楽天ポイント運用と楽天証券のポイント投資は何が違う?どちらがおすすめか比較
執筆者:川原裕也
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保有しているポイントを使って手軽に投資できる「ポイント運用」は、楽天グループが特に先行しています。
楽天は、2種類のポイント投資サービスを提供しており、両者は微妙に異なります。
- 楽天ポイント運用
- 楽天証券のポイント投資
今回は、2種類ある楽天のポイント運用の違いと、どちらがおすすめか比較したいと思います。
目次
楽天ポイントで投資する
2つある「楽天のポイント投資」はどちらも、「楽天ポイント」を使って運用を行うサービスです。
この記事では、一方を「楽天ポイント運用」と呼びます。(ポイント運用 by 楽天PointClub)
「楽天ポイント運用」はひとことで言うと、誰でもすぐに手軽に始められる運用体験サービスです。
そしてもう一方を「楽天証券のポイント投資」と呼びます。
こちらは、楽天証券で販売している投資信託の購入費用(投資額)に、保有中の楽天ポイントを充当できるサービスを指します。
すぐ始めるなら「楽天ポイント運用」がおすすめ
「資産運用で損するのが怖い」という方は、手軽に始められる「楽天ポイント運用」の選択がおすすめです。
最大のメリットは口座開設不要ですぐ始められることです。
ポイント運用の結果、利益が生じた場合でも「非課税」なので確定申告等は不要です。
また、万が一、投資対象が値下がりして損失になってしまっても、失うのはポイントだけで済みますから、実損はありません。(もちろん、値下がりしても損失を確定させず、持ち続けるという選択ができます)
楽天ポイント運用は、未成年でも親の同意なしですぐ始められます。
小学生のお子様でも気軽にできるので、将来のための「投資教育」にもおすすめです。
- 口座開設不要
- 利益は非課税
- 損しても失うのはポイントだけ
- 未成年でもすぐ始められる
上記4つのメリットが、「楽天ポイント運用」の特徴です。
運用方法
運用方法はとても簡単です。
- 楽天ポイントを「運用ポイント」に移行
- アクティブコースかバランスコースを選ぶ
- 運用ポイントを使って資産運用する(日々、価格変動あり)
- 値上がりしたタイミングで、運用ポイントを再び楽天ポイントに移行
なお、楽天ポイントと運用ポイントの移行には手数料がかかりません。つまり、楽天ポイント投資は手数料無料で利用することが可能です。
一般的なポイント投資は、目に見えにくい手数料が発生していることがあり、注意しなくてはなりません。
しかし、「楽天ポイント運用」は手数料無料で利用できるので、とても良心的でよいサービスだと考えます。
投資に必要な最低ポイント数は「100ポイント」です。(100ポイント単位で投資可能)
運用ポイントは、1ポイント単位で引き出せますので、少しでも利益が出れば、手持ちの楽天ポイントを増やして、得することができます。
また、「期間限定ポイント」など、特殊な楽天ポイントは「楽天ポイント運用」には使えません。
アクティブとバランス どちらが良いか
運用ポイントは「アクティブコース」と「バランスコース」の2種類のうち、どちらか一方を選択して運用します。
初心者にとって、選べるコースが2種類に限定されているというのは、メリットである一方で、デメリットでもあります。
後述する「楽天証券のポイント投資」なら、楽天証券が販売している2,000種類以上の投資信託の中から、自分が良いと思える商品を選んだり、分散投資できるからです。
楽天ポイント運用の2つのコースは、実在する投資信託の価格にあわせて変動します。
つまり、楽天が厳選した2つの投資信託に、擬似的に投資できるということです。
- アクティブコース
- 投資信託「楽天・インデックス・バランス・ファンド(株式重視型)」に連動して動く。信託報酬(実質)は年率0.2486%程度
- バランスコース
- 投資信託「楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型)」に連動して動く。信託報酬(実質)は年率0.0.2695%程度
※信託報酬は税込です
「信託報酬」とは、投資信託の運用会社に支払う手数料(コスト)のことで、保有期間中に継続して発生します。手数料ですので、もちろん「低ければ低いほどよい」です。
実際に支払うのではなく、信託報酬が差し引かれた価格が、現在の投資信託の価格に反映されています。
つまり、楽天ポイント運用でも、現在の価格が、すでにコスト差し引き後の価格になっているということです。
楽天ポイント運用は「楽天・インデックス・バランス・ファンド」という投資信託の、
- 株式重視型(アクティブコース)
- 債券重視型(バランスコース)
どちらか一方を選択するのと同じです。
「株式重視型」は、運用資産のうち、株式に70%、債券に30%の投資を行います。どちらも世界中の株式・債券に分散投資することができます。
また、「為替ヘッジ」を行うため、為替変動によるリスクを回避した運用が可能です。
対する「債券重視型」は、運用資産のうち、債券に70%、株式に30%の比率で投資します。その他の内容は「株式重視型」と同じで、投資比率が異なるだけです。
一般的に、「株式」は「債券」よりもハイリスク・ハイリターンだと言われています。
慎重に運用したい方には「バランスコース」が向いていますが、個人的には上記の条件なら「アクティブコース」を選択して、長期運用していく方が良いと感じます。(アクティブコースの方が信託報酬も低いですし)
どちらも、つみたてNISA対象の低コストな優良商品です。
ポイント投資では、高コストな投資信託を採用しているケースも多く、これも「見えにくいコスト」の一つになっています。
一方、楽天ポイント運用は、とても良心的な商品をセレクトしており、この点においても好感が持てます。
デメリット:SPUの対象ではない
手軽にスタートできる楽天ポイント運用ですが、1つだけ気になる点も指摘しておきます。
後述する「楽天証券のポイント投資」はSPU(スーパーポイントアッププログラム)の対象です。
楽天証券でポイント投資をすることで、楽天市場での買い物時に付与されるポイントをさらに引き上げることが可能です。
一方、「楽天ポイント運用」にはそのような特典はありません。この点も踏まえて、どちらのサービスでポイント投資を行うのか決めることをおすすめします。
「とにかく資産運用をお試しで体験したい」という方は、「楽天ポイント運用」がおすすめです。
しかし、本格的に資産運用を考える人にとって物足りない点も多いため、後述する「楽天証券のポイント投資」を推奨します。
なお、未成年でも親権者または未成年後見人の同意があれば、本格的な「楽天証券のポイント投資」を始めることができます。
本気の資産運用は「楽天証券のポイント投資」で
楽天証券の「ポイント投資」は、資産運用を本格的に行いたい人におすすめです。
簡単に説明すると、投資信託の購入費用(投資額)に楽天ポイントを充当できるというものです。
このサービスは、楽天証券が販売する2,000本以上の投資信託が対象となります。また、自分の好きな商品をいろいろと組み合わることで、投資信託の分散投資も実現可能です。
100円から始められる
楽天証券で販売している投資信託は、100円から購入可能です。
小学生でも、お小遣いの一部で投資信託を買うことができますし、資金を投じる代わりに保有している楽天ポイントを充当しても構いません。
資産運用で損するのが怖い方でも、納得できる範囲の少額からなら、始めやすいと思います。
少額でも、投資信託を保有しているだけで投資教育・資産運用の勉強につながるはずです。何ごとも「実践に勝るものはなし」です。
もちろん、「楽天ポイント運用」で「アクティブ」「バランス」コースに採用されていた「楽天・インデックス・バランス・ファンド」も100円から購入できます。
「楽天ポイント運用」は、100ポイント単位での投資でしたが、「楽天証券のポイント投資」は1ポイントから使えます。
ただし、投資信託の販売は100円からなので、1ポイントしか利用しない場合は「1ポイント充当 + 99円の投資」という形で、投資信託を購入します。
※期間限定ポイントなどは投資信託の購入に利用できません。
楽天カードで投資信託を購入できる
「楽天証券のポイント投資」の隠れたメリットに「投信積立額を楽天カードで購入できる」というものがあります。
保有しているポイントを使って投資信託を購入しても良いですし、証券口座にお金を入金して購入するのもありです。
しかし、最もお得なのは楽天カードを使って投資積立を行うことです。
投資信託の購入費用を楽天カードで支払った場合、楽天ポイントが付与されます。(楽天証券での購入に限ります)
ちなみに、楽天カードの請求額の引き落とし口座に楽天銀行を使うと、SPU(スーパーポイントアッププログラム)の対象となり、楽天市場での買い物時に付与されるポイントがアップします。
楽天証券で、楽天カードを使って投資信託を購入し、その請求額を楽天銀行で引き落とす。
このように、楽天グループのサービスを上手く組み合わせることで、お得度が大きく上がります。
前述のとおり、投資信託には保有中継続的に発生する「信託報酬」というコストが存在します。
しかし、楽天カードでポイント付与を受けることで、他の証券会社や現金で投資信託を買うよりも、実質的な信託報酬(コスト)を引き下げることができます。
楽天証券のポイント投資 デメリットは?
とにかくポイントが獲得しやすい「楽天証券のポイント投資」ですが、いくつかデメリットもあります。
これは前述した「楽天ポイント運用」の逆に位置するものばかりです。
- 口座開設が必要
- 楽天証券の口座開設が必要。ただし、口座開設・維持の費用は無料です
- 利益に対して税金が発生
- 投資利益の約20%の税金がかかります。つみたてNISA口座なら最長20年間は非課税です
- 実損が出る
- 投資信託の解約時に損失となると、金銭的な損失が生じます
- 未成年は親権者の同意が必要
- 未成年が証券口座を開設する場合は、親権者または未成年後見人の同意が必要です
楽天証券の証券口座を作らなくてはならないというのが、やや面倒です。
ただし、口座開設に必要な費用や維持手数料などは無料です。また、楽天証券は口座開設時にポイントがもらえるというメリットがあります。デメリットは手間だけです。
「楽天証券のポイント投資」は、一般的な投資信託の購入費用の一部をポイントで充当するというものなので、実際の資産運用と何ら変わりません。
利益が出た場合は約20%の税金がかかります。しかし、株式投資や投資信託には「特定口座」という仕組みがあるため、確定申告の必要はありません。
また、証券口座の中でも「つみたてNISA口座」を開設すれば、利益が出ても最長20年間は非課税です。もし、毎月の積立額が3.3万円以下なのであれば、つみたてNISA口座での運用をおすすめします。
投資の損失に耐えられるかが決め手
最大のデメリットは、投資信託で損失が出たときに、金銭的な損失(実損)が生じることです。もちろん、投資信託が値下がりしても保有し続けているうちは、その損失は確定しません。
楽天ポイントをたくさん持っている方なら、ポイントだけで「楽天証券のポイント投資」が行えます。
ポイントだけで運用するのであれば、金銭的な実損はありません。
損をするのは心理的につらいという方も多いと思います。
損失が発生した時のつらさに耐えれない方は、実損の発生しない「楽天ポイント運用」をおすすめします。
損失のつらさに耐えられる方、また保有中のポイントのみで運用する方であれば、SPUやポイント付与のサービスがある「楽天証券のポイント投資」の方が圧倒的にメリットは大きいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました
こちらの記事にコメントが投稿されました
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