」は低コストで、投資信託よりも信託報酬が低いのが特徴です。

しかし、1679は出来高(取引量)が少ないという問題があります

少額の取引であれば問題ありませんが、取引量が多くなると株価を歪めてしまい、ほしい枚数を購入するのが難しくなります。

また、ETFには取引手数料がかかるため、こうしたデメリットを踏まえると、個人的には投資信託(インデックスファンド)の方が良いと考えます。

■海外ETF

ティッカー 銘柄名 経費率
DIA SPDR ダウ工業株平均ETF 0.15%

DIA:SPDR ダウ工業株平均ETF」は、低コストETFとして有名なスパイダー(SPDR)シリーズです。

経費率は国内ETFの1679と同じですが、1日あたりの出来高(取引量)が圧倒的に大きいため、もしETFを買うならこちらの方が安心して購入できます。

ただし、海外ETFは取引手数料が高かったり、証券会社によっては外貨両替をした上で取引する必要があるため、初心者にとってはややハードルは高いかもしれません。

NYダウ インデックスファンドの場合、投資信託とETFの信託報酬に大きな差はありません。

SBI証券の投信マイレージサービスを活用することで、「たわらノーロード NYダウ」と「iFree NYダウ・インデックス」の信託報酬は実質0.1925%(税込)になります。

これらの投資信託では、自動積立ができたり、購入時手数料が無料といったメリットもあります。

限界までコストにこだわる方は海外ETF「DIA:SPDR ダウ工業株平均ETF」がおすすめです。

しかし、取引の手軽さとコスト面の両方を考えると、投資信託(インデックスファンド)を選ぶ方が投資家にとっての負担は小さいと感じます。

ナスダック総合指数とナスダック100指数

ナスダック

米国では、ニューヨーク証券取引所とNASDAQ(ナスダック証券取引所)の2つが主な取引所として知られています。

ナスダック市場には、ITやテクノロジー、バイオといった先進的な技術を持つ企業が上場することが多いです。

こうした「新しい企業」を中心に、NASDAQに上場する全銘柄を時価総額加重平均で算出した指数が「ナスダック総合指数」です。約3,000銘柄程度で構成されています。

ナスダック総合指数は、NYダウと並んで知名度の高い株価指数です。

アップルやマイクロソフト、アマゾン、インテル、アルファベット(グーグル)と言った、私たち日本人にも馴染みのあるIT企業はすべて、ナスダック証券取引所に上場しています。

ハイテク株が大き下落すると、30銘柄で構成されるNYダウよりも、ナスダック総合指数の下落率が大きくなります。

ナスダックの代表的な指数は大きく2つ存在します。

ナスダック総合指数
NASDAQに上場する全銘柄(3,000銘柄以上)で構成。時価総額加重平均で算出。
ナスダック100指数
NASDAQ上場の時価総額上位100銘柄で構成。(ただし金融株は除く)時価総額加重平均で算出。

ニュースなどで「ナスダックが大きく上昇した」と言う場合、通常は「ナスダック総合指数」のことを指しますが、主要企業で構成される指数として「ナスダック100指数」を気にかける投資家も少なくありません。

NASDAQ総合指数とNASDAQ-100は全く別の指数であることを覚えておきましょう。

ナスダック指数 インデックスファンド

株価上昇

NYダウ連動型のファンドでもかなり数が限られてしまいます。(やはり米国株価指数で人気No.1はS&P500連動型なのでしょう)

また、投資信託・ETFでは「ナスダック100指数」をベンチマークとした商品がほとんどです。

現時点で、国内で購入可能なナスダック100連動型の投資信託は1商品のみでした。また、ナスダック総合指数に連動する商品はありませんでした。

ファンド名 信託報酬
iFreeNEXT NASDAQ100インデックス 0.495%

※信託報酬は税込

「iFreeNEXT NASDAQ100インデックス」は、ナスダック100指数に連動します。

ナスダック100指数は、NASDAQに上場している時価総額上位100銘柄で構成され、「金融株が除外されている」というのが特徴です。

「iFree NYダウ・インデックス」とは違い、信託報酬はやや高めの設定です。

ただし、SBI証券の投信マイレージサービスで年率0.1%~0.2%のポイント還元が受けられるため、ポイントを考慮した場合は「年率0.35%~0.25%」での運用が可能です。

購入時手数料・信託財産留保額はありません。

ナスダック指数に連動するETF

ETF

国内外のETFも銘柄数は限定されています。

また、いずれもNASDAQ-100をベンチマークとしたETFとなっています。

■国内ETF

証券コード 銘柄名 信託報酬
1545 NEXT FUNDS NASDAQ-100連動型上場投信 0.45%

■海外ETF

ティッカー 銘柄名 経費率
QQQ インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 ETF 0.20%

海外ETF「QQQ:インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 ETF」は、ナスダック100指数連動型の投資信託・ETFでは圧倒的な低コストです。

SBI証券の投信マイレージサービスで得られるポイントを考慮した投資信託を買うよりも、まだ一段階コストが低いです。海外ETFの購入も視野に入れている場合、QQQは非常におすすめです。

NYダウとNASDAQどちらに投資するべき?

比較

今回はNYダウ・NASDAQ連動型の投資信託・ETFを取り上げました。

どちらも米国株式を代表する指数ですが、どちらに投資した方がリターンは大きくなるのか。

もちろん、将来のことは誰にもわかりませんが、過去の結果からヒントが得られるのではないかと思い、比較してみました。

こちらが、1986年~記事執筆時点(2018年12月)の長期比較チャートです。
NYダウとナスダック総合指数の比較

ナスダック100指数が圧倒的なリターンを生み出していることがわかります。

そこから大きくリターンは落ちて、ナスダック総合指数、NYダウ、S&P500と続きます。

続いて、2014年~記事執筆時点(2018年12月)の比較チャートです。過去5年間の推移で比較しています。
NYダウとナスダック総合指数の比較(5年間)

結果は同じです。

差は縮まりましたが、ナスダック100指数が最も高いリターンを出しており、ナスダック総合指数、NYダウ、S&P500の順で続きます。

過去数十年間は、アップルやマイクロソフト、アマゾンなどが大きく成長を遂げた「ハイテクブームだった」と考えることもできます。

こうした、ハイテク株中心の上昇が今後も続くのか、それとも今は過小評価されている企業が再び評価されるのかは誰にもわかりません。

しかし、少なくとも過去の動きを見る限りでは、S&P500やNYダウに資金を投じるよりも、ナスダック100指数を追うほうが、大きなリターンを手にすることができたという事実は興味深いです。

S&P500に連動する投資信託・ETFはこちらの記事で取り上げています。あわせてご覧ください。

投資信託の保有でポイントが貯まる

一部の証券会社では、投資信託を保有するだけで毎月継続的にポイントがもらえます

受け取ったポイントは、実質的な運用コストの低減につながります。

同じ投資信託の商品を買うなら、ポイント還元が受けられる証券会社での購入がお得です。

ポイント付与のある証券会社を比較

ETFに関するその他の記事

この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
右も左もわからない状態で株式投資をはじめ、10年以上が経ちました。その間に、引きこもりになったり、会社を設立したり、いろいろなことがありました。「いい人」がたくさんいる世界の実現が目標です。「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」 - アインシュタイン 姉妹サイト「今日の経営」でも記事を書いています。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。( 更新)

ありがとうございます。

「ETF研究所」の記事をもっと読む

0件のコメント

質問・コメントはこちら

最後まで読んでいただきありがとうございました

こちらの記事にコメントが投稿されました

人気のカテゴリ