過剰なリスクを取って投資で一攫千金を狙うことも時には必要だ
執筆者:川原裕也
※記事内に広告を含む場合があります
当サイトは更新を終了しました。
長きにわたり当サイトを愛読、応援くださった方々には誠に感謝しております。
※この記事の内容は執筆時点のものです。サービス内容・料金など、現時点の最新情報とは異なる場合がございます。何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。
リスク分散をしてアセットアロケーション(資産配分)を考えて…
投資家は自分の資産を守りながら増やしていくことが大前提ですので、考えることがたくさんあります。私たちがお金を投じるマーケットは常にリスクに晒されています。
無理なリスクをとってしまうと、全財産を失ってしまう危険すらあります。
しかし、多くの投資家にとって、投資を始めたきっかけは「一攫千金を目指して大金持ちになりたい」という願望ではないでしょうか。
そこで、今回の答えはあえて「◯」にしました。
時には破産を覚悟してでも過剰なリスクをとることは大切だと私は思っています。
過剰なリスクをとらなければ一攫千金はない
上記のように、投資はリスクを抑えながらお金を増やすというのが正しい姿勢です。過剰なリスクを取って一攫千金を狙う行為はもはや投資ではなく、バクチと言っても間違いではありません。
しかし、リスク分散をして数多くの資産に分散して「安全な資産運用」をしていても、「一攫千金」は絶対にありません。
例えば、退職金の1,000万円を長期投資に回して1,500万円や2,000万円にすることは、正しい投資のあり方です。また、貯金して作った100万円で株主優待を得ながら、ゆっくりと資産200万円を目指す。これも良い投資の方法と言えます。
しかし、元手の100万円を使って資産1億円を目指すとすれば、過剰なリスクを取る以外に方法はないのです。少ない資金で高みを目指すのであれば、無理な投資は避けては通れない道です。
少ない元手で高みを目指すか目指さないか、それは結局投資家自身の判断に委ねられる自己責任の世界なので、どちらも間違った判断ではありません。
リスクについてもう一度考える
「リスク」というものについてもう一度整理して考えてみます。
基本的に、投資においてリスクとリターンは1:1と考えられます。投資が失敗して損する可能性が50%、上手くいって利益が出る可能性が50%ということです。
この、1:1のリスクリターン比率をわずかでも自分に優位になるようにすること。これがすべての投資家が行っていることです。自分が持つ情報や知識を使って、本来は1:1であるリスクリターンを、リスクを0.9、リターンを1.1にすることができれば、投資では成功します。
これは投資の原則と言えますが、過剰なリスクを取るということはリスクリターン比を「1:1」から「100:100」にするという行為です。
大きなリスクを取る代わりに大きなリターンを狙う。一見「1:1」も「100:100」も変わらないように思いますが、「100:100」にすると破産リスクが高まります。よって、投資の世界では「100:100」よりも「1:1」の方が良い投資と言えます。
つまり、過剰なリスクを取って大勝負をすること自体、負けに行くようなものであるという認識は持つべきだと思います。
有名なネット投資家は皆バクチを打っている
しかし、いわゆる「億り人」と呼ばれているようなネットで有名になった個人投資家の多くは、「過剰なリスクを取った一攫千金狙い」を経験しています。
着実に利益を積み重ねて億万長者になった投資家もいますが、一般の多くの人にとって多額の原資を用意することは難しいので、億り人になるためにはどうしても、初期段階で大勝負をせざるを得ないのです。
億り人の方々が優れているのは「一攫千金を狙った大勝負はベースとなる資産を築く段階だけに限定し、その後はしっかりと安定運用に切り替えていること」です。
投資資金1,000万円を用意するのは難しいので、まずは100万円で大勝負をして一気に1,000万円まで増やす。しかしその後はしっかりとリスクを抑えた運用に切り替えて、着実な資産形成をしている。
これが、成功している個人投資家に共通するスタイルだと思っています。
しかし多くの人は、一度100万円を1,000万円にすることに成功すると、その勢いで1,000万円を1億円にしようと、過剰なリスクを取り続けます。そしていずれ「ハズレクジ」を引いてしまい、全財産を失ってしまうのです。
ネットでは、「両津」という個人投資家の方が特に有名です。
スーパーうんこ級トレーダー 資産175万→7億→大震災で3万円→アベノミクスで1.1億→225先物で特大大損で2円→PUT買いで大当たり3.4億→大損して190万円。 【足りない知能は気合でcover! 魅せろ、浪速のド根性】 10回入場10回退場。
また、著名投資家であるジェシー・リバモアのような人も、成功と破産を繰り返していました。
輝かしい「億り人」が出現する裏側には、レバレッジ中毒を克服できずに築いた資産を失ってしまった人が数多くいることを忘れてはいけません。
武者修行中 @murasy1222
レバ厨につける薬なし。
手法を変化させようが何だろうが、ハイレバレッジトレーダーはあるだけの資金を目先の投機先に突っ込む。
もはや病気であり中毒である。そしてそれは不治の病。だから、メンタル面をコントロールする薬を探すのは意味なくて、資金を減らすことしか対策はないんだと思う。
リスクを取れる年齢かどうかを考える
すべての投資家が過剰なリスクを取るべきではないと思います。
例えば、長年働いて得た退職金で一攫千金を狙うのは危険すぎます。また、もう定年退職して余生も限られているのに、一攫千金を狙って資産を築いても、お金を持て余してしまいます。
逆に、20代の若いうちなら、投資でリスクを取って失敗し、なけなしの100万円を失ってしまっても再起できますし、成功して資産を築くことができれば、人生に与える影響はとても大きいはずです。
投資は、
- 年齢を重ねるに従ってリスクを小さくしていく
- 運用資産が増えるに従ってリスクを小さくしていく
これが基本スタンスです。
現在の自分がリスクを取った運用をすべきなのかどうか、将来的な資産設計を考えた上での決断が必要です。
私の個人的な話
ちなみに、私の個人的な話をしておくと、私も過剰なリスクをとって資産を築いた投資家の一人です。
リーマンショックが終わってからの景気停滞局面で私は「いずれ近いうちに相場の回復期が来る。その時に大勝負をする」と考えていました。
そして、大勝負をするには原資となる資金が必要だったので、その時が来るまでお金を貯め、さらに当時保有していた事業を売却することで投資資金を捻出しました。
相場が回復し始めたタイミングで大きくレバレッジをかけて株を買い漁り、結果的には上手く利益を出せました。
今考えると運が良かっただけなのですが、大勝負をしかけたタイミングがいわゆる2013年の「アベノミクス相場」であり、良い結果を出すことができました。
今は運用資産が一定の規模になったこともあり、レバレッジをかけた投資は行っていません。安定運用に切り替え、より保守的な運用で最大のリターンを出すためにはどうすればよいかを日々研究し続けています。
あわせて読みたい:
お金持ちの敵である「パーキンソンの法則」を学ぶと巨額の資産を築ける理由
あわせて読みたい:
2022年版 100万円でおすすめの資産運用は?元本保証から利回り追求型まで
お金持ちになるには?
最後まで読んでいただきありがとうございました
こちらの記事にコメントが投稿されました
-
P さんがコメントしました - 2023年12月18日
決算書の「百万円」や「千円」の単位を素早く読む方法 -
No Name さんがコメントしました - 2023年10月8日
プロスペクト理論とは?投資に活かす方法、あなたの知らない心理学の世界 -
DCF法くん さんがコメントしました - 2023年8月21日
DCF法の世界一わかりやすい解説、割引率の決め方やエクセルでの計算方法 -
No Name さんがコメントしました - 2023年8月19日
DCF法シミュレーター -
にゃん太郎は長生き さんがコメントしました - 2023年6月19日
証券マンがおすすめするファンドラップの評判を信じて買って良いのか
0件のコメント