Funds(ファンズ)登場、次世代ソーシャルレンディングの安全性とリスクを評価

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Funds(ファンズ)

昨今、ソーシャルレンディング(貸付型クラウドファンディング)業界でデフォルト率が高まりつつあります。

ソーシャルレンディングは、ファンドを通じて企業に貸付を行い、分配金を得られる投資商品です。ミドルリスク・ミドルリターンな商品として、個人投資家に人気があります。

しかし、これまで安全だと言われていたソーシャルレンディングに赤信号が点灯したことで、問題点も浮上しています。

そのような中で、ソーシャルレンディング比較サイト大手の「クラウドポート」が立ち上げたのが、Funds(ファンズ)という貸付ファンドのオンラインマーケットです。

Fundsは、従来型のソーシャルレンディングの問題点を改善し、投資家にとってより利用しやすい仕組みでサービス提供を行っています。

次世代ソーシャルレンディングとも言える投資サービス「Funds」について、安全性とリスクを詳しく解説します。

Fundsの口座開設ができるのは20歳以上の方に限定されています。

また、法人口座の開設もできますので、法人で余剰資金を運用したい方にもおすすめです。

貸付先の信用力で投資する新しい仕組み

グラフ

Funds(ファンズ)の最も重要なポイントは「これまでの問題を解決した新しい仕組み」にあります。

Funds自身も、「ソーシャルレンディング」ではなく「貸付ファンドのオンラインマーケット」であると定義しています。

すでに、Fundsで資金調達を行う企業の一例が示されており、

アイフル
東証一部上場、業界大手の消費者金融事業者。

の名前が挙がっています。

また、上場企業のフィル・カンパニーも、Fundsを通じた募集を検討していると公式に発表しています。

「銀行から資金を調達しにくい消費者金融業者」と「不動産業者」などが貸付先の中心となりそうです。

これまでのソーシャルレンディングでは、「最終的な貸付先」の信用力によってリスクを測る必要がありました。しかし、その「最終的な貸付先」の情報が不透明であるという問題を抱えていました。

Funds(ファンズ)ではこの仕組みを見直し、以下のような資金の流れで運用を行います。

Funds 資金の流れ
  1. 投資家
  2. Funds(クラウドポート)
  3. ファンド(組成企業:アイフル)
  4. 借り手(アイフルの子会社)
  5. 最終的な借り手

※貸付先(ファンド組成企業)をアイフルとした場合

Fundsを運営するクラウドポート社は、投資家からの資金を集める役目に徹するため、自社グループでファンドの募集は行いません。(この点は安心材料のひとつです)

実際にファンドを組成するのは借り手の親会社です。Fundsでは、上場企業などの信用力の高い企業を厳選しています。

そして、最終的な借り手となるのは、ファンド組成企業の子会社となります。

Fundsの攻略ポイントは、上記2社(上記の説明ではアイフルとアイフルの子会社)の信用力をどれくらい評価できるか?に尽きます。

なお、詳しくは後述しますが、Fundsではリコースローンを採用しているため、「⑤最終的な借り手」が返済できない場合でも、「④借り手」は借りたお金を必ず返済する必要があります。

つまり、私たち投資家は「⑤最終的な借り手」について気にする必要がありません。

想定利回りは年率1.5%~6%

利回り

Fundsで募集する投資案件の想定利回りは「年率1.5%~6%」となっています。

これまでのソーシャルレンディングと比べると、利回りはやや低めの設定です。これは、仲介手数料が高いのではなく、貸付先の信用度が高いことによって設定された利回りです。

前述のとおり、Fundsの貸付先となるのはアイフルのような上場企業が組成するファンドなので、信用力が高いのです。

なお、投資期間は最低4ヶ月~となっています。(案件によって異なります)

貸付ファンドが初めての方や、リスクが気になる方は、まずは少額から、返済期限の短い案件に限定して投資することをおすすめします。

1円から1円単位で投資

小さい金額

これまでのソーシャルレンディングは、投資の最低金額として1万円程度が必要でした。

一方、Fundsでは1円から1円単位での投資ができる仕組みを構築しています。

1円単位で投資できる最大のメリットは、分配金の再投資が行いやすいことです。

最低投資額が1万円の場合、例えば1,000円の分配金を受け取っても、そのお金を再投資に回すことができず、遊ばせておかなくてはなりません。

しかし、1円単位の投資ができるFundsでは、分配金も含め口座に残っている資金を1円残らず再投資に回すことが可能です。

1円未満の切り捨てに注意

1円単位で投資できるFundsですが、1円未満の分配金は切り捨てになります。

つまり、投資額があまりに小さい場合は、切り捨てによって失われる金額が大きいため、予定していた利回りが得られない可能性が出てきます。

分配金切り捨ての影響を最小限にするためにも、最低でも1案件1,000円程度は資金投入することをおすすめします。

出金手数料は無料

0円

ソーシャルレンディングのデメリットとしてよく挙げられる「出金手数料」は無料です。

詳しくは後述しますが、Fundsでは投資されていない待機資金は「デポジット口座」に入ります。

デポジット口座のお金はFundsを運営するクラウドポート社の破綻リスクの影響を受けますので、可能な限り少額にとどめておくようにしましょう。

一方で、入金手数料は自己負担となっています。

ネット銀行など、振込手数料の無料回数がある銀行口座からの入金がおすすめです。

Funds(ファンズ) 公式サイト

Fundsのリスク要因とデメリット

リスク

続いて、私たち投資家にとって大切な「リスク」について整理します。

まず、大前提として、これまでのソーシャルレンディングと同様に

  • 原則として中途解約不可
  • 早期償還(繰り上げ返済)あり

というデメリットがあります。

いずれも、直接損失を招くリスクではありませんが、予定よりも早く返済が行われて想定利回りが得られない可能性があることは頭に入れておきましょう。

また、運用期間中は原則「中途解約」ができません。あまりに投資期間の長い案件は、その間に市況環境が悪化するリスクも考慮した上で投資判断を下してください。

なお、Fundsには「貸付ファンド」と「事業ファンド」があり、このうち「事業ファンド」は投資申し込みから8日間に限り、クーリング・オフが認められています。

事業ファンドへの出資に制限あり

投資家

前述の通り、Fundsには

  • 貸付ファンド
  • 事業ファンド

という2つのタイプがあります。

両者の違いは「電子申込型電子募集取扱業務に該当するかどうか」となっており、基本的には仕組み上の違いです。

このうち、事業ファンドの場合は「1つのファンド組成企業に対して、一人あたり年間500万円未満の出資」に制限されます。

例えば、アイフル社が組成した事業ファンドが「A・B・C」と3つあったとしても、1人の投資家が1年間に出資できる金額はトータル500万円までになるということです。

なお、貸付ファンドには出資額に制限はありません。

クラウドポートが倒産した場合

クラウドポート

Funds(ファンズ)を利用する上で、最も気になるのが投資先や運用者の倒産リスクだと思います。

もし、Fundsの運営元であるクラウドポート社が破綻した場合、「デポジット口座の資金」については回収不能となるリスクが存在します。

しかし、後ほど詳しく説明しますが、「デポジット口座」はあくまで、一時的な待機資金であり、お金が滞留しにくい仕組みとなっています。

すでにファンドに投資済みの資金については、クラウドポート社が破綻しても損失は生じないので安心です。

待機資金(デポジット口座)
クラウドポート社の破綻の影響を受ける(最長3ヶ月しか滞留しない仕組み)
投資中の資金
ファンド組成企業とその子会社(貸付先)の破綻の影響を受ける

デポジット口座のお金は3ヶ月後に返金される

Fundsのデポジット口座

万が一、クラウドポートが破綻した場合に返金されないリスクのある「デポジット口座」のお金について、補足しておきます。

デポジット口座の資金は「分別管理」されているため、クラウドポートの事業運営には一切利用されません。あくまでも、投資家からの預り金として厳重に管理されています。

しかし、そのようなお金でも、クラウドポートが破綻してしまうと、破産管財人の管理対象になるため、返金されない可能性があります。

もし、クラウドポートの破綻が心配なら「デポジット口座(どこにも投資していない待機資金)」は空にしておくことをおすすめします。(クラウドポートでは出金手数料は無料ですので)

ちなみに、デポジット口座はあくまで「近い将来再投資される予定の一時的な待機資金の置き場」という位置づけとなっています。

よって、3ヶ月に渡って投資意思が確認できない場合は、クラウドポート側から自動返金される仕組みです。

クラウドポート破綻の影響を受ける「デポジット口座」には、最長でも3ヶ月しか資金が滞留しないので、この点はリスクが低いと考えて問題ありません。

貸付先が破綻した場合

リスク

貸付先が倒産してしまった場合は、「どこが倒産したか?」によって元本割れのリスクは異なってきます。

Fundsの資金の流れをもう一度整理します。

※貸付先(ファンド組成企業)はアイフルを例にしています

▼資金の流れ

  1. 投資家
  2. Funds(クラウドポート)
  3. ファンド(組成企業:アイフル)
  4. 借り手(アイフルの子会社)
  5. 最終的な借り手

前述したとおり、②Funds(クラウドポート)には一時的にしか資金が滞留しません。

②に資金がある時に、クラウドポート社が倒産すると損失を被るリスクがありますが、ここにお金が残っている期間はごくわずかなので大きなリスクではありません。

「③ファンド(組成企業:アイフル)」が倒産した場合、私たち投資家は損失を被るリスクがあります。Fundsを利用する上で、③に対して信用力を担保できるかどうかはとても重要なポイントです。

「④借り手(アイフルの子会社)」が倒産した場合も、私たちに損失のリスクがあります。しかし、募集の段階で「③ファンド」が「④借り手」に対して担保などを設定していれば、それが安心材料となります。

最後に、最も不透明で倒産リスクの大きい「⑤最終的な借り手」が破綻(返済不能)となった場合ですが、この場合、私たちは損失を被りません

なぜなら、Fundsでは「リコースローン」を採用しているため、「⑤最終的な借り手」の結果が良い・悪いに関係なく、「④借り手(アイフルの子会社)」は必ず資金を返済する義務を負っています

Fundsの貸付ファンドはリコースローンを対象にしています

Fundsで取り扱う貸付ファンドでは、借入金を用いて行う事業の成否にかかわらず、借り手の全財産が借入金の返済原資となります。この種類の借入れをリコースローンと呼びます。

したがって、借り手が借入金を用いて行う事業で想定したリターンを得られない場合でも、借り手企業が返済不能にならない限り、投資家の利回りは確保されます。

つまり、私たち投資家は「⑤最終的な借り手(お金の使いみち)」については気にすることなく、「④借り手(アイフルの子会社)」の信用力を見て、投資判断を下せばよいのです。

Fundsの運用実績

Fundsの投資実績

私も早速、口座開設手続きを行いました。

第一号案件には間に合いませんでしたが、その後の「フィルまちづくりファンディング」に1,000万円を投資し、運用しています。

Fundsは個別の案件によってリスク度合いは様々ですが、手堅い案件もそれなりに用意されていると感じています。

Funds(ファンズ) 公式サイトはこちら

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執筆者の詳細プロフィール
右も左もわからない状態で株式投資をはじめ、10年以上が経ちました。その間に、引きこもりになったり、会社を設立したり、いろいろなことがありました。「いい人」がたくさんいる世界の実現が目標です。「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」 - アインシュタイン 姉妹サイト「今日の経営」でも記事を書いています。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。( 更新)

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