マメタスとトラノコの違い、どちらを選べば良いか比較してみた結果

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マメタスとトラノコの比較

クレジットカードや電子マネーの支払いの端数を「お釣り」に見立てて、コツコツと投資に回す「お釣りで投資」アプリが話題です。

これまで投資に抵抗があった人や、そもそも投資資金を用意するのが難しいと感じていた人でも、お釣りレベルの小さなお金から気軽に始められます。

最近では、楽天証券が楽天ポイントを使った投資信託の購入を開始したり、SBI証券でも100円で投資信託が買えるようになるなど、投資の敷居が大きく下がりつつあります。

「おつりで投資」アプリもその流れの1つです。今回は「おつり投資」の2大巨頭である「マメタス」と「トラノコ」の違いを比較してみました。

基本的なサービスの仕組みはどちらも同じ

貯金

トラノコとマメタスはどちらもお釣りを投資に回すサービスという点で同じです。

最初に100円・500円・1,000円の3つからお釣り設定額を決めます。その後は、設定額に合わせてクレジットカードや電子マネーの利用状況に応じたお釣り金額が自動計算されます。

貯めたお釣りをまとめて、毎月1回、投資用口座へと移管し、あとは投資信託で自動的に運用してくれるというのが基本的な仕組みです。

お釣りの計算方法など詳しい仕組みについては、マメタス・トラノコの詳細記事で解説しています。

提携する金融機関が違う

握手

まず最初に大きな特徴としてあげられるのは、資本業務提携する金融機関が違うということです。

マメタスとトラノコはライバル関係にありますが、いずれもベンチャー企業であり、大手企業からの出資や業務提携といったサポートによってサービスを拡大しています。

その支援者となる金融機関が、

  • マメタス:主に住信SBIネット銀行とタッグを組んでいる
  • トラノコ:主にセブン銀行とタッグを組んでいる

という点で異なります。

もともと、マメタスを運営する「ウェルスナビ」がロボアドバイザー業務でSBIグループと提携したため、ロボアドバイザーのウェルスナビ、マメタスはいずれもSBI証券や住信SBIネット銀行との結びつきが強いです。

また、ウェルスナビの主要事業はマメタスではなく、ロボアドバイザーのウェルスナビとなっています。

一方で、トラノコは現状「お釣りで投資アプリ」を主要事業とする会社です。

アプリで貯めたお釣りの引き落としをする金融機関

アプリで発生した「お釣り」は毎月まとめて金融機関から引き落としされ、投資に回されます。

トラノコはほぼずべての銀行を自動引落に設定できますが、マメタスは現在、住信SBIネット銀行のみが引き落とし口座の対象です。(2017年8月時点)

お釣り設定額を100円にした場合でも、月々のお釣り総額は7,000円程度になると言われているので、やはり引き落とし口座にはメイン口座を使いたいところです。(投資に回すお釣りの金額は自分で調整することもできます)

そう考えると、住信SBIネット銀行をメインで使っている人はマメタスでも問題ありませんが、そうでない方はトラノコの方が引き落とし口座を柔軟に設定できる分、メリットが大きいと思います。

クレジットカード・電子マネーとの連携

連携

「お釣りで投資」アプリを使うには、クレジットカードや電子マネーの明細をアプリと連携する必要があります。

アプリと連携することで、買い物に応じて発生したクレジットカードや電子マネーの利用明細を自動取得し、お釣り設定額に応じてお釣りの金額を算出してくれるからです。

データの連携については順次拡大していくと思いますが、現状では下記のようになっています。

マメタス
家計簿アプリ「マネーツリー」のみ

トラノコ
家計簿アプリ「マネーフォワード、Zaim、マネーツリー」とトラノコおつり捕捉サービス

トラノコは、家計簿アプリを使っていない人でも「トラノコおつり捕捉サービス」という独自の連携サービスを使うことでクレジットカードや電子マネーを登録できます。

また、連携できる家計簿アプリの数も多いので、この点に関しては圧倒的にトラノコが有利です。

運用スタイルが大きく違う

利回り

貯めたお釣りを投資用口座に回した後は、自動的に運用を行ってくれます。

マメタスの場合は、ロボアドバイザーのウェルスナビが、トラノコの場合は投資信託のトラノコファンドがそれぞれ資産運用を担当します。

しかし、両者の運用方針が大きく異なっているので、ここで詳しく解説しておきます。

アプリ マメタス
(ウェルスナビ)
トラノコ
(トラノコファンド)
選べる種類 1つのみ 3種類
組入比率 個人に応じて個別設定 3つのみ
投資先 海外ETF 国内・海外ETF
為替ヘッジ なし あり

ウェルスナビのメリット・デメリット

ウェルスナビ

マメタスで集まったお釣りは、ロボアドバイザーのウェルスナビで運用します。

ウェルスナビは、ロボアドバイザーサービスとしてスタートして以降、高い評価を得ています。

ロボアドバイザーのウェルスナビが世界中のETF(上場投資信託)の中から最適なものを見つけ、バランスを考えて投資を行います。

投資資産の組み入れ比率も、投資家の運用方針によって個別に対応してくれるのがメリットです。

例えば、ハイリスク・ハイリターンを狙いたい人、ローリスク・ローリターンで運用したい人など、個別の方針に沿った運用が可能です。

海外ETFのみを投資対象とすることで世界分散投資を実現します。(海外ETFを通じて間接的に日本国内にも投資する)

為替ヘッジは行わないため、米ドル/円の影響を受けます。(円高になると資産が目減り・円安になると資産が増加)

ウェルスナビはそもそも、ロボアドバイザーの開発に力を入れている会社なので、運用力にはかなり期待できると思います。

実際、私は約3年6ヶ月ほどウェルスナビで運用を行っていますが、その間資産がマイナスになったことはありません。(これは株式市場が好調だったことも影響していると思いますが)

ちなみに、マメタスを経由しなくても、ウェルスナビに直接投資をすることは可能です。(私はウェルスナビに直接投資しています)

私の、ウェルスナビの運用実績はこちらの記事で公開しています。今のところ損失にはならず、順調に利益を増やせています。

トラノコファンドのメリット・デメリット

トラノコ

トラノコで集まったお釣りは、トラノコファンドによって運用します。

トラノコファンドは今回の「お釣りで資産運用 トラノコ」のために設計されたものなので、ウェルスナビのような大きな純資産や実績はありません。

投資信託(ファンド)として運用するので、3つのファンドから好きなものが選択できます。(3つのファンドを自由に組み合わせることも可能)

安定重視の「小トラ」
小トラはローリスク・ローリターンなファンドです。リスクを抑えるため債券の組入比率が高いです。

バランス重視の「中トラ」
中トラはミドルリスク・ミドルリターンなファンドです。債券や株式にバランスよく投資します。

リターン重視の「大トラ」
大トラはハイリスク・ハイリターンなファンドです。リターンを追求するため株式の組入比率が高いです。

3つのトラノコファンドについて、マンスリーレポートを確認してみました。

小トラは全くと言って良いほど人気がなく、中トラとは純資産総額に大きな差が開いていました。

中トラよりもさらに大きな純資産を集めていた「1番人気」は大トラでした。このデータから、トラノコの利用者の多くが、ハイリスク・ハイリターン狙いだということがわかります。

ウェルスナビが1つのロボアドバイザーであるのに対して、トラノコファンドは3種類から選択できると考えると、トラノコファンドの方が柔軟性が高いと感じるかもしれません。

しかし、ウェルスナビはポートフォリオ(資産の組入比率)を個別に設計するロボアドバイザーなので、100人いれば100通りの運用が行えます。

一方で、トラノコファンドは3種類のみなので、資産の100%を「少トラ」で運用している人は、AさんもBさんもCさんも、みな同じ結果となります。

トラノコファンドは、海外ETF(上場投資信託)だけでなく国内ETFも投資対象としています。

マンスリーレポートを見る限りでは、国内ETFにも全体の25%以下の比率で投資をしているようなので、国内資産の組み入れ比率は非常に高いです。

また、為替ヘッジも50%~100%の割合で行うとしていますが、トラノコファンドの運用結果を見るとほぼ100%の割合で為替ヘッジをかけていることがわかります。

為替ヘッジをすることで、為替レートの影響は受けなくなりますが、その分「ヘッジコスト」という手数料が余分にかかります。

ウェルスナビとトラノコファンドの比較まとめ

管理人の評価

ウェルスナビとトラノコファンドの大きな違いをまとめます。

まず、運用方針の柔軟性については個別にポートフォリオ(資産構成比率)を設計できるウェルスナビの圧勝です。

トラノコファンドはあくまでも3つの投資信託を組み合わせるだけのサービスなので、柔軟とは言えません。

為替ヘッジに関しても、ウェルスナビは為替ヘッジを行わない方針である一方、トラノコファンドは為替ヘッジを積極的に行います。

為替ヘッジを行わない場合、為替レートの影響を受けやすくなりますが、余分なコストがかからないので、一般的には「為替ヘッジなし」が選択されることが多いです。

トラノコファンドのように為替ヘッジを行うと、為替レートの影響は受けないものの、ヘッジコストが余計にかかります。

為替ヘッジのコストは記事執筆時点(2017年)で年率1.15%~1.63%程度となっており、無視できない料率です。

あくまでも個人的な見解ですが、これだけ為替ヘッジをかけてしまうとトラノコファンドではリターンは出にくいのではないか?と思います。(あくまでもイメージなのでもう少し様子を見てみないとわかりませんが)

また、ウェルスナビは海外ETFのみが投資対象なので、国内への投資比率は極めて低いです。

一方で、トラノコファンドは国内ETFも投資対象としており、全体の25%以下を目安に日本国内への投資を行います

こちらも意見が分かれるところですが、将来的に日本の経済成長が限られているからこそ世界の経済成長の恩恵を受けるべきだという考え方がウェルスナビ、日本にもある程度投資をしたいという考え方がトラノコファンドと言ったところ。

1億人の投資術 管理人の意見をまとめると、

ウェルスナビ
資産運用の自動化を目指すロボアドバイザーが大きな武器となっており、顧客資産を積極的に増やすという意思が伺える。

トラノコファンド
かなり保守的な運用を目指しており、顧客資産の増加はウェルスナビほどは期待できない。(と思われるがもう少し様子を見ないとなんとも言えない)

手数料面ではトラノコファンドの方が低コストなのですが、ウェルスナビとトラノコファンドの完成度で比較すると、実績のあるウェルスナビの方が強いかなという印象です。

手数料で比較するとトラノコファンドが強い

計算する女性

最後に、最も気になる手数料の比較です。

マメタスは完全無料のサービスとなっており、ロボアドバイザー「ウェルスナビ」にお金を集めて、ウェルスナビの運用で実質的な手数料が発生する仕組みです。

ウェルスナビの手数料は年率1.1%(税込)(運用残高が3,000万円を超えている部分については、手数料が年率0.55%・税込)です。 ※現金部分を除く

年率1.1%(税込)の手数料をトラノコと比較すると、やや高めの印象を受けますが、手数料の中にはETF売買手数料や為替手数料などがすべて含まれるので、シンプルでわかりやすい料金体系だと思います。

マメタスは出金手数料も無料です。

一方で、トラノコの手数料は下記のとおり、やや複雑です。

■トラノコファンドの手数料

  • 運用報酬:年率0.33%(税込)
  • その他手数料(監査費用・ETF売買手数料など):年率0.15%程度

■おつりで投資 トラノコの手数料

  • 月額利用料:300円(税込)
  • 出金手数料:300円(税込)/1回あたり

※口座開設後3ヶ月は手数料無料

■上記を踏まえて当サイトが試算した結果(税抜で計算)

  • 資産30万円の場合:年率1.65%の手数料に相当
  • 資産100万円の場合:年率0.81%の手数料に相当
  • 資産300万円の場合:年率0.57%の手数料に相当

運用資産が30万円程度の場合は、年率換算でマメタス(ウェルスナビ)の方が安くなります。

しかし、運用資産が100万円を超えたあたりから、トラノコの月額手数料300円が占める割合が小さくなっていくので、マメタスよりも低コストでの運用を実現できます。

数年以内に運用資産が100万円まで到達する可能性があるのであれば、トラノコの方が長期的にみてメリットが大きいです。

しかし、運用資産100万円以下で運用する予定であれば、マメタスを選択したほうが良いと思います。

初期費用の違い

比較

マメタスもトラノコも、お釣りで少額から投資ができるサービスですが、初期費用が少しかかるのがデメリットです。

この問題は今後解消されると思いますが、現時点ではサービス開始後間もないこともあり、やや敷居が高めとなっています。

■マメタスの初期費用
・ウェルスナビを始めるために当初10万円以上の入金が必要

・毎月のお釣り分の投資

初期費用として約10万円程度が必要

■トラノコの初期費用
・月額手数料300円(年換算3,600円)

・毎月のお釣り分の投資

最低限必要な資産が設けられていないので少ない資金で始められる

上記の比較の通り、少額からスタートできるという点ではトラノコの方が有利ですが、運用資産が小さい場合はコスト面でトラノコは不利となっています。

マメタスはスタート時点で数10万円の入金が必要ですが、この資金は運用開始後に出金しても問題がないので、最初だけ必要な一時費用として考えて良いと思います。

とにかく小さな資金から始めたい方はトラノコ、どうせやるなら本格的にやりたいという方はマメタスの選択が良いかと思いました。

次の記事は「つみたてNISAでひふみ投信とひふみプラスではどちらが良いか考えた」です。

驚異的なリターンを継続する人気の投資信託「ひふみ投信」をつみたてNISAで活用する方法について解説します。

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執筆者の詳細プロフィール
右も左もわからない状態で株式投資をはじめ、10年以上が経ちました。その間に、引きこもりになったり、会社を設立したり、いろいろなことがありました。「いい人」がたくさんいる世界の実現が目標です。「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」 - アインシュタイン 姉妹サイト「今日の経営」でも記事を書いています。

より良い情報をお届けするため、川原裕也 がメンテナンスを担当いたしました。( 更新)

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