三井住友銀行のiDeCoと三井住友信託銀行の違いは?おすすめ商品を比較

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三井住友銀行 iDeCo

個人型確定拠出年金のiDeCo(イデコ)は、主に証券会社や銀行を通じて加入します。

もちろん、三井住友銀行や三井住友信託銀行でもiDeCoの加入を募集しています。

加入する金融機関によって、口座管理手数料が違ったり、選べる運用商品が異なります。

iDeCoは長い方で40年間の運用になりますので、手数料や運用商品のちょっとした差が、将来受け取れる年金に大きな違いを生むこともあります。

この記事では、三井住友銀行のiDeCoの詳細、おすすめ商品を評価するとともに、三井住友信託銀行やネット証券3社との比較を行います。

これから、三井住友銀行のiDeCoで年金作りを始めようと考えている方は、ぜひ一読ください。

口座管理手数料を比較

iDeCoの口座管理手数料

iDeCoでは、掛金拠出時に一定の費用を支払う必要があります。

費用が発生することに抵抗感を持つ人もいると思いますが、イデコには大きな節税効果があるため、トータルで見ると支払うコストよりも節税メリットの方が大きくなります。

支払う費用は、

  • すべての金融機関で共通のもの
  • 金融機関によって異なるもの(口座管理手数料)

の2種類があり、「口座管理手数料」以外の費用は基本的に共通です。

▼個人型確定拠出年金「iDeCo」で必要な手数料

・初期費用(共通)
国民年金基金連合会手数料:2,829円(共通)

・掛金拠出時に発生する費用(共通)
国民年金基金連合会手数料:月額105円(年間1,260円)(共通)
事務委託先金融機関手数料:月額66円(年間792円)(共通)

・金融機関によって異なる費用
口座管理手数料:金融機関によって違います

・給付時にかかる費用(共通)
事務委託先金融機関手数料:440円 / 1回(共通)

・還付時にかかる費用(特例)
※限度額を超えて拠出された掛金や、加入資格のない月に拠出された掛金を還付する場合にのみ発生
国民年金基金連合会手数料:1,048円(共通)
事務委託先金融機関手数料:440円(共通)

・将来もし他社に移管した場合(特例)
移管手数料:金融機関によって異なる(通常は4,400円)

※税込

iDeCoでは、掛金を1年分まとめて支払うことや、ボーナス時に増額して掛金を積立する、またはボーナス一括で1年分を支払うこともできます。

国民年金基金連合会の手数料(月額105円・税込)は原則として掛金拠出時に支払います。つまり、掛金一括払いにすると国民年金基金連合会の手数料を11ヶ月分節約できます。

iDeCoの運用商品を40年と考えた場合、口座管理手数料が100円違うだけで年間1,200円の差、40年だと48,000円もの差になります。

三井住友銀行と三井住友信託銀行のイデコ、そしてネット証券大手3社の口座管理手数料を比較すると、以下のようになります。

金融機関名 口座管理手数料
三井住友銀行 260円
三井住友信託銀行 330円
マネックス証券 0円
楽天証券 0円
SBI証券 0円

ネット証券は、個人型確定拠出年金「iDeCo」に力を入れています。

よって、3社とも無条件で口座管理手数料は無料です。

iDeCoの掛金や運用資産は、資産管理業務を専門とする金融機関(信託銀行など)が管理します。よって、加入する銀行・証券会社がもし破綻しても、顧客資産は確実に守られます。

銀行預金の場合、大切なお金を預ける銀行の信用を気にする方も多いと思います。

しかし、iDeCoに関しては加入した銀行・証券会社の破綻によって年金が失われてしまうということはないので、ネット証券の破綻が心配な方でも安心して申し込めます。

大手銀行の中では、みずほ銀行のiDeCoが一定条件を満たすことで口座管理手数料を無料化しています。

三井住友銀行のiDeCoでおすすめの商品は?

良い投資信託3つの条件

続いて、iDeCoの運用商品を比較します。

iDeCoでは、投資信託での資産運用の他に、元本確保型商品として定期預金・保険商品などが選べます。

投資信託での運用を考える場合、注目すべきポイントは、信託報酬の低いインデックスファンドを選ぶことに尽きます。

信託報酬とは、投資信託の保有期間中に継続してかかる手数料のことです。

少しでも信託報酬が低いファンドを選ぶことで、将来のリターンを大きくすることが可能です。

インデックスファンドは、日経平均株価などの特定の指数に連動する特性を持っています。

つまり、投資信託の商品名が違っても、連動する指数が同じなら、あとは手数料の低さでリターンの大きさが決まります。

低コストな投資信託を豊富に取り揃えているのは、SBI証券のiDeCoマネックス証券のiDeCoです。

私自身はSBI証券のiDeCo(セレクトプラン)で運用しています。

続いて、三井住友銀行・三井住友信託銀行、そしてネット証券3社のおすすめ商品を比較します。

三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド

TOPIX

  • 信託報酬:0.176%(税込)
  • おすすめ度:★★★★★

三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドは、三井住友銀行のiDeCoで最もおすすめできる投資信託です。

日本株式を投資対象にしており、トヨタ自動車や三井住友フィナンシャル・グループ、NTTドコモやソニーなどに間接的に投資できます。

「つみたてNISA」にも採用されている商品なので、信託報酬の低さでも間違いのない1本です。

▼国内株式インデックスファンドの比較

金融機関名 信託報酬
(税込)
三井住友銀行 0.176%
三井住友信託銀行 0.572%
マネックス証券 0.1705%
楽天証券 0.176%
SBI証券(セレクトプラン) 0.154%

SBI証券のiDeCoが一歩リードしていますが、三井住友銀行も他のネット証券に引けを取りません。

一方、三井住友信託銀行のiDeCoは、信託報酬が高すぎます。他の金融機関であれば、3分の1以下のコストで国内株式での運用が行えます。

また、三井住友銀行とSBI証券のイデコでは「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ」という商品も選べます。

ジェイリバイブは「アクティブファンド」であり、信託報酬がすごく高いのですが、過去の年率リターンで圧倒的な結果を残している人気ファンドです。

ジェイリバイブに関する詳細情報は下記の記事をご覧ください。

三井住友・日本債券インデックス・ファンド

国内債券ファンドの組入比率

  • 信託報酬:0.176%(税込)
  • おすすめ度:★★★

国内債券インデックスファンドは、主に日本国債を中心に運用する投資信託です。

全体の9割が国債・政府保証債・地方債で構成されていることからも、極めて安全な投資資産であることがわかります。

三井住友・日本債券インデックス・ファンドの信託報酬は0.176%(税込)です。

これは、ネット証券と比較するとやや高めの印象ですが、悪くない投資信託だと思います。

マネックス証券とSBI証券のイデコが最安ですが、その差は0.04%なのでさほど気にする必要はないでしょう。

▼国内債券インデックスファンドの比較

金融機関名 信託報酬
(税込)
三井住友銀行 0.176%
三井住友信託銀行 0.176%
マネックス証券 0.132%
楽天証券 0.154%
SBI証券(セレクトプラン) 0.132%

国内債券インデックスファンドへの投資で注意しなければならないのは、今後の金利上昇の可能性についてです。

日本では、ずっと低金利の状態が続いており、今後金利が上がる可能性があります。

一般的に、金利が上がると債券価格は下落するので、一時的な含み損を被ってしまうかもしれません。

ファンドが保有している債券からは安定した収益が得られるので、トータルで大きく損する可能性は低いのですが、低金利の中では債券ファンドを積極的に買う必要性は薄いと思います。

三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド

世界分散投資

  • 信託報酬:0.275%(税込)
  • おすすめ度:★★★★

三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンドは、名前の通り全世界の株式に分散投資する、投資信託です。

先進国・新興国を含めた全47カ国のうち、日本を除く46カ国が投資対象となります。

組入銘柄数は2,000銘柄を超えており、この投資信託を1本購入するだけで、世界中の株式を間接的に保有することが可能です。

また、「つみたてNISA対象ファンド」なので、コスト面においても優れます。

一般的な資産運用では、先進国だけを投資対象にしている「先進国株式インデックスファンド」を買うことが多いです。

しかし、全世界株インデックスファンドも人気が高い商品なので、先進国株式の代替ファンドとして、活用しても良いと思います。

▼先進国株式インデックスファンドの比較

金融機関名 信託報酬
(税込)
三井住友銀行 0.275%
三井住友信託銀行 0.88%
マネックス証券 0.10989%
楽天証券 0.22%
SBI証券(セレクトプラン) 0.10989%

三井住友銀行は、先進国株式インデックスを取り扱っていませんが、全世界株式インデックスファンドをラインナップに加えています。

三井住友信託銀行、マネックス証券のイデコでは、全世界株式インデックスは選ぶことができません。

楽天証券のイデコでは、国内株式も含んだ全世界株式インデックスファンドが選択できます。(信託報酬は0.222%程度)

また、SBI証券のイデコ「セレクトプラン」では国内株式を含む全世界株式、国内株式を含まない全世界株式、そして先進国株式だけを投資対象としたインデックスファンドのすべてが選べます

選べる商品の豊富さではSBI証券のiDeCoが一歩リードしています。

マネックス証券・SBI証券(セレクトプラン)で選べる商品「eMAXIS Slim 先進国株式」と、三井住友信託銀行で選べる商品「DC外国株式インデックス・オープン」の信託報酬には実に8倍もの差があります。

インデックスファンド(パッシブファンド)の場合、投資対象が同じであればどの商品を選んでもリターンは同じです。にもかかわらず、これだけのコスト差があるのです。

当然、低コストな投資信託で長年運用する人と、8倍もコストの高い投資信託で運用する人とでは、将来得られるリターンに大きな差がつきます。

三井住友・DC外国債券インデックスファンド

債券

  • 信託報酬:0.231%(税込)
  • おすすめ度:★★★★

三井住友・DC外国債券インデックスファンドも、なかなか優秀な投資信託です。

ただし、先進国の債券を投資対象としているため、世界の金利が上昇すると下落する可能性があります。現在は世界的な低金利状態なので、個人的には積極的な投資はおすすめしません。

しかし、先進国債券インデックスファンドも、資産運用における基本の4資産として多くの個人投資家が投資しています。

国内債券は低リスクな資産ですが、外国債券はミドルリスク・ミドルリターンです。

元本割れの可能性も十分考えられますので、債券だからといってリスクが少ないと考えるのは間違いです。

▼先進国債券インデックスファンドの比較

金融機関名 信託報酬
(税込)
三井住友銀行 0.231%
三井住友信託銀行 0.715%
マネックス証券 0.154%
楽天証券 0.187%
SBI証券(セレクトプラン) 0.154%

先進国債券インデックスファンドを最も低コストで運用できるのは、マネックス証券とSBI証券(セレクトプラン)のiDeCoです。

しかし、三井住友銀行の「三井住友・DC外国債券インデックスファンド」も、コスト面で大きな差があるわけではないので、選択の余地は十分あると思います。

一方、三井住友信託銀行のiDeCoは高コストな商品が多いので、選びにくいですね。。。

三井住友・DC年金バランス(愛称:マイパッケージ)

バランス型投資信託

  • 信託報酬:0.231%(税込) 程度
  • おすすめ度:★★★

三井住友銀行のiDeCoで選べるバランス型ファンド「三井住友・DC年金バランス(愛称:マイパッケージ)」には3つの種類があります。

債券重点型・標準型・株式重点型の3種類で、債券重視になるほどローリスク・ローリターン、株式重視になるほどハイリスク・ハイリターンな運用ができます。

マイパッケージはいずれも、国内株式・債券、先進国株式・債券をバランスよく組み入れたものです。

投資比率は以下の通り。

マイパッケージの投資比率

マイパッケージの資産配分

上記の表をよく見てみるとわかるのですが、マイパッケージは国内向けの投資比率が高いです。

3種類のうち、どれを選んでも国内への投資比率が65%~75%になっています。

よって、海外投資比率を増やしたい方には向いていません。

バランス型ファンドは、金融機関によって取り扱い商品が大きく異なります。

三井住友銀行
国内投資比率が高めのバランス型ファンド。信託報酬は0.253%程度
三井住友信託銀行
海外比率が高い、新興国も投資対象。株式・債券の組入比率を50%ずつにしたバランス型ファンド。信託報酬は0.55%
マネックス証券
8つの資産に均等分散投資ができる、一般的なバランス型ファンド。信託報酬は0.154%
楽天証券
全世界の債券が85%、全世界の株式が15%。債券中心のバランス型ファンド。信託報酬は0.2112% 程度
SBI証券(セレクトプラン)
8つの資産に均等分散投資ができる、一般的なバランス型ファンド。信託報酬は0.154%

※税込

バランス型ファンドは1本の投資信託で自動的に複数の資産に分散投資ができる「手軽さ」が魅力です。

しかし、投資配分比率を自分自身で調整できないなどのデメリットもあるため、個人的には自分自身で単品買いの投資信託を組み合わせる方法をおすすめします。

元本確保型商品での比較

定期預金

iDeCoでは、元本確保型商品「定期預金・保険」も選べます。

投資信託での資産運用には少なからずリスクがあります。

リスクを負いたくない方、投資信託を保有すると日々の値動きが気になってしまう方には、元本確保型商品がおすすめです。

しかし、iDeCoは掛金拠出時に手数料がかかるため、元本確保型商品での運用は「手数料を考慮した投資損益では確実に損をする」ことになります。

もちろん、イデコの節税効果を考えると、元本確保型で運用してもトータルではメリットが出せるはずです。

しかし、将来的なインフレ対応などを考えると、資産の大半を元本確保型で運用してしまうのは、少しもったいない気がします。

▼元本確保型商品の比較

金融機関名 商品の数
三井住友銀行 定期預金:2種類
三井住友信託銀行 定期預金:2種類、傷害保険:1種類
マネックス証券 定期預金:1種類
楽天証券 定期預金:1種類
SBI証券(セレクトプラン) 定期預金:1種類

元本確保型のラインナップが最も多いのは、三井住友信託銀行のiDeCoです。

三井住友信託銀行は投資信託のラインナップが良いとは言えない内容でしたが、元本確保型商品は充実しています。

今回の比較では、個人的にもおすすめしたいSBI証券のiDeCo(セレクトプラン)が、いずれのカテゴリでも優位性を発揮する結果となりました。

iDeCoを選ぶなら、SBI証券のiDeCo(セレクトプラン)またはマネックス証券がおすすめです。

マネックス証券のiDeCoは下記の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

SBI証券のiDeCo(セレクトプラン)の詳細はこちら。

三井住友銀行のiDeCo 公式サイトはこちら

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執筆者の詳細プロフィール
右も左もわからない状態で株式投資をはじめ、10年以上が経ちました。その間に、引きこもりになったり、会社を設立したり、いろいろなことがありました。「いい人」がたくさんいる世界の実現が目標です。「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」 - アインシュタイン 姉妹サイト「今日の経営」でも記事を書いています。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。( 更新)

ありがとうございます。

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