クラウドバンクの評判は?1万円から利回り7%で運用できる良さとリスク
執筆者:川原裕也
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1万から投資できて7%以上の金利収入が得られる投資先があったら、それはとても魅力的ですよね。
昨今、Jリートでも5%程度の利回りがやっと、東証一部上場企業の配当利回りはさらに低いです。
まして、安全性の高い定期預金やMMFに預けても、ほとんど金利は期待できません。
そのような世界的な低利回りの投資環境で、新しい投資先として登場したのが「クラウドバンク」に代表されるソーシャルレンディングの存在です。
ソーシャルレンディングは利回りが高く、安定した金利収入が得られます。(その分、リスクも高いです)
例えば、50万円を利回り7%で12ヶ月運用した場合、34,520円の収益が分配されます。
また、ソーシャルレンディングは多くの投資家から少額の資金を集める資金調達方法のひとつです。
つまり、自分自身が少額からその投資に参加できるだけでなく、多くの投資家から支持を受けた案件しか成立しない仕組みになっています。
この記事では、クラウドバンクの仕組みやリスクについて解説するとともに、私の運用結果も公開しています。
目次
豊富な案件から好きなものだけを選んで投資
クラウドバンクは、いわゆる融資型クラウドファンディング(またはソーシャルレンディング)のサービスを提供しています。
融資型クラウドファンディングは、多くの投資家からお金を集め、そのまとまったお金を事業者に貸し付けます。そして、事業者に融資した資金から得られる利息を分配金として投資家に配当する仕組みです。
なぜ最近ソーシャルレンディングが注目されているのかというと、1つめは個人投資家でも1万円という少額から投資できるからです。これは、前述のように「多くの投資家から少しずつお金を集める」というソーシャルレンディングの仕組みだからこそ実現できることです。
そして2つめは、様々な案件が用意されていることです。
クラウドバンクはその中でも案件が豊富であることが評判です。一例をあげると、
- 中小企業支援(中小企業への事業資金の貸付)
- 風力発電ファンド
- 太陽光発電ファンド
- 不動産プロジェクトファンド
などに、クラウドバンクを通じて投資ができます。
事業者には常に、事業を展開するための資金調達(お金を借りたい)ニーズがあります。
この際、資金調達方法にはさまざまな手段があります。例えば、銀行から融資を受ける方法、債券を発行して投資家に買ってもらう方法、投資家に出資をして株主になってもらう方法、またはベンチャーキャピタルに出資してもらう方法など。
事業者は、このような様々な資金調達の方法を天秤にかけて「最も低コストで事業資金を得られる手段」を選択します。(これを資本コストといいます)
そして、事業者にとってクラウドバンクのような仕組みは、新たな資金調達の手段の1つになっています。
1つのプロジェクトに200人以上が投資
ソーシャルレンディングの業界大手であるクラウドバンクは、記事執筆時点ですでに400件以上のプロジェクトを成功させています。
また、貸付総額も437億円の実績があり、ソーシャルレンディング業界の牽引役として、着実にその規模を拡大させていっています。
クラウドバンクでは、1つのプロジェクトに対して100人~200人以上の投資家が出資することも珍しくありません。
これはつまり、200人以上の投資家が支持したプロジェクトということになります。
「赤信号、みんなで渡れば怖くない」というわけではありませんが、数多くの投資家から「いける」と判断されている案件に投資ができるのは、1つの安心に繋がります。
もちろん、多くの投資家が支持しているプロジェクトだからといって、その案件が安全だという理由にはなりません。
ソーシャルレンディング投資を成功させるには、1件1件、自分の目利きで厳格に投資案件を精査することが大切です。
案件によって異なるリスク
クラウドバンクの取り扱う案件は、それぞれの条件に応じてリスク・リターン(利回り)が異なります。
下記にそれぞれのファンドの特徴をまとめておきます。
中小企業支援ファンド
中小企業へ事業資金の貸付を行うファンドです。
中小企業支援ファンドは、「担保付き」かどうか、「保証あり」かどうかを確認することをおすすめします。
担保付きの場合、何らかの形で貸付先企業が資金の返済ができなくなった時に担保を売却して貸付金を回収することができます。
また、代表者保証が付いている案件であれば、会社が返済できない状態になった場合でも、代表者個人にも連帯保証の責任を負ってもらうことができます。
太陽光発電・風力発電ファンド
太陽光発電所や風力発電所の建設に対して融資を行うファンドです。
不動産投資には空室リスクがあります。しかし、再生可能エネルギーへの投資は、売電価格の「固定買取制度」により、収益が安定し空室リスクもありません。
CO2削減に貢献できるという点も魅力ですが、ビジネス的に見ても手堅い投資となる可能性が高い人気のファンドです。
不動産プロジェクトファンド
不動産の建設に対して融資を行うファンドです。
不動産プロジェクトは原則として、建設する不動産を担保にするので、万が一資金の返済が難しくなっても、担保の売却によって資金を回収できます。
運用期間も最長12ヶ月程度と短期間のものが大きいので、空室リスクなどは気にする必要はありません。
クラウドバンクが持つ3つのリスク
クラウドバンクにもリスクがないわけではありません。
投資する前に頭に入れて置くべきリスクは2つあります。
貸付先がわからない
クラウドバンクは投資家から集めた資金を、様々な事業者に貸し付けます。
貸付先となる事業者はいずれも、クラウドバンクの厳格な審査に通過した信用度の高い事業者です。
しかし、ここで問題となるのが「信用が高いとは言え具体的な貸付先が開示されていない」ということです。
つまり、貸付先のリスクに対して、私たち投資家はクラウドバンクを信じるしかありません。
厳しく言うなれば、もしかすると銀行からお金を借りれないような赤字の会社や、何らかの問題を抱えている会社に融資をしている可能性もあるわけです。
リスクを測る上で大きな情報となる「具体的な貸付先」がわからないという点は、クラウドバンクを利用する上でのリスクの1つです。
貸付先の倒産で資金を回収できないリスクも
ソーシャルレンディングは、リスクのある投資です。
貸付先が破綻して資金を回収できないケースはほとんどありませんが、もしそうなってしまった場合に、予想していた利回りが得られないことや、場合によっては元本を毀損してしまう可能性もあります。
どれだけ安全だと考える取引でも、100パーセント安全ではないことは常に頭に入れておくべきでしょう。
最も最近は、
- オリックス銀行の融資内定済み案件
- 不動産担保付き案件
- 代表者保証付き案件
など、リスクを低減させる施策がついているプロジェクトも増えています。
こうした案件は利回りも下がりますが、ソーシャルレンディング投資で確実性を高めていくためには、こうした担保・保証付き案件を狙っていくのが良い戦略だと思います。
私の運用結果を公開
私も、少し前にクラウドバンクを活用して投資をしたことがありますので、その時の運用結果を公開します。
私が投資をした案件はキャンペーンファンドで、税引前の利回りは7%でした。
この案件の募集金額は7,500万円で、私はそのうち200万円を投資しました。結果、このファンドの出資者は133名でした。
運用期間は6ヶ月という短いものでしたが、特にトラブルもなく予定通り償還され、運用結果は以下のようになりました。
プロジェクトの詳細
中小企業支援型ローンファンド
応募金額:7,500万円
応募人数:133名
運用期間:6ヶ月
担保:無
保証:有 代表者保証
私の投資額:200万円
運用結果
分配金:61,292円
源泉徴収税:12,501円
私が受け取った利益:48,791円(税引き後)
運用自体は問題なく行われましたが、実際の税引前運用利回りは6.2%程度となっています。
これでも十分なのですが、運用利回りが当初設定されていた7.0%を下回っている理由は、運用開始から貸付先への貸付にタイムラグがあること、そして貸付金の償還についても、予定日より早く償還されることがあるからです。
上記の「運用結果」は私が6ヶ月間で得たトータルの収益です。実際には1ヶ月毎に定期的に金利収入が振り込まれます。
また、クラウドバンクでは「源泉徴収」を行っています。実際に受取ることができる利益は税引き後となりますが、クラウドバンクの利益は確定申告不要です。(雑所得が20万円未満の場合)
クラウドバンクへの投資を実行したら、運用結果をこのページで報告します。
最後まで読んでいただきありがとうございました
こちらの記事にコメントが投稿されました
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