オーナーズブックの不動産投資は評判?都心マンションに1万円から投資
執筆者:川原裕也
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ソーシャルレンディング「オーナーズブック」は、多くの投資家から小口の資金を集め、それらを束ねて「ファンド」を作り、投資を行う仕組みです。
ファンドを通じて発生した利益は、「分配金」として投資口数に応じて投資家に配当されます。
例えば、都心のマンションに不動産投資をしたいと考えます。
しかし、一般的な個人の場合、
- 不動産投資は未経験なので専門知識がない
- 地方に住んでいるので都心の地理に詳しくない
- 良い物件を探す時間がない
- 数千万円~数億円の投資資金がない
といった数多くのハンディを背負っています。
不動産投資をしようにも、情報が不足しているばかりか、お金がないので都心のマンションを買うことはできません。
しかし、ソーシャルレンディング「オーナーズブック」を活用することでこれらの問題をすべて解決できます。
目次
不動産投資に強いオーナーズブック
ソーシャルレンディングの中でも、「OwnersBook(オーナーズブック)」は私が評価している数少ない業者のひとつです。
オーナーズブックの利回りは他のソーシャルレンディングと比べてそこまで高くありません。
しかし、「ロードスターキャピタル」という実績のある不動産投資会社(上場企業)が直接運営しているので安心感があります。
ロードスターキャピタルは、不動産鑑定士をはじめとして、不動産金融業界の最前線でキャリアを積み上げてきた経験豊富なメンバーを多数擁しており、「OwnersBook」で掲載する案件は全て不動産のプロフェッショナルが厳選しています。今後、商品ラインアップをさらに拡充させ、機関投資家も満足する水準の投資案件を、個人投資家にも最少投資単位から提供し、投資家間の垣根を低くしていくことを目指しています。
(オーナーズブック公式サイトより)
投資家目線で担保の案件を選んでいるため、利回りは控えめだが、リスクも低い
(日経のインタビューにて)
・最低1万円から投資できる
・過去に元本割れしたことは一度もない(※)
・投資利回りは2~6%程度
※記事執筆時点(2017年3月時点)の実績
記事執筆時点では、オーナーズブックの募集案件でデフォルトや遅延は発生していません。
しかし、ソーシャルレンディングには、貸付先のデフォルトによる元本割れリスクがあります。ハイリスクな投資商品である点に注意が必要です。
不動産投資の問題をすべて解決
先ほど、都心マンションへの不動産投資の問題点として、
- 不動産投資は未経験なので専門知識がない
- 地方に住んでいるので都心の地理に詳しくない
- 良い物件を探す時間がない
- 数千万円~数億円の投資資金がない
の4つの問題をあげました。
ソーシャルレンディング「オーナーズブック」を活用することで、これらの問題はすべて解決します。
まず、オーナーズブックを運営するロードスターキャピタルは、都心の不動産投資に強みを持つ専門会社です。
よって、物件の選定は専門家が時間をかけ、独自の情報網を使って行われます。
そして、投資資金は多くの投資家から小口の出資を募るため、自分で一棟マンションを買うお金がなくても、専門家が選定した物件に1万円から投資できます。
また、投資金額が少ないからといって、分配金で不利になることはありません。
投資比率に応じて、全員が平等に分配金を受け取る形になります。
その代わり、運営元であるオーナーズブックに、運営手数料を数パーセント支払う仕組みです。
実際には、「資金の借り手:金利7% 、 オーナーズブック手数料:1%、 資金の出し手(投資家):利回り6%」のようなイメージなので、投資家が手数料として何かを徴収されるわけではありません。
投資案件のデフォルト(返済不能)には注意する必要がありますが、基本的にはオーナーズブックのプロジェクト一覧の表示通りの利回りが確保できると考えてOKです。
財務状況を開示している
ロードスターキャピタルは、不動産投資の専門家によって設立された会社です。
これまでにも幅広い投資実績があり信頼できます。
また、過年度の財務情報(業績)を開示しており、毎年安定した経常利益を確保しています。
年度 | 2012.12 | 2013.12 | 2014.12 | 2015.12 |
---|---|---|---|---|
売上高 | 31,164 | 251,332 | 756,856 | 2,988,929 |
経常利益 | 1,893 | 127,857 | 201,256 | 681,706 |
※単位は千円
※現在は上場しており、最新の財務状況は企業サイトで開示されています
資本金も記事執筆時点(2017年3月)で5億円を超えている会社です。
実際にオーナーズブックで資金の貸付・運用を行うのは「ロードスターファンディング」という会社なのですが、こちらはロードスターキャピタルの完全子会社なので、実質的にはロードスターキャピタルが運営していると考えて問題ありません。
J-REITとの大きな違い
多くの投資家から資金を募って、不動産のプロが投資をするという仕組みは、J-REIT(上場不動産投資信託)と似ています。
しかし、J-REITとオーナーズブックには大きな違いがあります。
J-REITは規模が大きいため、1つのJ-REITが複数の物件を保有しポートフォリオを構築するのが普通です。
J-REITのポートフォリオを見てみるとわかるのですが、良い物件もあれば悪い物件も抱えているケースがほとんどで、玉石混交となっているのが普通です。
一方で、オーナーズブックは1プロジェクトで投資するのは1つの物件のみなので、自分がどの物件に投資をしているのかが明確です。
つまり、投資資金を複数のプロジェクトに分けて投資をすることで、自分自身でポートフォリオを構築できます。
1物件に絞って投資を行えるので、リスクや利回りといった個別物件の特性を評価しやすいのがメリットです。
オーナーズブックの手数料
基本的に手数料はかかりません。
口座開設費用・口座維持費用は0円です。
オーナーズブックへの入金時の振込手数料は自己負担なので、ネット銀行など振込手数料が0円の銀行からの入金をおすすめします。
唯一必要となる手数料は、オーナーズブックの投資口座から出金する時の「払い戻し手数料」です。
払い戻し手数料は330円(税込)ですが、これは実質的に出金時の(オーナーズブックが負担する)振込手数料だと考えれば妥当な金額です。
また、手数料ではありませんが注意しておくべきポイントがあります。それが源泉徴収の存在です。
ソーシャルレンディングで得た分配金は、約20%の源泉徴収が行われた状態で支払われます。
銀行の定期預金にも「税引前」と「税引き後」の金利が表記されていますが、それと同じものです。
源泉徴収があるため、実際に表記どおりの利回りの分配金が受け取れるわけではないことを頭に入れておく必要があります。
もちろん、これはオーナーズブックに限ったものではなく、他のソーシャルレンディング業者でも銀行預金でも同様に発生するものです。
オーナーズブックのリスクを想定する
ソーシャルレンディングは元本保証ではないので、リスクもあります。
しかし、ソーシャルレンディングにおいて投資家が背負うリスクは「出資した資金の範囲に限定される」ので安心です。
ソーシャルレンディングの場合、仮に貸し倒れの状態になってしまっても、1万円の出資であれば損失が1万円以上になることはありません。
もし、自分自身で不動産投資をしていたら、銀行借入などを用いることになるため、最悪の場合、借金を背負うことになります。
ソーシャルレンディングであれば、最悪の事態が起こっても借金を背負う心配はありません。
メザニンローンとは
オーナーズブックに投資をする前に、「メザニンローン」の意味を理解しておく必要があります。
オーナーズブックで扱う案件は、そのほとんどが「メザニンローン」です。
不動産投資は通常、自己資金(自己資本)+銀行や投資家からの借入(他人資本)によって行われます。
このうち、(万が一返済が滞った場合)自己資本は当然ながら返ってきませんが、銀行や投資家から借りた「他人資本」は返済する義務があります。
そのため、購入した物件にあらかじめ「抵当権」を設定し、融資先がもし借りたお金を返せなくなったら、その不動産物件を売却して他人資本の返済資金に充てることになります。
この場合、抵当権にも「1番抵当、2番抵当」というものがあり、物件を売却した場合に誰から優先的にお金を返済するか?があらかじめ決められています。
優先的に返済が受けられる融資のことを「シニアローン」といい、オーナーズブックの投資案件では通常、この部分は銀行が担っています。
シニアローンは万が一の場合でも優先的に返済してもらえるため、リスクは低いのですが、その分金利(利回り)も低いです。
一方で、シニアローンよりも返済が後回しになる融資のことを「メザニンローン」といい、この部分をオーナーズブックの投資家が担います。
メザニンローンの貸し手が返済を受けられるのはシニアローンの後なので、リスクは高まります。その代わり、利回りはメザニンローンよりも高く設定されています。
とはいっても、メザニンローンはシニアローン(銀行借入)があってこそなので、逆に言うと「銀行のお墨付きを受けた物件に投資できる」ということもできます。
これも、銀行の審査を通った案件に投資できるという安心感を過信してはいけません。
銀行の審査を通った案件でも、返済不能になる物件はありますし、もしそうなった場合に真っ先に損失を被るのは、メザニンローンで融資をしているソーシャルレンディングの投資家です。
高利回りが得られる反面、リスクも高いということを忘れず、投資判断はしっかりと行う必要があります。
オーナーズブックが扱う不動産案件は、すでに投資額の70%を銀行から借りており、残り10%をソーシャルレンディングで調達し、あとの残りを自己資金で賄うというイメージです。
ソーシャルレンディングの中には「銀行から借りれない会社に融資をする」ハイリスクな案件もありますが、オーナーズブックに関しては、銀行借入を補完する目的で融資を行うので、安心感は大きいです。
物件リスクが見えやすい
オーナーズブックでは、物件リスクの見える化に力を入れています。
上記でメザニンローンはリスクが高く、場合によっては出したお金が返ってこない可能性があると指摘しました。
しかし、実際にプロジェクトを見てみると、その案件がどのくらいリスクがあるのかがひとめでわかるようになっています。
下記は、オーナーズブックで実際に募集していたプロジェクトの財務構造です。
銀行借入がおよそ8億6,000万円、このプロジェクトでオーナーズブックを通じて投資家から集める資金が9,500万円となっています。
合計、約10億円の調達金額のうち、8割が銀行による融資です。
一方で、OwnersBookによる物件評価額は約12億円となっており、2割程度の余力があります。
本当にオーナーズブックの物件評価が信用できるのか?という点においては、ロードスターキャピタルの専門性を信用するしかありません。
危険だと思われる案件には手を出さないという判断もできますし、利回りや物件の内容から、投資価値があると思われるのであれば、投資を検討できます。
オーナーズブックの物件評価額が妥当かどうかについても、ソーシャルレンディングの投資家がしっかりと見極めなければならないポイントです。
もし、このプロジェクトが上手く行かなくなった場合は、物件を売却することによって、銀行・投資家への返済がおこないます。
しかし、不動産価値が下落するなどして物件評価額が下がる可能性もありますので、担保カバー率(担保余力)がしっかり確保されている案件に厳選して投資することをおすすめします。
オーナーズブックでは「物件リスクの評価」も表示しています。
この物件は、物件価格が値下がりしにくい低リスクな立地に位置しており、現在の稼働率(入居率)は100%の満室状態で安定した賃料収入が期待できます。
また、融資する相手は設立3年超の実績がある不動産会社です。ただ、設立3年超というのはまだ「安心度が高い」とは言い切れないので、リスク評価は「中」に設定されています。
このように、物件ごとにリスクを総合的に比較し、投資家は「投資するかどうか?」「いくらなら出せるのか?」を判断することができます。
この他にも、物件の詳細概要や貸付先の会社の情報といった詳しい情報が記載されています。
数あるソーシャルレンディング業者の中でも、オーナーズブックはこういった情報がかなり詳しく書かれています。
最後まで読んでいただきありがとうございました
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