会社四季報オンライン プレミアムプランに登録しました、無料版との比較や評判
執筆者:川原裕也
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上場企業のデータベースとして有名な東洋経済新報社の「会社四季報」のWEB版「会社四季報オンライン」のプレミアム会員(有料会員)に登録しました。
私は以前から、会社四季報CD-ROMを定期購入していたのですが、会社四季報オンラインのサービスが思ったよりも良かったので、これからは紙やCD-ROMではなく、WEB版で企業情報を閲覧することになりそうです。
ネットを探しても、会社四季報オンラインのプレミアムプランに関する情報はほとんどないようなので、私自身の評価を踏まえメリット・デメリットをまとめたいと思います。
目次
会社四季報オンライン 無料版との違い
会社四季報オンラインは誰でも閲覧できるサイトです。
東洋経済新報社が作成したニュース速報や、株式ランキングの閲覧ができます。
しかし、企業に関するデータはすべて有料となっており、無料版では見れません。
投資家にとって見たいと思える情報の大半が無料版では閲覧できないというのが歯がゆいのですが、有料会員になると驚くほど役立つ情報にアクセスできるようになります。
最新の会社四季報のデータが閲覧できるのはもちろんですが、その他にもプレミアムプランでは以下のような情報がすべて見れるようになります。
大株主を上位30位まで閲覧できる
私が最も驚いたのは、会社四季報に記載している「大株主」の一覧が、プレミアムプランでは上位30位まで閲覧できることでした。
通常、会社四季報では上位10位までしか大株主名が表示されません。しかし、著名な個人投資家や投資ファンドが手がけている銘柄を知りたいという方は多いと思います。
会社四季報オンラインの有料会員は、一部の銘柄については大株主上位30位までが閲覧できるため、著名投資家の投資銘柄をより広範囲に把握することができます。
いずれも、投資家名や会社名で検索できるので、気になる投資家名を検索窓に入力するだけで、その人が積極的に投資している銘柄がすぐわかります。
過去の四季報をすべて閲覧できる
会社四季報は、1936年に発行開始、80年以上の歴史がある上場企業のデータベースです。
プレミアム会員になると、創刊号から最新号までのすべての会社四季報を「アーカイブ」として閲覧できます。
会社四季報には、当時のROEやPERなども記載されていますので、入手が難しい「PERやROEの推移」も簡単に追うことができます。
例えば、短期間で時価総額1兆円を超えた大化け銘柄「ZOZO(旧スタートトゥデイ)(3092)」について、
- 上場当時の業績はどれくらいだったか
- 上場当時のPER(期待度)や時価総額はどれくらいだったか
- 上場当時、会社四季報ではどのように評価されていたか
といった情報をすぐに調べられるので、大きく値上がりする銘柄を発掘するためのヒントが得られます。
ただし、会社四季報アーカイブで見れるのは「画像」のみなので、やや見づらいのがデメリットです。こちらは今後の改善に期待ですね。
スクリーニングが使いやすい
会社四季報オンラインのスクリーニングは、最近リニューアルされ、より使いやすくなりました。
業績指標や株価、テクニカルなどのあらゆる項目から、その条件にマッチする銘柄を絞り込めます。
証券会社などが無料で提供しているスクリーニングよりも扱いやすく、また選択項目も多いので、理想的な銘柄を見つけやすいと思います。
個人的にはスクリーニング結果をエクセルなどに貼り付けて詳細分析できるという隠れたメリットも感じています。
ただし、スクリーニングに関しては自分自身で独自計算ができる会社四季報CD-ROMの方が高機能です。会社四季報オンラインでは、自分で計算式を作ることはできません。
検索結果に表示できる銘柄数は最大300銘柄までとなっています。この点も改善を期待したいですね。
先取り情報が見れる
会社四季報オンラインでは、四季報の発売前に「先取り情報」を配信しています。
一部銘柄の四季報情報の概要が、四季報発売前にわかるので、業績が改善している銘柄などをいち早く知ることが可能です。
書籍版の会社四季報は大抵、発売日の前日に書店に並びますが、「先取り情報」は数日~1週間ほど早く配信されます。
あくまでも一部の銘柄に限定されますが、先取り情報を上手く利用している投資家も多いはずです。
30年チャート
更新:リニューアルに伴い、この機能は廃止されました
証券会社のホームページやYahoo!ファイナンスなどでも、株価チャートの閲覧は最長10年までに限定されていることがほとんどです。
しかし、会社四季報オンラインのプレミアムプランでは、最長30年間のチャートを閲覧できます。
- 1分足:2日間
- 5分足:5日間
- 日足:2年間
- 週足:5年間
- 月足:20年間
- 年足:30年間
NYダウや日経平均株価などの主要指標のチャートも表示できるので、個別銘柄や株価指数が過去30年間にどのような推移をたどって来たのかが、ひと目でわかります。
また、「比較チャート」を作成し、複数の銘柄や株価指数との騰落率を比較することもできます。
チャートはPDFや画像として出力することが可能です。サンプルとして過去20年間のソフトバンク(9984)、トヨタ自動車(7203)、日経平均株価の比較チャートを作成してみました。
赤がソフトバンク、青がトヨタ、緑が日経平均株価です。過去20年間のソフトバンクの値上がり率の高さが目立ちますね。
会社四季報オンラインのデメリット
実際に使ってみて、会社四季報オンラインのデメリットというか、改善して欲しいと感じた点についてもまとめておきます。
まずは、一部機能がスマホ対応していないということです。
ニュースコンテンツなどはすでにスマホ対応していますが、有料サービスの一部機能をスマホで表示させると、PC用の画面が表示されます。
完全スマホ対応になると、使いやすさは格段に上がると思います。
2つめのデメリットは、スクリーニングで独自計算ができないことです。
会社四季報CD-ROMでは、自分で計算式を設定し、自分だけの条件を作成できるようになっています。(例えば、「過去10年間の売上の平均成長率が10%以上の会社」のような条件を自由自在に作り出せます)
しかし、会社四季報オンラインのスクリーニングは、機能は充実しているとは言え、自分だけの独自式を作ることはできません。
もし、この点が改善されると、会社四季報オンラインは完全にCD-ROMに取って代わると思います。
3つめの気になる点は、アプリの使いやすさです。
スマホアプリは画面のデザインが優れていて、サクサク動くことが大きな武器になると思いますが、現在の会社四季報オンラインのスマホアプリは、ややモッサリとしたデザイン・動きです。
デザインと表示スピードが改善されると、私自身の利用頻度もさらに上がるだろうと感じています。
いずれも、改善して欲しい点ではあるものの、許容できる範囲のデメリットです。
利用料は年間6万円 購読の価値はある?
会社四季報オンラインのプレミアムプラン、気になる利用料は月額5,500円(税込)です。年間だと66,000円(税込)となります。
私自身が実際に利用して感じた率直な感想ですが、これだけ充実した内容のデータにアクセスできることを考えると、66,000円(税込)という利用料は安いと感じます。
とはいえ、個人投資家にとって、この利用料は決して安くはありません。
例えば、運用資産が1,000万円の方であれば、資産に占める四季報オンラインの利用料(年間6万円)の割合は年0.6%なので、購読する価値は十分あると思います。
しかし、運用資産が100万円の場合、資産に占める利用料の割合は年6%となります。
株式インデックスの期待リターンは年率6~7%程度と言われていますので、わかりやすく言うと運用資産が100万円程度の人は有料会員には入らない方がいいと断言します。
資産100万円の人にとって年間6万円の出費というのは、資産に対するコスト割合があまりに高すぎるからです。
以前どこかで見たデータによると、個人投資家の大半が資産300万円以下での運用をしているようなので、会社四季報オンラインのプレミアムプランは、少々手を出しにくい金額かもしれません。
月額1,100円(税込)で利用できる「ベーシックプラン」もあるのですが、プレミアムならではの「使える」機能が制限されているので、個人的にはあまりおすすめできません。
なお、その他のサービスと比較すると以下のようになります。
- 日本経済新聞 WEB版
- 月額4,276円 ✕ 12ヶ月で年間51,321円
- 会社四季報(紙面)
- 2,097円 ✕ 年4回発行で年間8,388円
- 会社四季報(紙面・ワイド版)
- 2,618円 ✕ 年4回発行で年間10,472円
- 会社四季報 CD-ROM
- 7,312円 ✕ 年4回発行で年間29,248円
※税込
これらの情報サービスと比較すると、会社四季報オンラインのプレミアム会員はやはり高く感じます。
公式サイトでは会社四季報オンラインのプレミアムプランは「初月無料」となっていますが、申込み月に解約しないことが前提となるため、実質的には無料お試しはありません。
私も以前は年間6万円という金額に抵抗感があったのですが、実際に登録してみて、現在は手放せない情報ツールとなっています。
もちろん、課金は1ヶ月単位なので、1ヶ月で解約した場合は5,500円(税込)の出費で済みます。
次の記事:四季報の大株主で見かける日本マスタートラスト信託口、日本トラスティ・サービス信託口の正体とは
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最後まで読んでいただきありがとうございました
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証券マンがおすすめするファンドラップの評判を信じて買って良いのか
2件のコメント
いつも、拝見し勉強させて頂いております。この記事とは直接は関係無いのですが、お願いが有りコメントさせてもらいます。
本題ですが、外国株式の記事を書いて頂けませんか?特に近年ではインドネシア株が有望視されておりますが、どういった考えをお待ちか大変興味があります。機会があれば是非お願いします。
ご要望いただきありがとうございます。
前向きに検討させていただきます。
管理人