利回り15%の案件は嘘だった?ソーシャルレンディングの高利回り案件のワナ

ソーシャルレンディングの教科書

投資の失敗

ソーシャルレンディングで、15%もの利回りを提示する案件を見かけることがあります。

貸し倒れの可能性が極めて低く、高い利回りで資産運用できるソーシャルレンディング、当然高利回り案件を見つけると目が止まります。

しかし、そういった高利回りプロジェクトに投資して本当に15%の利回りが確保できるかというと、そう簡単な話でもありません。

業者が手数料を一部還元している「キャンペーンファンド」であればまだ安心できるのですが・・・

特に、利回りが「年利8.40%・14.50%」や「年利8.40%~14.50%」のように表記されている場合は注意が必要です。

高利回り案件を演出するプロジェクトを見抜け

利回りが「年利8.40%~14.50%」のように記載されていると、高利回り案件に注目している投資家は、どうしても年率14.5%という数値が気になります。

しかし、このような利回りに幅があるケースでは最低利回りで見ておく方が良いと私は考えています。

利回りに幅がある理由

複数の事業者に融資

ソーシャルレンディングの投資案件で、利回りに幅がある理由は複数の事業者等に融資をしているからです。

例えば、1つのプロジェクトで、中小企業への「事業者支援」を目的として、投資家から3,000万円を集めたとします。

しかし、この集めた3,000万円は1社だけに融資されるわけではなく、プロジェクトによっては2社・3社へ融資されることもあります。

そして、融資金額(投資家でいう利回り)・貸付金額といった融資条件は3社とも異なっているため、利回りが「年利8.40%~14.50%」と記載されていても、実際は集めたお金のほとんどが年8.40%で運用され、ほんのわずかの金額だけが年14.5%で運用されているケースがあります。

このような場合は当然、投資家が得られる利回りは年利8.4%に近い数値となり、年利14.5%とは程遠い利益しか得ることができないのです。

利回りに幅がある業者

疑問

ソーシャルレンディング業者の「みんなのクレジット」は特に、この手のプロジェクトが多いです。

例えば、「《第107号》 不動産ローンファンド」は、1億8千10万円の資金が集まり、運用利回りは「年利8.40%・14.50%」と記載されています。

しかし、その中身を見てみると以下のようになっています。

案件1
関東圏、東海圏に展開する不動産開発を手掛ける業者に1億8,000万円を年8.4%で貸付。

案件2
関東地方に複数店舗を展開する、物販・サービス事業者に10万円を年14.5%で貸付。

投資家から集めた資金のうち、ほぼ100%が年利8.4%で運用され、のこり10万円だけを年利14.5%で運用していることがわかります。しかし、利回り記載は「年利8.40%・14.50%」となっており、高利回り案件であることを演出しています。

「投資家の注目を引くためのプロジェクト設計」になっていることは事実ですが、みんなのプロジェクトが行っているこの手法は決して不正ではありません。

あくまでも、投資家が投資前に内容をしっかりチェックすることが重要だということです。

まっとうなプロジェクトもたくさんある

お金が増える

記事執筆時点で、表記利回りに幅があるソーシャルレンディング業者は、

  • みんなのクレジット
  • マネオ
  • スマートレンド
  • ガイアファンディング
  • LCレンディング
  • クラウドリース

となっています。
しかし、利回りに幅があることが必ずしも悪いわけではありません。

中には、クラウドリースの「不動産担保付きローンファンド【第1弾】9号」のように、

集めた資金:1,005万円
運用利回り(年利):5%~10%

案件1
事業者Mが不動産事業会社ADに対し、ビル建設資金の融資を行うための貸付として1,000万円を年10%で貸付。

案件2
事業者Fの運転資金として5万円を年5%で貸付。

のようなプロジェクトも存在します。
集めた資金のほとんどが、最高利回りで運用されるため、このプロジェクトでは年利10%に極めて近い利益が得られるというわけです。