楽天カードでの投信積立がお得すぎる件、「楽天カードクレジット決済」の手順を解説
執筆者:川原裕也 更新:
投資信託での資産運用は、とても身近になっています。
これまで難しいと思われた「クレジットカードを使った投資信託の購入」や「貯めたポイントで投資信託を買う」といったことも、最近では可能となっています。
クレジットカードやポイントに強いのは、楽天証券です。
楽天証券は、
- 楽天カードでの投信積立
- 楽天ポイントでの投信積立
- 100円(100ポイント)からの投信積立
といった新しい取り組みを次々と行っており、初心者でも資産運用が行いやすい環境を作ってくれています。
また、楽天カードで投資信託を積立すると「1%のポイント還元」を受けることができ、他の証券会社で投資信託を買うよりもお得です。
この記事では、楽天カードを使った投信積立のメリット・デメリット、そして具体的なやり方を解説します。
このサービスは、eMAXIS Slim先進国株式インデックスの信託報酬が「タダ同然」になってしまうほど強力です。
詳細は本記事で明らかにしています。
目次
楽天カードで投資信託を買うとは?
楽天グループは様々な金融サービスを提供しています。その代表的なサービスに、
- 楽天カード
- 楽天証券
などがあります。
楽天カードと楽天証券を連携することで、楽天証券での投信積立で「クレジットカード支払い」が可能となります。
楽天カードを使って投資信託を購入した金額に対し「楽天カード利用分のポイントが1%貯まる」という仕組みです。(投信積立100円につき1ポイント)
また、すでに貯まっているポイントや、新たに付与されたポイントを使って投資信託を購入することもできます。
楽天カードによる投信積立が本当にお得か検証
結論から言うと「かなりお得」です。
楽天証券では以前から「投資信託の保有残高に応じて楽天ポイントを付与する」というサービスを行っています。
楽天証券で投資信託を保有している期間中はずっと「投信保有残高10万円ごとに毎月4ポイント」が付与され、これは年率0.048%のポイント還元に相当します。
つまり、楽天証券で投資信託を買うと、他の証券会社で同じ商品を買うよりも、実質的なコストダウンになります。
例えば、
- 購入時手数料0円
- 信託報酬:年率0.5%(保有期間中、ずっと発生する費用)
という投資信託の商品があったとします。
これを楽天証券・他の証券会社で比較すると、実質的なコストは以下のようになります。
- 楽天証券で買う:実質年率0.452%のコスト ← 少し安くなる
- 他の証券会社で買う:年率0.5%のコスト
これは、先ほどの「保有期間中のポイント付与分0.048%」を考慮した結果です。
そして、今回スタートした「楽天カードクレジット決済」を使うことで、そのお得度はさらに大きくなります。
1%ポイント付与でどれくらいメリットがあるか
前述の「保有期間中のポイント付与」は、投資信託を保有する間「継続的にポイントがもらえる」サービスです。
一方で、楽天カードクレジット決済で発生する「投資額の1%ポイント還元」は、購入時に1度だけポイントが付与されます。(保有期間中に継続してもらえるわけではない)
とても大きな違いですが、勘違いしやすい部分ですので、しっかりと覚えておいてください。
楽天カードクレジット決済でもらえる1%のポイントは「投資信託の想定保有期間」で分割すると、お得感が見えやすいです。
投資信託の想定保有期間(何年ぐらいでの売却を考えているか?)
- 3年
- 実質0.33%のコストダウン
- 5年
- 実質0.2%のコストダウン
- 10年
- 実質0.1%のコストダウン
- 20年
- 実質0.05%のコストダウン
例えば、購入した投資信託を5年で売却する場合、「年率0.048%」のポイント付与と「楽天カードの1%ポイント(5分割で年率0.2%)」を足した、実質年率0.248%のコストダウンにつながります。
もう一度、先ほどの条件と照らし合わせてお得度を測ってみたいと思います。
■楽天証券の(投資信託の保有でもらえる)年率0.048%のポイントのみ
- 楽天証券で買う:実質年率0.452%のコスト ← 少しお得
- 他の証券会社で買う:年率0.5%のコスト
↓
■楽天カード決済のポイントを追加(5年で売却・実質年率0.2%のポイント)
- 楽天証券で買う:実質年率0.252%のコスト ← かなりお得
- 他の証券会社で買う:年率0.5%のコスト
ポイント付与を最大限に活用することで、信託報酬を実質49.6%もコストダウンできる計算に!
割引やポイント付与のない他の証券会社で投資信託を買うよりも、半額近いコストで運用できるのは大きな優位性になります。(信託報酬0.5%の場合)
もちろん、信託報酬0.5%以下の低コストなインデックスファンドであれば、この差はさらに大きなものになります。
あまり大きな声では言えませんが、個人投資家に人気の「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」をこの方法で買うと、恐ろしくコストが低くなりますね。
ここまでやってしまって、本当に良いのかと思えるレベルです。。。
つみたてNISAに対応 おすすめ商品は?
つみたてNISAは、年間40万円を上限とした投信積立ができ、投資利益が最長20年間非課税になる制度です。
これから資産運用を考える方はまず、「つみたてNISA口座を使って投資信託を購入する」ことを考えてください。(国が後押しする制度なのでかなりお得です)
楽天カードクレジット決済によるポイント付与は、つみたてNISA口座も対象です。
つみたてNISAのおすすめ投資信託と、実質コストをまとめておきます。
いずれも、低コストなインデックスファンドばかりです。
※信託報酬2:楽天証券の投信保有で得られる年率0.048%を考慮したもの
※信託報酬3:さらに、楽天カード決済で付与される1%のポイントを20分割(20年保有することを想定)した「実質年率0.05%」を考慮したもの
ファンド名 | 信託報酬 | 信託報酬2 | 信託報酬3 | 実質割引率 |
---|---|---|---|---|
eMAXIS Slim先進国株式インデックス | 0.109% | 0.061% | 0.011% | 89.9% |
ニッセイTOPIXインデックスファンド | 0.159% | 0.111% | 0.061% | 61.6% |
雪だるま(全世界株式) | 0.104% | 0.056% | 0.006% | 94.2% |
ひふみプラス | 0.98% | 0.932% | 0.882% | 10.0% |
※信託報酬は税抜きです
※2018年11月時点の信託報酬で計算(現在、上記商品の信託報酬はさらに下がり、お得度が増しています)
「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」なら、20年間保有した場合でも、実質的な年率信託報酬は0.011%という驚きの安さになります。
その割引率は89.9%となっており、楽天証券と楽天カードを利用したサービスのメリットがいかに大きいかがわかります。
特に、信託報酬の低いインデックスファンドは割引率のインパクトが大きいです。一方で、信託報酬が高めの「ひふみプラス」のようなアクティブファンドは、割引率のインパクトは低めとなります。
楽天カードクレジット決済の設定方法
楽天カードクレジット決済の設定方法は簡単です。
- 楽天証券にログイン
- 投信 → 積立注文へ
- 投資したいファンド名を検索する
- 「積立設定」の「設定」をクリック
- 楽天カードクレジット決済を選択
- 同ページのその他項目を入力
- 目論見書を閲覧して注文完了
- 楽天証券にログイン
- 投信 → 積立設定照会・訂正・解除へ
- 引落方法を変更するファンドの「訂正」をクリック
- 楽天カードクレジット決済を選択
- 同ページのその他の内容を確認して注文完了
※積立設定を解除する時は「積立設定照会・訂正・解除へ」で「解除」を選択します。
楽天カードで投信積立するデメリット
楽天カードで投信積立をする最大のメリットは、購入時に1%のポイント還元が受けられることです。
一方、なにかと制限が多いのがデメリットです。
例えば、「楽天カードクレジット決済」では、毎月最大5万円の積立が上限となります。
また、楽天証券ならではの強みである「毎日・毎週積立」はできず、投資信託の自動買付日は「毎月1日」のみとなります。
続いて、デメリットや制限を整理します。
家族カードは投信積立に使えない
楽天証券の投信積立で利用できるのは「楽天カードのみ」となります。(提携カードもOKです)
■使えるクレジットカード
- 楽天カード
- 楽天ゴールドカード
- 楽天ブラックカード
- 楽天プレミアムカード
- 楽天PINKカード
- 楽天ANAマイレージクラブカード
- 楽天銀行カード
など
■使えないクレジットカード
- 家族カード
- デビットカード
- 楽天ビジネスカード
- 他社のクレジットカード
家族カードでは投信積立はできません。
また、支払い方法は「1回払い」となるため、分割やリボ払い、ボーナス払いで投資信託を買うこともできません。(あとからリボの利用も不可)
iDeCoや楽ラップは対象外
「楽天カードクレジット決済」の利用対象外となる商品は以下の通りです。
- iDeCo(イデコ)
- 楽ラップ
- ジュニアNISA
- 未成年口座
- 法人口座
ロボアドバイザーの「楽ラップ」や個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」が対象外になっているのは少々残念です。
しかし、前述のとおり一般NISA・つみたてNISAでは楽天カード支払いができるので、他の証券会社で投資信託を買うよりも大きなメリットがあります。
また、楽天証券が取り扱うすべての投資信託が対象であるという点も、個人的には高く評価しています。
積立日は毎月1日
自動積立と支払いサイクルをわかりやすくまとめます。
- 毎月12日:積立の申込み締切日
- この日までに積立設定を行った注文が、翌月1日の買付日に執行されます。
- 翌月1日:自動積立(買付日)
- 毎月1日が投資信託の買付日です。楽天カードクレジット決済では、任意の積立日は設定できません。
- 15日前後:ポイント付与
- 1日の積立が成功した場合、15日前後に積立額の1%の楽天ポイントが付与されます。
- 27日:カード利用額の引落
- 積立金額がクレジット決済として引き落とされます。この日が投資額の支払日となります。
楽天証券では、毎日・毎週単位で積立投資が可能です。
しかし、楽天カードクレジット決済では強制的に毎月1日の積立となるため、柔軟性は薄れます。
大きなデメリットではありませんが、給料日などの関係で積立日を指定したい人は、事前にこの問題を気にしておく必要があると思います。
積立上限金額は5万円
楽天カード経由の投信買付は、毎月の積立上限金額が5万円に制限されています。
最低100円~最大5万円まで
なお、つみたてNISAの投資上限額は年間40万円(毎月3.3万円)です。つみたてNISA口座での投信積立は、その全額を楽天カードで支払うことが可能です。
月々の積立金額が大きい方は、「楽天カードクレジット決済」ではなく、上限の設けられていない「楽天カード支払口座からの引落」の利用がおすすめです。(ただし、こちらはポイント付与の対象外です)
- メリット
- 毎月の積立上限なし、ボーナス時の増額積立に対応
- デメリット
- ポイント付与なし、最低積立額1,000円から、ポイント積立不可
上記を見てもわかるとおり、「楽天カード支払口座からの引落」は毎月5万円以上の投信積立をする人向けのサービスです。
毎月の積立額が少額の方は、1%ポイント付与のある「楽天カードクレジット決済」の方が断然お得です。
なお、両者の使い分けもできますので、注文内容に応じて使い分けるのがおすすめです。

最後まで読んでいただきありがとうございました
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