スルガ銀行と静岡銀行のiDeCoはどちらが良い?おすすめ商品と手数料を評価

iDeCo(イデコ)資産形成の達人

スルガ銀行と静岡銀行

静岡県には、全国的にも知名度の高い2つの地方銀行があります。

「静岡銀行」は預金残高トップクラスの地方銀行として知られており、「スルガ銀行」は新しいアイデアを打ち出すことで高収益な銀行経営を行う銀行です。

スルガ銀行と静岡銀行はどちらも、個人型確定拠出年金のiDeCo(イデコ)を展開しています。

この記事では、

  • スルガ銀行のiDeCo
  • 静岡銀行のiDeCo

の商品ラインナップ・手数料を比較します。

スルガ銀行のiDeCo 大丈夫でしょうか…?

不安な女性

昨今、スルガ銀行は「シェアハウス問題」で大きく揺れています。

スルガ銀行の株価が大きく下がったこともあり、破綻を心配する声も上がっているようです。

もちろん、銀行が特定の分野の融資ミスで倒産する可能性は低いのですが、iDeCoで大切な資産を預けようと考えている人にとっては、スルガ銀行のiDeCoを選んで本当に大丈夫なのか心配かと思います。

しかし、この点は問題に及びません。

個人型確定拠出年金のiDeCo(イデコ)は、顧客資産をすべて「資産管理に特化した信託銀行」に預けています。

スルガ銀行はイデコの加入窓口になりますが、掛け金(積立金額)はスルガ銀行が預かるわけではありません。

また、私たちの資産を預かる信託銀行は、自社のお金と顧客のお金を「分別管理」するように義務付けられています。もし、信託銀行が破綻するようなことが起こっても、私たちの資産は安全に守られます。

もちろんこれは、静岡銀行でもその他の金融機関でも同じです。

つまり、iDeCoの金融機関えらびでは、加入先の信用は気にしなくても大丈夫だということです。

iDeCoで金融機関が破綻した場合の取扱や対応方法は、下記の記事で詳しく解説しています。気になる方はあわせてご覧ください。

商品数よりも投資信託の質を重視して選ぶ

良い投資信託3つの条件

比較していると、静岡銀行もスルガ銀行も、iDeCoで選べる商品の数がとても多かったです。

しかし、iDeCoでは商品数よりも「選べる商品の質」が最も重要です。

なぜなら、どれだけ商品数が多くても、実際に投資する商品はそのうち数本程度だからです。

良い商品を厳選することの方が、iDeCoの資産運用では大切です。

一般的に、イデコのような長期の資産運用では、

  • 国内株式・先進国株式・国内債券・先進国債券の4資産に分散投資する
  • 信託報酬の低いインデックスファンドを選ぶ

のが基本です。

上記を基本方針とし、あとは各自の好みによって、

  • リート(不動産)を組み入れる
  • 新興国株式・債券を組み入れる
  • リターン追求型のアクティブファンドを組み入れる

といった調整をすると、理想的な資産構成(アセットアロケーション)を作りやすいと思います。

スルガ銀行と静岡銀行のiDeCoを比較

iDeCo

今回は、主要な資産クラスである

  • 国内株式
  • 先進国株式
  • 国内債券
  • 先進国債券

の中から、長期運用に適している「インデックスファンド」に絞って、スルガ銀行と静岡銀行のイデコを比較します。

また、参考指標として管理人がおすすめしているネット証券3社「マネックス証券・楽天証券・SBI証券」についても比較対象に加えます。

これだけは覚えておこう

インデックスファンドとは、特定の指数に連動するタイプの投資信託です。

例えば、日経平均株価やNYダウ、TOPIX(東証株価指数)など、「ベンチマーク」となる指数と同じ動きをするのが、インデックスファンドの特徴です。

日経平均株価に連動するインデックスファンドの場合、日経平均が上がれば同じだけ上昇し、下落すると同じだけ下がります。

また、インデックスファンドの商品名が異なっていても、ベンチマーク指数が同じなら、基本的にリターンは同じになります。

ベンチマーク指数が同じインデックスファンドを比較する上で、唯一の差となるのは「信託報酬(コスト)」です。少しでもコストの低いインデックスファンドを選ぶことが、リターンを最大化する唯一の方法です。

インデックスファンドは、別名「パッシブファンド」とも呼ばれます。

国内株式

東京証券取引所

国内株式インデックスファンドには、大きく分けて2つの種類があります。

  • 日経平均株価に連動するファンド
  • TOPIX(東証株価指数)に連動するファンド

どちらでも好みで選んで問題ないのですが、一般的にはTOPIX連動型を選ぶ人が多いです。

なぜかと言うと、TOPIXは東証一部に上場している全銘柄が指数の算出対象となっているため、より日本経済の動きを正しく反映できるからです。

国内株式インデックスファンドを購入することで、キヤノンやNTTドコモ、任天堂のような日本を代表する企業にも間接的に投資できます。

分散投資は徹底されており、1本のファンドを購入するだけで1,400銘柄以上への投資が可能です。

TOPIX連動型のインデックスファンドで比較すると以下のようになります。

金融機関 ファンド名 信託報酬
(年率)
スルガ銀行 トピックス・インデックス・オープン 0.62%
静岡銀行 東京海上セレクション・日本株TOPIX 0.6%

※税抜き

両社を比べてみると、静岡銀行のiDeCoの方がわずかに信託報酬が低くなっているのがわかります。

一方、管理人が利用しているネット証券は下記のような状況になっています。

▼ネット証券のiDeCo 信託報酬の比較

  • マネックス証券:0.155%
  • 楽天証券:0.16%
  • SBI証券:0.16%

※税抜き

各社、商品名は異なりますが「インデックスファンド」なのでリターンは基本的に同じです。

信託報酬(コスト)の差が、将来のリターンの差につながります。

数年前から個人型確定拠出年金の運用を行っている管理人は、SBI証券のiDeCoを選択しましたが、コスト面で最も優れているのは、マネックス証券です。

マネックス証券のiDeCoで国内株式インデックスファンドを購入した場合、スルガ銀行の4分の1のコストで運用することができます。

「1%以下のコスト差なら」と思うかもしれませんが、信託報酬は保有期間中ずっと発生します。

iDeCoの運用期間は数十年以上になる方がほとんどですから、0.1%のコスト差が、将来の年金受給額に大きな差を生みます。

先進国株式

先進国株式インデックスファンド

先進国株式インデックスファンドは、耳慣れないと思いますが「MSCIコクサイ・インデックス」という指数に連動します。

MSCIコクサイ・インデックスは、日本を除く22カ国の先進国株式を算出の対象にしています。

規模の大きい企業ほど指数に与える影響が大きいことから、その半数以上が米国株となっています。

つまり、先進国株式インデックスファンドに投資をすることで、世界分散投資が実現できるとともに、マイクロソフトやアマゾン、フェイスブックと言った世界的に有名な企業に、間接的に投資することができます。

もちろん、個別銘柄の分散もしっかりと行われており、投資信託を通じて、1,300銘柄を超える世界の株式を保有できます

先進国株式インデックスファンドで、静岡銀行とスルガ銀行を比較します。

金融機関 ファンド名 信託報酬
(年率)
スルガ銀行 インベスコ MSCIコクサイ・インデックス・ファンド 0.7%
静岡銀行 東京海上セレクション・外国株式インデックス 0.2%

※税抜き

比較した結果、静岡銀行のiDeCoが圧倒的に低コストという結果になりました。

静岡銀行のイデコが採用している「東京海上セレクション・外国株式インデックス」は、かなり良い投資信託です。

先進国株式を投資対象としたファンドで、ここまで信託報酬が低い投資信託は少なく、他の金融機関と比較しても大きく負けることはまずありません。

しかしながら、ネット証券のiDeCoは、それをさらに下回るコストで勝負しています。

▼ネット証券のiDeCo 信託報酬の比較

  • マネックス証券:0.1095%
  • 楽天証券:0.20%
  • SBI証券:0.189%

※税抜き

マネックス証券のiDeCoでは、「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」を採用しています。

この投資信託は、業界トップの低コストを目指すと明言しており、個人投資家にも特に人気のインデックスファンドです。

マネックス証券がダントツの低コストになっていますが、SBI証券・楽天証券は静岡銀行のiDeCoとほぼ横並びです。

静岡銀行の「東京海上セレクション・外国株式インデックス」は、ネット証券に匹敵するほど、良い商品です。

国内債券

国内債券

国内債券インデックスファンドは、9割以上が「日本国債・地方債・政府保証債」で構成されています。

極めて安全な投資対象ですが、その分、得られるリターンも小さい「ローリスク・ローリターン」な投資信託です。

しかし、債券ファンドは金利上昇の局面では一時的に値下がりするのが普通です。

日本は長期的に低金利が続いていますから、近い将来、金利が上昇すると値下がりする可能性があります。

国内債券インデックスファンドは、基本4資産と言われていますが、上記の理由から、個人的にはもう少し様子を見てから、組入を検討するが良いと考えています。

なお、iDeCoは加入期間の途中変更はもちろん、加入中に「投資配分の変更」をいつでも行うことが可能です。

例えば、20代・30代はハイリスク・ハイリターンな株式中心に積立を行い、40代~60代で少しずつ安全な債券ファンドの組入比率を高めるという調整もできます。

スルガ銀行・静岡銀行のiDeCoで選べる国内債券インデックスファンドを比較します。

金融機関 ファンド名 信託報酬
(年率)
スルガ銀行 インデックスファンド日本債券(1年決算型) 0.45%
静岡銀行 東京海上セレクション・日本債券インデックス 0.14%

※税抜き

あわせて、ネット証券のiDeCoの信託報酬もまとめます。(同じく税抜きです)

  • マネックス証券:0.12%
  • 楽天証券:0.14%
  • SBI証券:0.12%

国内債券インデックスファンドでも、静岡銀行・ネット証券3社はほぼ横並びです。

静岡銀行のiDeCoはかなり頑張っていると思います。

一方、スルガ銀行はコストが割高となっており、他社と比べて大きく差がついてしまっています。

▼管理人が利用しているSBI証券のiDeCoはこちら

先進国債券

債券

一般的に債券はローリスク・ローリターンだと言われます。

しかし、先進国債券はミドルリスク・ミドルリターンな位置づけですので、国内債券と同じようなリスクだと考えるのは危険です。

先進国の債券が投資対象となります。債券は安定した収益が見込めるのがメリットです。

しかし、前述のように金利上昇の段階では一時的に値下がりすることが多いので、管理人としては世界的に低金利の現状では、あえて積極的に組み入れる必要はないのではないかと考えています。

もちろんこれは、あくまでも私の意見です。一般的な資産運用の考えでは、「国内株式・国内債券・先進国株式・先進国債券」の4資産に分散投資をするのが望ましいと言われています。

同じく、スルガ銀行・静岡銀行・ネット証券3社の信託報酬を比べてみます。

金融機関 ファンド名 信託報酬
(年率)
スルガ銀行 ダイワ投信倶楽部外国債券インデックス 0.65%
静岡銀行 東京海上セレクション・外国債券インデックス 0.18%

※税抜き

あわせて、ネット証券のiDeCoの信託報酬もまとめます。(同じく税抜きです)

  • マネックス証券:0.17%
  • 楽天証券:0.17%
  • SBI証券:0.21%

ここでも、静岡銀行のiDeCoはスルガ銀行を大きく引き離しています。

また、静岡銀行の「東京海上セレクション・外国債券インデックス」は、SBI証券のiDeCoにも差をつけており、楽天証券・マネックス証券とほぼ横並びです。

ここまで4つの資産を比較してきましたが、静岡銀行のiDeCoはよく頑張っていると思います。

元本確保型商品

定期預金

iDeCoでは、リスクのない元本確保型商品を選ぶことも可能です。

投資信託は値動きによって損失を被る可能性がありますが、元本確保型商品である「定期預金・保険商品」を選んでおけば、損することはありません。

しかし、元本確保型商品には注意すべきポイントが2つあります。

1つは、iDeCoの掛金拠出時に支払う費用と、定期預金から得られる利息収入と比べると、損をしてしまう可能性が高いことです。

もちろん、iDeCoには「節税メリット」がありますから、節税効果を含めたトータル損益で損することはありません。

しかし、「運用利益 – 支払う実費」の損益勘定においては、定期預金のみで運用すると、ほぼ間違いなく損失になると思います。

2つめは、将来的なインフレの脅威です。

インフレとは、物価が上昇することによって「購買力」が低下することを指します。言い換えると、100円で買える商品が少なくなるということです。

私が子供だった頃は、100円でお店に並んでいるほとんどのアイスクリームを買うことができました。

しかし昨今、コンビニのアイスコーナーに行くと、100円で買えるアイスがほとんどなくなっていることに気が付きました。

これも、インフレの影響の一つと言えるでしょう。

経済は長期的に緩やかなインフレになっており、「インフレ率よりも高い運用ができなければ、手持ちの資産に対する購買力は低下する」仕組みになっています。

定期預金の利率はインフレ率以下になることが多いです。

定期預金だけで運用した場合、実損は出ていなくても、資金力(お金持ち度)は低下する可能性があります。

元本確保型商品の多いスルガ銀行

スルガ銀行のiDeCoは、静岡銀行よりも元本確保型商品が多いのが特徴です。

ネット証券も含めて比較してみます。

スルガ銀行
スルガ銀行の定期預金、1年・3年・5年が選択可能
静岡銀行
静岡銀行の定期預金「5年もの」のみが選択できる
マネックス証券
定期預金:1種類
楽天証券
定期預金:1種類
SBI証券
定期預金:2種類、年金保険:2種類

SBI証券は、2種類の定期預金の他に、年金保険が選べるメリットがあります。

元本確保型商品を柔軟に選びたい方は、スルガ銀行またはSBI証券のiDeCoがおすすめです。

ちなみに、私は元本確保型商品には一切投資をしていません。

iDeCoについてはすべて、投資信託のみで運用を行っています。

また、iDeCoには複数の資産を組み合わせて「パッケージ」にした「バランス型ファンド」もあります。

バランス型ファンドの比較は下記の記事で行っていますので、あわせてご覧ください。

口座管理手数料で比較

iDeCoの口座管理手数料

iDeCoには、大きな節税効果が期待できるというメリットがあります。

しかし、加入時・積立時・受給時にわずかながら手数料が必要です。

手数料はいずれの金融機関を選んでも同じですが、唯一「口座管理手数料(運営管理手数料)」に差あります。

▼個人型確定拠出年金「iDeCo」で必要な手数料

・初期費用(共通)
加入時:2,572円+税

・掛金拠出時に発生する費用(共通)
国民年金基金連合会手数料:月額96円+税(年間1,152円+税)
事務委託先金融機関手数料:月額60円+税(年間720円+税)

・金融機関によって異なる費用
運営管理手数料:金融機関によって違います

・給付時にかかる費用(共通)
事務委託先金融機関:400円+税

・還付時にかかる費用(共通)
国民年金基金連合会手数料:953円+税
事務委託先金融機関手数料:400円+税

※この他、新規加入時・他の金融機関への移管時に手数料がかかる場合があります。移管手数料を4,000円ほど取る金融機関はありますが、加入手数料はほとんどの金融機関で無料です。

口座管理手数料(運営管理手数料)を比較すると、以下のようになりました。

金融機関 口座管理手数料
スルガ銀行 250円
静岡銀行 290円
マネックス証券 0円
楽天証券 0円
SBI証券 0円

※税抜きです

実は、スルガ銀行は以前まで「一定の条件を満たすと、口座管理手数料を0円にする」という特典を導入していました。

これが評判で、個人投資家の中でもスルガ銀行のiDeCoは高い評価を得ていました。

しかし、2017年に制度が改定され、現在は「口座管理手数料が完全有料」になっています。

一方で、ネット証券3社はすべて、口座管理手数料を完全無料にしています。

将来の年金づくりを目的とした個人型確定拠出年金「iDeCo」は、長い方で運用期間が40年に及びます

40年間ずっと、毎月の口座管理手数料が発生する金融機関と、最初から最後まで口座管理手数料が0円の金融機関とでは、大きな差が付きます。

仮に運用期間を40年とした場合、口座管理手数料が100円違うだけで、費用負担に48,000円の差が生じます。

例えば、口座管理手数料が月額290円+税の静岡銀行の場合、40年間で139,200円の費用を負担しなくてはなりません。

しかし、マネックス証券・楽天証券・SBI証券であれば、これらの費用は1円も必要ありません。また、投資信託のラインナップも優れています。

これが、私がネット証券のiDeCoをおすすめする理由です。

信用・信頼の問題でどうしても地元の銀行でiDeCoを始めたいという方もいるかもしれません。

しかし、将来の年金受給額を少しでも多くするためには、少しでも低コストな投資信託、少しでも安い口座管理手数料を提供する金融機関を選ぶべきだと私は思います。

iDeCoの金融機関は下記の記事で比較しています。