貯金するのに家計簿アプリは必要か?本当の答えは「必要ありません」

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家計簿アプリがなくても貯金はできる!

数あるスマホアプリの中でも家計簿アプリは特に人気です。

貯金をはじめるにあたって、まずはお金の管理が重要であると考え、多くの人がマネーフォワードMEやZaimを導入しています。

これらの家計簿アプリは無料で利用することができますし、クレジットカードや電子マネー、銀行口座の取引履歴を自動的に抽出し、アプリで一元管理できます。

現在の資産状況がひと目でわかる便利なサービスですが、私は必ずしも貯金をするのに家計簿アプリはいらないと考えています。

ずっと昔から貯金をしている人は大勢いますが、彼らはみな、家計簿アプリは使っていませんでした。

家計簿アプリのようなツールに頼らなくても、ある法則を使えば誰でも貯金はできるのです。

貯金と家計管理は別

家計簿

まず知っておくべきなのは「貯金と家計管理は別」だということです。

貯金とは稼いだお金の一部を貯める行為です。家計管理はお金の使いみちなどを細かく管理する行為です。

家計管理をしっかりやっていれば貯金はしやすいかもしれません。

しかしどれだけ家計管理をしっかりやっていても「貯金する余裕がない」という状態になってしまうことは考えられます。

逆に言うと、細かく家計管理をしなくても貯金はできます

大切なことなのでもう一度いいますが「貯金と家計管理は別」です。

いわゆる家計簿アプリは「家計管理」を上手に行うためのサービスであり、貯金ができるようになるサービスではないということです。

貯金をするためには電気代や食費などを細かく計算しなくてはならない、そのために家計簿アプリの導入が必要だと多くの人が考えます。

しかし、貯金をするにあたっては電気代や食費を細かく計算する必要はありません

もちろん、やらないよりもやったほうが良いとは思いますが、貯金とはもっと手軽に、簡単にできるものなのです。

50年前の人も、100年前の人も300年前の人々だって貯蓄していたわけですから、私たちにできない理由はないのです。

最初に稼ぎの2割を貯金する蓄財術

通帳

細かな計算をせずに確実な貯金をするための3つのルールをまとめます。

  1. ルール1:稼ぎ(手取り)の2割を貯金する
  2. ルール2:まず最初に貯金をし、残った8割で生活する
  3. ルール3:何があっても実行し、何があっても貯金には手を付けない

この貯金術は至って簡単です。

例えば毎月の給料が20万円の人なら、そこから税金や年金、社会保険料が差し引かれ、手取り月収は15万円くらいになります。

この15万円のうち2割に相当する3万円をまず最初に貯金し、残った12万円で生活するのです。

これで貯金術のルール1とルール2は達成です。

余談:
稼ぎの2割の金額を簡単に計算する方法があります。

最初に10で割って2を掛けるとすぐに暗算できます

例えば月収15万円の場合、最初に10で割り算すると1.5万円(1割)になり、1.5万円に2を掛けると3万円(2割)になるということです。

稼ぎの3割なら1.5万円に3を掛ければ瞬時に4.5万円という答えにたどり着きます。計算が苦手な人は是非試してみてください。

あとはルール3に則って、毎月必ずこれを実行すると決め、積み立てたお金にはどのようなことがあっても手を付けないと誓うことです。

生活の中ではどうしても、急な出費が生じたり、どうしても欲しい物が出てきたりします。

しかし、そのようなことが起こるたびに貯蓄を取り崩していてはいつまで経ってもお金は貯まりません。

急な出費で8万円が飛んだ月は、生活費12万円の中から残り4万円で極貧生活をする。

もし「欲しい商品がセールになっていて、今月中に購入すれば安く買える。」という状況でも、貯金を取り崩して買うことは避けます。

この場合はたとえ(セール中に買えなかったことで)金銭的に損をしても、ルールに則って翌月に通常価格で買うことを選択します。

このように断固として「ルール3」を守り抜くことがこの貯金術の大切なポイントです。

この貯金術は安田善次郎という人が推奨し、自らが実践した方法です。

安田善次郎とは、現在のみずほ銀行、明治安田生命、東京建物などを創業した人物です。安田善次郎が創った安田財閥は、四大財閥(三井、三菱、住友、安田)の中の一つとしても知られています。

この話の詳しい内容は、貯金部 第1回の記事で行っています。

参照:貯金できない人は意志が弱い、安田財閥「安田善次郎」が教える究極の蓄財術を学ぶ

最初に稼ぎの2割を貯金し、残った8割のお金で生活する。

もし家計管理が上手くいかずにお金が尽きても、借金をして足りない資金を補うのはNGです。

最初のうちはお金の管理に失敗し、1ヶ月の極貧生活を強いられることになっても、8割のお金の範囲で生活することを守り抜けば、自然と家計管理能力は身につきます。

無理せず最初は1割からはじめる

最初の一歩

安田財閥の安田善次郎に学び、これから本格的に貯金をはじめたいと考えている方に、もう1つ大切なことをお伝えします。

それは「決して無理をしないこと」です。

何かを始めようとするとき、多くの人が前のめりになってしまします。つまり、2割の貯金で十分なのに、最初から稼ぎの3割、4割を貯金しようと無理してしまうのです。

しかし、無理をしても続かないのが人間です。

最初は無理のない範囲で少しずつ始めること。

本来は稼ぎの2割を貯金すべきですが、最初のうちは1割でも十分ですし、0.5割から始めても良いでしょう。

手取り15万円の0.5割なら月々7,500円の貯金ですので、決して難しくはないはずです。毎月の飲み会を2回我慢するだけで達成できそうですね。

無理のない貯金を推奨する理由は、たくさん貯めることが偉いのではなく、継続して貯金し続けることが最も重要だからです。(これも安田善次郎が言っていることです)

ウサギとカメの競走の話を思い出してみてください。

真に貯金できる人になるためには「歩く速度は遅くても継続できるカメ」になることです。

なぜたくさん貯めるよりも継続を重視するのか。

この理由は簡単で、たとえ少額でも継続して貯金し続ければやがて「習慣」が身につくからです

前回、ラチェット効果の話をしましたが、貯金習慣が一度身につくと、それをしないと逆に気持ち悪くなり、嫌でも貯金してしまう体質(言い換えれば嫌でもお金が貯まる体質)になります。

まずは貯金習慣を身につけるため、無理せずゆっくりと貯金術を実行し続けることが大切です。

残った8割は自由に使って良い

ホームパーティー

稼ぎの2割を貯金をした後に、残った8割は自由に使って構いません。

といっても、この8割のお金で水道光熱費や家賃、通信費などを払う必要があります。

8割のお金で生活するのが難しいと感じたら、より節約できる方法がないか、ネットで調べたり、友だちに聞いてみたりしましょう。

最後にもう一度、細かい計算をすることなく、確実な貯金をするためのルールをおさらいします。

  1. ルール1:稼ぎ(手取り)の2割を貯金する
  2. ルール2:まず最初に貯金をし、残った8割で生活する
  3. ルール3:何があっても実行し、何があっても貯金には手を付けない

家計簿アプリのデメリット

家計簿アプリ

冒頭で「貯金と家計管理は別であり、家計簿アプリは家計管理をサポートするツールである」と述べました。

そして「家計簿アプリを使わなくても上記で紹介した貯金法を実践すれば、毎月の貯金は実現できる」ことをお伝えしました。

家計簿アプリは私たちが何にいくらお金を使っているか、現在いくらの資産を持っているかをわかりやすく把握できるのがメリットです。

一方、家計簿アプリにはデメリットもあります。

よく言われているのは「情報(データ)が利用される」というものですが、今回は「貯金」をテーマに家計簿アプリが私たちに与える悪影響を考えてみます。

不要な通知とプレミアム課金

プッシュ通知

家計簿アプリを使う必要がないと私が考える理由は、以下の2つのデメリットがあると思うからです。

  1. 広告や通知による誘導
  2. プレミアム課金への誘導

前述のとおり、家計簿アプリのデータは広告の改善などに利用されることが多いです。

そしてアプリ内で私たちの興味をそそりそうな広告を出したり、またはスマホの通知で様々なサービスやニュース記事に私たちを誘導しようとします。

スマホの通知(プッシュ通知)は、私たちの気をそらし集中力を奪います。また、通知などがきっかけで必要以上に自分の資産状況を気にしてしまうのも問題でしょう。

家計簿アプリは無料で利用できる反面、私たちに「必要以上にアプリを立ち上げさせる」ことによって、私たちの貴重な時間とお金を間接的に奪っているのです。

また、多くの家計簿アプリは「プレミアム会員」を有料サービスとして提供しています。

無料会員には一部の機能しか開放せず、課金することによってはじめてすべての機能が使えるというのは、ゲームアプリをはじめネットビジネスでは日常的に行われている手段です。

しかし、お金を節約し貯金を増やしたいと考えているのに、プレミアム課金と称して毎月数百円のお金(年間では数千円)を奪っていくというのはどうなのでしょう。

もちろん、残った8割の生活費の中からプレミアム会員費を捻出するのであれば問題ありません。

しかし、プレミアム課金をしなくても私たちは貯金できるのですから「節約や貯蓄を目的としたサービスにお金を支払うという行為に本当に意味があるのか」は各自が自答しなくてはなりません。

もちろん自分で考えた結果、家計簿アプリのプレミアムサービスが必要だと感じたのであれば、それを利用することに問題はありません。

無料ですべての機能が使えるマネーツリー

マネーツリーと財布を持つ女性

もしどうしても家計簿アプリを使いたいのであれば、マネーツリーがおすすめです。

マネーツリーには、他の家計簿アプリにはない2つの特徴があります。

  • 集めた情報(データ)を広告などに活用しない
  • 原則すべての機能が無料で使える

マネーツリーでは、私たちが連携したクレジットカードや電子マネー、銀行口座などのデータを第三者に販売したり、広告の改善などには一切利用しないと明示しています。

アプリ内にも広告は一切掲載されていないので、私たちは純粋に家計管理のデータだけを閲覧できます。

スマホの通知(プッシュ通知)もオフにできますし、クレジットカードの引き落とし日や銀行口座から大きな金額を出金した場合など、家計簿アプリとして役立つ情報のみを通知してくれます。

また、マネーツリーでは家計簿アプリの基本機能に制限を設けず、無料会員でも十分利用できるサービスを提供しています。

より高度な機能を求める人向けにプレミアム会員サービスも設けていますが、通常の家計簿アプリとして使う程度であれば、無料会員でも問題なく使えるので安心です。

私は決してマネーツリーの回し者ではありませんが、マネーツリーの設計思想は他の家計簿アプリと大きく異なっており、顧客本位の優れたサービスだと考えています。

参照:無料の家計簿アプリ「マネーツリー」は情報銀行になる?口コミ評価と、マネーフォワードMEとの違い

次回予告:
私は投資家です。ただお金を貯金しているだけでなく、積極的に運用に回しています。

当サイト「1億人の投資術」もどちらかというと投資・資産運用向けのサイトですので、この記事を見ていただいた方の多くが、「貯めたお金は運用に回すべき」だと考えているかもしれません。

貯金によってお金が100万円貯まったら、その資産を大きく増やすために資産運用するべきなのか。

次回は「投資家が教える100万円の使いみち、貯めたお金をどう活用するべきか。」をテーマにお話します。

次の記事:投資家が教える100万円の使いみち、貯めたお金をどう活用するべきか

「今、私は貯金を頑張っています」という人をみんなで応援しあう「貯金部 掲示板」を開設しました。

貯金に関する話題をみんなで語り、それぞれが貯金できる人になり、目標金額を貯められるようになることを目指す掲示板です。

→貯金部 掲示板のページはこちらです。

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この記事の執筆者

執筆者の詳細プロフィール
右も左もわからない状態で株式投資をはじめ、10年以上が経ちました。その間に、引きこもりになったり、会社を設立したり、いろいろなことがありました。「いい人」がたくさんいる世界の実現が目標です。「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」 - アインシュタイン 姉妹サイト「今日の経営」でも記事を書いています。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。( 更新)

ありがとうございます。

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3件のコメント

シラチャ

川原さん

初めて質問します。
手取りの2割を貯金するとのことですが、
貯金の定義をどうしようか悩んでます。

本文を読む限り、車の買い替え用に積立てているお金は
貯金にならないですよね?

川原裕也

>シラチャさん
そうですね。もし何かを買う(将来すべて使ってしまう)ための貯金をするのであれば、2割とは別に貯金をする必要があります。

もっとも、貯金で最も大切なのは「貯金の習慣を身につける」という行為そのものなので、決して2割貯金しなくてはならないということではありません。

1割を貯金し、残り1割を車の買い替え資金のために貯金する。というやり方でも問題はありません。

繰り返しとなりますが、大切なのは「目標を立ててそれを実行に移し、目標を実現する習慣を身につけること」です。

シラチャ

川原さん

早々のご回答、ありがとうございます。

ひとまず、出来そうな1割から始めてみます。
私は老後のために貯金しているのですが、1割で実行出来たら、次に増やす必要があるかどうかを考えたいと思います。

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最後まで読んでいただきありがとうございました

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