100円から投信積立できる証券会社で一番お得なのは?スマホ証券「つみたてロボ貯蓄」との違い
執筆者:川原裕也 更新:
ここ数年における投資業界の大きな変化は「投資に対する敷居が下がったこと」だと思います。
資産運用・株式投資というと、最低でも数百万円の資金がなければできない、遠い存在だと考えている人は多いです。
しかし現在では、投信積立が100円からできるようになったり、1,000円単位で米国株式の積立ができる「つみたてロボ貯蓄」などがあります。
わずかな金額からでも、コツコツと資産運用をすることで、将来大きな見返りが期待できますし、投資の知識も身につきます。
この記事では、100円から投信積立ができる証券会社と、スマホ証券「PayPay証券」が展開する「つみたてロボ貯蓄」の違いを、わかりやすく解説します。
PayPay証券の「つみたてロボ貯蓄」とは?
スマホ証券「PayPay証券」は、1,000円から国内株式・米国株式が取引できる証券会社として人気です。
例えば、任天堂の株式を購入するには、最低でも400万円近い資金が必要です。
しかし、PayPay証券ならこうした大企業の株式もすべて、1,000円単位で購入可能です。
また、株数単位ではなく金額単位で購入・売却ができるため、投資未経験の方でも使いやすいのがメリットです。
PayPay証券の提供するサービス「つみたてロボ貯蓄」は、株式の自動積立サービスです。
現在、米国株式のみが対象となっています。
PayPay証券が取り扱う米国株式の銘柄数は64銘柄以上で、世界的にも知名度の高い銘柄が厳選されています。
フェイスブック、コカ・コーラ、ディズニー、アマゾン、ナイキ、マクドナルド、マイクロソフト、スターバックスツイッター、ビザ、インテルなど
簡単な手続きで積立投資ができる
PayPay証券の「つみたてロボ貯蓄」は、専用アプリから申し込みます。
ここでは、将来の海外旅行に向けて、アップル株を毎月12,000円ほど積立設定してみたいと思います。
つみたてロボ貯蓄アプリを立ち上げて、投資したい銘柄を選びます。投資銘柄は複数選択できます。すべて1,000円単位での購入が可能です。
1回あたりの金額を入力します。株数単位ではなく、金額単位なので初心者にもわかりやすいです。
積立の名前を付けます。
つみたてロボ貯蓄の引き落とし口座は、PayPay証券の証券口座、みずほ銀行から直接引き落とし、ソフトバンクカードの3つです。
毎月の積立日や開始日を設定します。
以上で申し込みは完了です。
ここまでの所要時間は2分くらいです。
つみたてロボ貯蓄の良いところは、「月々1万円の積立資金があれば、10銘柄に分散投資できる」ところにあります。
また、自分で好きな株を自由に組み合わせられるので、株式投資の楽しさを感じることもできます。
一度設定したら、あとは設定条件に従って、つみたてロボ貯蓄が自動的に「資金の引き落とし → 株式の買付」を行ってくれます。もちろん、いつでも一時休止や解約ができます。
つみたてロボ貯蓄で必要な手数料
スマホ証券 PayPay証券の「つみたてロボ貯蓄」を始めるには、無料の口座開設が必要です。
つみたてロボ貯蓄で必要となる手数料は以下の3つです。
- 取引手数料
- 購入時に買付金額の0.5%、売却時に売却金額の0.5%
- 為替手数料
- 1ドルあたり0.35円
- 入出金手数料
- 入金や出金をする時にかかる費用
PayPay証券のつみたてロボ貯蓄は、購入時に若干の手数料がかかります。
しかし、保有期間中は、手数料は一切かかりません。
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投資信託なら100円で積立可能
一部のネット証券では、100円から投信積立ができるようになっています。
PayPay証券の「つみたてロボ貯蓄」は、米国株式を1,000円単位で購入できるサービスでした。
一方、投資信託はプロが複数の銘柄に分散投資し、資産運用を代行してくれる仕組みです。
自分で投資銘柄を選ぶことはできませんが、100円の投資でも間接的に数千銘柄へ分散できるのがメリットです。
「株式投資を楽しみたい」というよりも「純粋な資産運用として考えたい」方は、投資信託での運用がおすすめです。
また、「つみたてNISA」を活用すれば、投資信託の運用で得た利益が、最長20年間、非課税になるメリットもあります。
現在、100円からの投信積立に対応している証券会社は以下のとおりです。
- 楽天証券
- SBI証券
- auカブコム証券
- 松井証券
中でも、楽天証券は「楽天ポイント」を使って投資信託の購入ができるのが特徴です。
使いみちのない楽天ポイントが100ポイントでも貯まっていれば、投資信託の購入に充てて資産を増やすことができます。
投資信託でかかる手数料
投資信託では、以下の3つの手数料がかかります。
- 購入時手数料
- 信託報酬
- 信託財産留保額
購入時手数料は、もともと手数料0円の「ノーロードンファンド」とそうでないものがあります。
しかし、楽天証券では「購入時手数料が有料の場合でも、手数料相当分の楽天ポイントを還元してくれる」サービスを展開しています。(投信積立の場合)
これによって、楽天証券での購入に限り、投信積立の購入時手数料は実質無料となります。
投資信託で最も意識すべき手数料は「信託報酬」です。
信託報酬は、投資信託の保有期間中に継続して発生します。投信保有残高に対して、一定の割合で発生するため、できる限り信託報酬が低いファンドを選ぶことをおすすめします。
プロに運用をお任せするための手数料とも言えます。
信託報酬を考慮すると、長期的な運用を考えるのであれば「つみたてロボ貯蓄」の方が低コストで運用できる場合も十分あります。
個別株を保有する運用がしたいのか、投資信託で運用をお任せしたいのか、自分にとって適切な運用方法を考えてみてください。
信託財産留保額は、解約時に一度だけ支払う手数料です。信託財産留保額が設定されていない投資信託もあります。
保有残高に応じて楽天ポイントを付与
100円から投信積立ができる楽天証券では、投信保有残高に対して楽天ポイントを付与するというサービスも展開しています。
楽天証券で投資信託を購入すると、10万円分の保有残高に対して毎月4ポイントが付与されます。
例えば、投信保有残高が300万円の場合、毎年1,440ポイントが継続的にもらえます。(還元率は0.048%)
ポイントは、楽天証券で投資信託を保有し続ける限り、毎月継続的にもらえるため、このサービスは実質的な信託報酬の割引になっています。
つまり、他の証券会社で投資信託を買うよりも、楽天証券で購入する方が、少しだけ低コストで運用できるということです。
楽天証券では、2,000本以上の投資信託を取り扱っており、この数は大手証券会社よりも多い、業界最大規模となっています。
PayPay証券のつみたてロボ貯蓄や、ネット証券の100円からの投信積立など、数年前では考えられないほど「投資の敷居は下がっている」と思います。
実際にお金を使って投資をしてみると、少額でも学べることがたくさんあります。
資産運用に興味のある方は、100円からでもチャレンジしてみる価値は大いにあると私は考えます。

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最後まで読んでいただきありがとうございました
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